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忍び寄る「総認知症社会」の恐怖

2021年04月30日 | 未分類
 私は中津川市防災メールに登録しているのだが、ほぼ連日、高齢者の行方不明情報メールが送られてくる。大半は24時間以内に発見されるが、1月のマイナス10度の朝に行方が分からなくなった近所の57歳の女性は、とうとう発見されないままだ。

ninti03.jpg


 私も、身内や知人で数回の行方不明を経験している。実父が存命中、行方不明になったことも2回あり、散歩に出たまま自分の家への帰り方が分からなくなって夕暮れに、近所の公園に座り込んでいるところを親戚が発見してくれた。
 友人の父も、まったく同じで、十数分離れた公園で疲れ切って座り込んでいたのを孫娘が発見した。家族友人総出で必死になって探すので、なかなか負担も大きい。

 だが、私の昔の記憶をたどってみても、これほど高齢者の帰還困難不明事件が多発したことはなかった。
 今から半世紀前、高齢者は、もっとしっかりしていた。認知症はもっと少なかった。
 それは以下のグラフで分かる。


ninti01.jpg

認知症の不明者、6年連続最多更新 行方不明全体の2割
 https://www.asahi.com/articles/ASM6L5S9DM6LUTIL030.html


これは最近の傾向なのか? 昔からなのか?
 以下は、警察への行方不明届のデータが、1987~2015年まで載っている。
ninnti02.jpg


このなかで「特異不明者」というのが、事件・高齢者のケースだ。
 これを見ると、1987年で、約10000件の不明届受理があるが、年を追うごとにどんどん増えていって、2015年では約43000件になっている。
 なぜ、これほど行方不明事件が増えるのか? 

 以下の記事によれば、年間8万人の行方不明届け出があり、うち2割が認知症徘徊不明によるものだという。
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/152005

 認知症行方不明事件は、一番上のグラフを見れば、2012年から2019年までに約2倍に増えている。二番目のグラフで見ても、10年で約二倍のペースで増えている。
 いったい、何が原因で、これほど認知症が激増しているのか?

 自分自身を振り返ってみても、2012年以降、自分が認知症を発症したのではないかと思うほど、記憶力や判断力に問題を感じることが多くなっている。それで、私は2015年からDHAサプリを飲み始めたが、はっきりとした手応えはない。

 私としては2011年に起きた、莫大な放射能放出事故に目を向けたいが、残念ながら、認知症の増加傾向は、その遙か前からであり、おそらく原因は、原発通常運転の放射能放出を含めて多岐にわたっている。

 私が、認知症激増の理由として考えるのは、
① クリーンセンターやコンビナートが放出する化学物質による毒性暴露 
② 携帯電話を中核とする電磁波の洪水 
③ 原発通常運転と事故・核実験などによる放射能の暴露 
④ 昔のような激しい運動をせず、汗をかかないことで、体内毒物の排泄が妨げられている。 
⑤ 競争社会における精神的ストレスの激増
⑥ 歯槽膿漏など肉体的疾病、および、運動不足による血栓症増加がもたらす微小脳梗塞の激増

 今のところ、具体的なエビデンスに乏しいので、原因を断定することは無理だが、たくさんの原因が相乗的に作用して、脳細胞と精神を追い詰め、認知症を激増させていると考える。
 とりわけ危険なのが、電磁波(スマホ5G)と原発放射能による内部被曝だ。これは自民党政権が推進しているため、その危険性の情報公開が妨げられていて、実態を知る人も少ない。

 2020.02.25 ケータイ使用や基地局近くの学校通いで子どもの認知機能悪化という研究が増加
 https://alter.gr.jp/magazine/detail.php?id=7552

  5G電波の健康被害はデマなのか?海外に論文あり
 https://www.roncolle.com/5g-healthdamage/

 このうち、放射能の内部被曝による認知症の激増の報告は多い。
 チェルノブイリ事故の始末に駆り出されたリクビダートル(被曝作業者)に、精神障害や認知症が激増した。
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/JHT/JHT9804.html

 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Burla-J.html

 https://www.env.go.jp/chemi/rhm/h28kisoshiryo/h28kiso-03-08-07.html

 以下のグラフは、何度も掲示した、チェルノブイリ原発事故後、北ウクライナで発生した、さまざまの被曝疾患だが、紫色で示された認知症・精神障害の項目も大きなファクターになっている。
2016.jpg


 
もちろん、わが福島第一原発巨大事故によるもの凄い放射能汚染で、内部被曝を受けた人々にも、大規模な精神障害や認知症が発生しているはずだが、日本政府や原子力産業は、この情報を意図的に排除し、メディアもほとんど取り上げようとしない。

  池袋暴走殺人事故の飯塚被告も、多くの人が、被曝による認知症を疑っている。ちょうど、この事件が起きた頃、立て続けに認知症事故が起きていたから。
 低線量被曝が認知症を引き起こすメカニズムについては、論文が出ている。

 低線量被曝と認知症発症
  https://www.jrias.or.jp/books/pdf/201410_TRACER_TANAKA_HOKA.pdf

 携帯電話電波も、放射能内部被曝も、十分に疑われるべき理由があり、データもあるのだが、他のたくさんの健康上リスクの要因に紛れて、明確なエビデンスは見つからない。
 だが、日本人(たぶん全人類)が、文明・科学の進化による成果が、本来の自然な能力に置き換えられて「人間力」を衰退させることで、認知症が激増しているのは間違いのない事実だろう。

 車やスマホによる「便利さ」が、人が本来持っている身体能力や機能を衰えさせ、毎日の訓練や身体的補正の機会を失わせている。
 まずは、「歩く」という基本を大切にしないことが、人類の滅亡を招いているといわざるをえない。

 人間は、歩くことでふくらはぎの筋肉を収縮させて下腿血液を心臓に送り出すのが、健康維持の基本であり、歩かなければ、下腿で血液循環が滞り、血液がドロドロになって深部血栓が生成される。これが心臓に向かい、肺や脳に送り込まれると肺塞栓や脳梗塞になるのだが、そこまでいかなくても、微小脳梗塞を繰り返すことで、脳細胞の劣化が進み、認知症を引き起こすと考えられている。

 例えば、エコノミー症候群が典型的で、ふくらはぎの深部血栓が、ときに死を招くことがある。毎日、座ってばかりでふくらはぎを強く運動させなければ、必ず認知症を激化させてゆくので、車を利用するのではなく、歩くという基本機能を大切にしなければ、健全な肉体と社会は望めないのだ。
 どうしても、歩けない人は、肘から先を振る「手振り運動」が代替となる。

 なぜ、これほど認知症が激増したのか? という問いは、なぜ、日本社会が、これほど劣化したのか? という問いの回答でもある。
 正直、政治家はなぜ、ここまでバカが揃っているのか? というのはコロナ禍の対応の杜撰さ、低知能、問題解決能力のなさを思い知らされることで、日本政府、政治の凄まじい劣化ぶりを思い知らされてきた。

 今朝、もう何年も毎朝、歩き続けている中津川の公園で、これまで「自粛」要請だった、立入が、「禁止」に近いニュアンスに変わっていることに驚かされた。

ninti04.jpg

 
この遊歩道は、全長10Km以上あり、大半が山の中だ。熊や猪、カモシカに出会うことがあっても、人に出会うことは極めて少ない。私が3年間の散歩で出会ったのは数名にすぎず、日中でも利用者は限られていて「密」にはほど遠い。
 何度も書いてきたが、一番大切なことは、ワクチンや出歩き抑制ではなく、歩いて、汗をかいて、日光を浴びてビタミンDを蓄積し、免疫力を高めることだ。

 マスクや三密を否定しているわけではない。無意味な「ソーシャルディスタンス」信仰をやめよと言っている。人など、極めて少ない公園を封鎖して、新型コロナを抑制できるのか?
 どうすると、ここまでバカになれるのか? 私は、この看板を指令した担当者に直接話を聞いてみたい。

 結局、これも自治体職員の人間的劣化がもたらした愚策であり、役人たちが認知症を発症していることを意味している。
 世紀の阿呆首相、安倍晋三を引き継いだ菅義偉もまた、正真正銘の無能者であることが、すでに明らかになっている。与野党含めて、まともな判断力と実行力を持った人材がほとんど見当たらない。

 これを見て、私は、日本社会が正真正銘の滅亡に向かっているのだと、絶望するしかないのだ。


 韓国政府による日本海への廃棄物汚染問題

2021年04月29日 | 未分類
 韓国政府による、日本政府、福島第一原発放射能汚染水の海洋投棄批判が問題になっている。
  https://s.wowkorea.jp/news/read/274937/

  https://www.businessinsider.jp/post-233818

 もちろん、外国政府が、日本政府の無謀な放射能汚染垂れ流しを批判することには道理がある。
 日本政府と癒着した東京電力が、放射能汚染水、海洋放出に踏み切った理由には説得力のある必然性が存在しない。彼らが、理由として挙げているのは「敷地不足」だけだ。
 だが、フクイチ構内には、まだ渋谷区ほどの面積の遊休地(7・8号機建設予定地)があって、ここにタンクを増設すれば、あと数年は余裕があることが明らかにされている。
 http://oshidori-makoken.com/?p=4144

 結局、東電が汚染水を海洋放出したいのは、タンク建設保管に「金がかかる」ことに尽きる。こんなことに金が出て行くと、株価は下がるし、経営陣の退職金原資が失われてしまうという危機感から、政府を焚きつけて海洋放出を計画しているにすぎない。

 この事実を、国民の耳目から遠ざけるために、フクイチ遊休地はグーグルなどの検索エンジンには出てこない。メディアも報道しない。報道すれば、電通によって広告を断たれてしまって倒産することになるのだろう。
 もしかしたら、まだフクイチ7・8号機建設を諦めていないのかもしれない。

 真実は、まだ、いくらでも汚染水タンク建設用地はあるし、なくても、廃船タンカーをフクイチ港に係留して、汚染水を貯蔵すればよい。百年も待てば、トリチウムは消えてしまう。
 廃棄船舶の洋上保管は、全国で行われている。例えば、名古屋港で展示されている南極観測船、富士だ。1965年建造だから、すでに60年近く洋上にいて、浸水など起こしていない。100年でも軽く持つだろう。

 しかし、東電が汚染水の中身を「トリチウム」と強調したがる本当の理由は、トリチウムより桁違いに毒性が強く半減期の長いプルトニウムXやストロンチウム、アクチノイド元素が含まれていて、「トリチウムなら安全」と問題をすり替えたいからに他ならない。
 ところが、トリチウム自身も、最近の研究では、生物毒性が半端でなく遺伝子を書き換えて、数世代先まで奇形やダウン症を引き起こすことが明らかになっている。
 どちらに転んでも、汚染水を海洋投棄することは許されない。

 しかし、少なくとも、トリチウムの放射能毒性を消すためには、薄めるのではなく100年間の保管が必要である。MOX使用済み核燃料は500年間の原発敷地内、強制冷却保管が必要なことを思えば、100年などどうってことはない。だが、もちろんやらない。金がかかるからだ。

 東電にとって死ぬほど大切なことは、株価維持と経営陣の退職金原資なのだから。みんな、勝俣や清水のように、退職後、ドバイでの悠々自適老後を夢見ているのだ。

 自分たちのせいで、福島住民ら、数百万人が地獄を彷徨っていることなど、どうでもいい。またトリチウム海洋大量放出で、日本国民のみならず、地球生物の遺伝子を破壊してゆくことにも何一つ関心がない。退職金さえ受け取れば、後は野となれ山となれ。それが東電魂よ……。

 本編では、それを鬼の首でも取ったように執念深く批判している、韓国の深刻な汚染水問題について触れておく。

 韓国政府は、フクイチ汚染水海洋投棄について、「韓国民のために日本政府に賠償を求めるなど、必要な措置は何でもやる」と、高らかに宣言した。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/0af2106d333611afeb05c6adf135cfa5b8c8df0f

 だが、韓国は、原発に限らず、あらゆる産業廃棄物や屎尿を、一切何の処理もしないまま、日本海に投棄してきた。それも、日本の領海内も含めてだ。
 日本海沿岸の住民は、韓国・北朝鮮による汚物・廃棄物の海洋投棄に数十年も前から困り果ててきた。
 
 数十年前から深刻な問題になっているのが、韓国によるプラスチック投棄問題だ。
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/korea/polytank.html
 韓国は、日本沿岸漂着問題で、口先では対応すると言うが、実際にはまともに対応したことは皆無であり、産業廃棄物は、すべて「日本に漂着すればいい」と放置している。
 洗脳された「反日感情」によって、日本に危害を加えることは正当だと思い込まされているのだ。
 (韓国政府は対策をやってるフリだが、実際には、責任を取らない民間業者が、反日感情を汲んで無処理投棄を行っている)

 韓国の原発の大半が日本海沿岸にある理由も、「事故が起きて放射能が放出されても、日本列島を汚染するだけだから心配ない」という報復感情があるからという。
 韓国は何一つ処理をしない産業廃棄物や屎尿を日本海に投棄するための指定海域として、日本国EEZを定めている。

 2015.12.11 韓国、竹島周辺の日本EEZ内に「産廃投棄区域」設定 5年前に撤廃されたはずが… 
 https://www.sankei.com/politics/news/151211/plt1512110009-n1.html

 https://www.excite.co.jp/news/article/Weeklyjn_17384/

 糞尿汚染水域で採取された韓国産貝類缶詰、米FDAがNO通告
 https://www.news-postseven.com/archives/20190130_857254.html/2

 韓国からの輸入食品は大腸菌に汚染されている 2019/2/3
 https://www.never-giveup.net/2019/02/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E8%BC%B8%E5%85%A5%E9%A3%9F%E5%93%81%E3%81%AF%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C%E3%81%AB%E6%B1%9A%E6%9F%93%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B/

 さて、今回、韓国政府が「鬼の首を取ったように」大騒ぎしている、放射能汚染水問題は、どうだろう?

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B4%8B%E6%8A%95%E5%85%A5
 【1988年から、汚泥や家畜糞尿、浚渫土砂などの日本海と黄海への海洋投入を開始し、実績は1990年には107万トン、2005年には993万トンとなっている。
 しかし、廃棄物からの重金属検出による投棄反対運動や、輸出した魚介類の回収要請により、海洋水産部が削減計画を発表した。韓国では漁船が海にゴミを全て捨てることが一般的となっているため、苦言を呈す者もいる。韓国海軍でも軍艦で出る生活ごみを全部海に捨てていることが判明している。】
  
 実は産業廃棄物海洋投棄に関して、韓国は世界でももっともルーズで無責任な国の一つである。
 これまで、韓国は原発放射能汚染廃水をすべて日本海などに投棄してきた。2016年のトリチウム放出量は136兆ベクレルで、これは世界有数である。
 https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210414/mcb2104140735011-n1.htm

 東電フクイチの事故放射能汚染水におけるトリチウム総量は、東電の公表によれば1000兆ベクレルだが、東電は自分たちに都合の悪い数字は、10分の1以下に圧縮する修正があるので、実際には1京ベクレルを遙かに超える汚染水投棄になるだろう。
 だからといって、世界を代表する無責任投棄国家である韓国が、それを批判する資格はない。

 そもそも、韓国の原発炉型は、加圧水型とCANDU型で占められていて、いずれも莫大なトリチウムを生成する宿命がある。このトリチウムは、海洋放出されてきた。
 それは日本でも同じなのだが、韓国のCANDU炉月城原発では、日本の数倍のトリチウムを海洋放出し続け、いずれ地球生物の遺伝子に悪影響を与えると懸念されている。

 福島に猛クレームの中韓の原発 ケタ違いのトリチウムを垂れ流していた 4/27
 https://news.yahoo.co.jp/articles/813405edd7c3ca7d838e9f5988bef0f22b9d92c1

 また古城原発では、管理の杜撰さから大量の放射能汚染水やガスが放出され、近隣住民に深刻な被害を与えている。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-712.html

  5月10日、メルトダウン寸前だった韓国・霊光原発 2019年05月22日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-750.html

 https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG20H6M_R20C17A5CR8000/

 韓国による杜撰な原発運営と、放射能安全意識・教育の欠如から、韓国内では原発放射能による健康被害が大きな問題になっている。

 原発発集団が長がん着、朝鮮日報経由原発側に完待命令
 https://lucian.uchicago.edu/blogs/atomicage/2014/10/21/rthe-court-ruled-in-favor-of-thryroid-cancer-patinet-living-near-the-nuclear-power/

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/19847.html

 こんなデタラメ運営を行って健康被害まで出している韓国政府が、日本政府を罵る資格はない。
 それは、慰安婦の千倍悪質な、ベトナム戦争での現地婦女子大虐殺を引き起こした韓国軍が、一切の責任を放棄し、賠償どころか事実さえ認めないで、虐殺に関わった兵士をアメリカに移住させて、責任をうやむやにさせた悪質な姿勢に似ている。

 また彼らによる、ベトナム婦女子強姦、ライタイハン問題を隠して、日本だけを一方的に攻撃する手口も、人間としての資質、人間性を根底から問われるべき韓国の汚いやり方である。

韓国のライタイハン問題 2018年06月08日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-378.html

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-831.html

 結局のところ、韓国人は儒教の強烈な洗脳を受けた結果、見栄とメンツだけが最高価値と思い込み、自分たちの見栄メンツを守るためには、どんなウソでもつく。どんな捏造でもするという体質があり、このメンツ第一主義が克服されない限り、韓国の未来は存在しないと考えるしかない。
 


20年ぶりの アマチュア無線再開

2021年04月28日 | 未分類
 私の通称「東海アマ」というのは、1990年代に、アマチュア無線を利用した地震予知の研究グループを立ち上げようとしていたからで、95年の阪神大震災を受けて、当時のアマチュア無線に現れた、さまざまの前兆現象を共有して、民間地震予知に役立てようと考え、96年から東海アマのHPを公開した。

 だが、まだまだバブルの余波の続く時代で、金儲けに邁進することが「男の生き甲斐」のような価値観が幅をきかしていて、「アマ無線で地震予知」などと言っても、学者は名誉欲のために、企業家は金儲けのためにしか動かず、権威のない我々が呼びかけても嘲笑されるのがセキの山だった。
 私の学究的HP「東海アマチュア無線地震予知研究会」は、凍死した雑録のような扱いしか受けなかった。

 私のライセンスは、1993年の2アマだが、最初に受けた免許がいつだったかは忘れてしまった。1アマを受験するには、モールスの和文を毎分100文字で習得する必要があり、とても敷居が高かった。毎分100文字を自在に聞き取るための訓練は半端なものでなかったので諦めてしまった。
 ちょうど、当時は司法関連試験も受験していたので、とてもじゃないが時間が不足していた。

 今は、モールス受信試験がなくなったので、ずいぶん受験が楽になったようだ。
 しかし、私はモールス試験はあった方が良いと思っている。理由は、欧文モールスが世界共通語であり、世界中の人々と、もっとも容易に意思疎通ができるからだ。
 それにモールスの習得は、「早聞き」と同じで、頭の回転と認知症治療に著効がある。

 ユダヤ人が13歳までに旧約聖書トーラー五編を間違いなく暗誦できることを「元服成人」としていることで、ユダヤ民族特有の猛烈な知的能力が醸成されたと考えていて、モールス信号の習得も、子供たちの脳を鍛える有力なカリキュラムになるかもしれない。

 何より、モールス信号送信機は、世界一簡単に自作できるので非常時にも心強い。以下のユーチューブコンテンツに従って作るだけで、言葉と、人種差別と、法律の壁を越えて世界中の人々と対話・意思疎通が可能になるのだ。
 (なお、出力は電力とアンテナに左右される。受信機は、手作りゲルマニウム鉱石ラジオでも可能だ)
 欧文モールス毎分60字程度なら、私でも、毎日1時間の練習で十日ほどで習得できた。
 https://www.youtube.com/watch?v=xNAGp58VXV4&ab_channel=%E3%83%AF%E3%82%AA%21%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB

 モールス信号は、無線通信の原点なので、私は小学生の必修科目にするべきだと思う。これで世界の子供たちが交信できるなら、得るものは大きい。ビルマの人々の送ってくるモールス信号に耳を傾けよう。中国の子供たちとも対話して真実を教えよう。
 だが、日本の総務省は、モールスは時代遅れだと習得を廃止してしまったのだが、無線の原点を廃止することは、背骨を抜き取ってしまうに等しく、完全に誤った方針だった。

 モールス信号は復活させなければならない。それは嘘偽りのない、権力の関与が及ばない「地球語」なのだ。中国共産党が、どのような外部情報の流入阻止=グレートファイアウオールを設けようと、モールス受信を阻止できるものなど、ほとんどない。

 私は、過去2回、コールサインを与えられたが、今回は20年ぶり3回目だ。
 なぜ、20年間も中断したかというと、総務省電波管理局のやり方に強い不快感を感じたからだ。

 とにかく、「これが官僚主義」を絵に描いたような役所で、免許申請手続きも、申請者がミスを犯すことを誘って、何度でもやり直させて手数料を稼いでいるような汚い管理を行っている。
 電波管理費など、次々に意味の分からない課金を増やして、そのくせ、ほとんど何も改善されない。当時のアマ無線家で、電波監理局に不快感を抱かなかった者はほとんどいないだろう。

 それに局免申請料も、どんどん上げられて、5年という短い免許更新のたびに、金の工面を考えなければならなかった。
 だが、20年ぶりに、山歩きで、熊や猪との遭遇が多発していることから、身の危険を感じてアマ無線ハンディ機を持ち歩きたいと思うようになった。

 先週、申請してみて、ネット上の申請が可能になるなど、多少の改善が見られるものの、相変わらず、ミスなく書き込める者など、ほとんどいないのではないかと思うほど、厄介な落とし穴がちりばめられた申請だった。

 2022年に電波法が改定されて、これまでのアナログ波が使用できなくなるそうなので、手元に10台以上あるアマ無線機の大半が使えなくなってしまう。
 そこで、デジタルの5wハンディ機を購入したのだが、昔より安くなっているのは、電波監理局がアマ無線愛好家を追放して、市場が縮小しているせいかもしれない。
 何せ、アマ無線帯域というのは、電波ニーズの多さから超お宝の山で、民間の電波利用業界が虎視眈々とアマ無線の廃止を要求し、帯域を分捕ろうとしているのだ。

 総務省の方針としては、アマ無線をどんどん使いにくくして、アマ無線家が嫌気を指すように仕向け、アマ無線家が減った頃合いをみて、周波数というお宝を奪い取って、民間に払い下げようという魂胆なのだろう。

 今回、局免許申請手数料は、私の場合は、2900円プラス、電波管理費400円(年)だった。昔は100ワット局で、1万円近く取られたような印象がある。
 かつて印紙という馬鹿げた納付に固執してきた政府も、やっとATMベイジーを可能にした。
 
 買った無線機は、スタンダードFT60、430・140デュアルハンディ機だ。乾電池が使えるのは、これしかなかった。今は、八重洲無線に買収されて、八重洲・スタンダードとなっている。
 山の中には充電用コンセントなどないし、スマホ携帯の電波が届かない場所も多い。山頂付近は、各地の電波が衝突するので、逆に、スマホ電話が利用できないことが多い。だから登山無線は、スマホの及ばない領域で使えて、しかも乾電池が使えないと困る。

 アマ無線ハンディ機は、緊急時の交信手段であるとともに、遭難時のビーコンの役割もあった方がいい。FT60には緊急送信機能があり、非常時には毎分、自局信号、SOSモールスを自動送信するようになっている。
 指向性アンテナを使えば、雪崩に埋もれたり、見えにくい場所にいても位置が分かる仕組みだが、実用で使うには、まだまだ改良が必要だ。

 また、100K~1000Kまでの広帯域受信が可能であり、さまざまな情報を得ることができる。可能ならラジオ波の帯域も可能にしてほしかった。
 FT60以降の新製品で、広帯域受信が可能なものはない。
 これからは、ビーコン信号が世界的に統一されてゆくので、非常時捜索に使える受信帯域が欲しかった。

 無線利用状況を見ると、今朝、5時から、ずっと430Mhz帯を聞いているが、中津川の標高500メートルで聞いていても、運用局は午前7時頃までゼロだった。
 7時になると、140MHz帯で数局が出てきたが、全員、ノーコールサインで、ダンプの運転手が無免許の不法運用を行っているようだった。たぶん50ワットは出てる。

 これは電波監理局に摘発されると、おそらく30万円程度の罰金がきて前科がついてしまう。今は4アマなら講習だけで取れるので、こんな危ない橋を渡らなくてもいいのにと思った。中津川は盆地で他局とのバッティングが少ないので告発もされていないのだろうが、尾張平野なら、とっくにアウトで青い顔になっているだろう。
 いくら中津川でも、これだけおおっぴらにやれば摘発は確実だろう。せめて、ウソでもいいからコールサインだけは出した方がいい。

 私の場合は、非常用だから、今のところ交信相手もいないし、作りたいとも思わない。しかし、遭難救助に備えて、他局の信号位置方位くらいは指向性アンテナで確認したいと考えている。三角法を使って複数箇所から方位が分かれば位置が特定できる仕組みだ。
 何度も書くが、山岳地帯では基地局電波が届かないのと、バッティングによりスマホが役立たないことが多い。ハンディ機は、その隙間を埋めることができる。

 相模原、丹沢山地で行方不明になった女の子も、ビーコンを所持していれば、各地の局から方位情報によって捜索可能だった。これからの時代は、誘拐される可能性のある女の子にはスマホだけでなく、強力なビーコンを持たせるべきだと思う。


何もかもウソ

2021年04月27日 | 未分類
 以下は、アンデルセンによる人類史上の最高傑作童話、「裸の王様」

 むかしむかし、とある国のある城に王さまが住んでいました。王さまはぴっかぴかの新しい服が大好きで、服を買うことばかりにお金を使っていました。王さまののぞむことといったら、いつもきれいな服を着て、みんなにいいなぁと言われることでした。

 戦いなんてきらいだし、おしばいだって面白くありません。だって、服を着られればそれでいいんですから。新しい服だったらなおさらです。一時間ごとに服を着がえて、みんなに見せびらかすのでした。

 ふつう、めしつかいに王さまはどこにいるのですか、と聞くと、「王さまは会議室にいらっしゃいます。」と言うものですが、ここの王さまはちがいます。「王さまは衣装《いしょう》部屋にいらっしゃいます。」と言うのです。

 城のまわりには町が広がっていました。とても大きな町で、いつも活気に満ちていました。世界中のあちこちから知らない人が毎日、おおぜいやって来ます。

 ある日、二人のさぎ師が町にやって来ました。二人は人々に、自分は布織《ぬのお》り職人《しょくにん》だとウソをつきました。それも世界でいちばんの布が作れると言いはり、人々に信じこませてしまいました。

「とてもきれいな色合いともようをしているのだけれど、この布はとくべつなのです。」とさぎ師は言います。「自分にふさわしくない仕事をしている人と、バカな人にはとうめいで見えない布なのです。」

 その話を聞いた人々はたいそうおどろきました。たいへんなうわさになって、たちまちこのめずらしい布の話は王さまの耳にも入りました。

「そんな布があるのか。わくわくするわい。」と、服が大好きな王さまは思いました。「もしわしがその布でできた服を着れば、けらいの中からやく立たずの人間や、バカな人間が見つけられるだろう。それで服が見えるかしこいものばかり集めれば、この国ももっとにぎやかになるにちがいない。さっそくこの布で服を作らせよう。」

 王さまはお金をたくさん用意し、さぎ師にわたしました。このお金ですぐにでも服を作ってくれ、とたのみました。さぎ師はよろこんで引き受けました。部屋にはた織り機を二台ならべて、すぐに仕事にとりかかりました。でも、はた織り機には何もありませんでした。糸もありません。

 それでも、さぎ師はいっしょうけんめい布を織っていました。いいえ、ちがうのです。ほんとうは布なんてどこにもなくて、からのはた織り機で織るふりをしているだけなのです。
 ときどき、材料がなくなったみたいにいちばん値段の高い絹《きぬ》と金でできた糸をください、と王さまに言いました。のぞみどおり材料をもらうと、はた織りには使わず、またからのままで織るふりをしつづけました。夜おそくまではたらいて、がんばっているふりをしました。

 しばらくすると王さまは、ほんとうに仕事がはかどっているのか知りたくなってきました。自分が見に行ってたしかめてもいいのですが、もし布が見えなかったらどうしようと思いました。自分はバカだということになるのですから。

 でも王さまは王さまです。何よりも強いのですから、こんな布にこわがることはありません。でもやっぱり、自分が行く気にはなれませんでした。そこで、王さまは自分が行く前に、けらいをだれか一人行かせることにしました。
 けらいに布がどうなっているかを教えてもらおうというのです。このころには町の人はみんな、王さまが作らせている布がめずらしい布だということを知っていました。だから、みんなは近所の人がどんなにバカなのかとても知りたくなっていました。

 そこで王さまは、けらいの中でも正直者で通っている年よりの大臣を向かわせることにしました。この大臣はとても頭がよいので、布をきっと見ることができるだろうと思ったからです。向かわせるのにこれほどぴったりの人はいません。

 人のよい年よりの大臣は王さまに言われて、さぎ師の家へ向かいました。さぎ師がからのはた織り機で仕事をしている部屋に入りました。
「神さま、助けてください!」といのりながら、両目を大きく見開きました。けれども、何も見えません。はた織り機には何もないのです。

「ど、どういうことじゃ」と思わず口に出しそうになりましたが、しませんでした。
 そのとき、「大臣さん、」とさぎ師が声をかけました。「どうです? もっと近づいてよく見てください。このもよう、いろいろな技術が使われていてすごいですし、この色合いだって美しくて、思わずうなってしまいそうでしょう?」

 さぎ師はそう言って、からのはた織り機をゆびさしました。大臣はなんとかして布を見ようとしましたが、どうやっても見えません。だって、そこにはほんとうに何もないんですから。

「大変なことじゃ。」と大臣は思いました。自分はバカなのだろうか、と首をかしげました。でもそう思いたくありませんでした。大臣はまわりを見まわしました。二人のさぎ師がいるだけです。よいことに、まだ自分が布が見えない、ということを誰も気がついていません。『見えない』、と言わなければ誰も気づかないのですから。

「あのぅ、どうして何もおっしゃらないんですか?」と、さぎ師の片われがたずねました。もう一人のさぎ師はからのはた織り機でいっしょうけんめい働くふりをしています。
 急に言われて、大臣はあわてました。「あ……ふぅん。とてもきれいで、たいそう美しいもんじゃなぁ。」大臣はメガネを動かして、何もないはた織り機をじっくり見ました。
「なんとみごとな柄じゃ。それにこの色のあざやかなこと! このことを王さまに言えば、王さまもきっとお気にめすじゃろうなぁ。」

「その言葉を聞けて、ありがたきしあわせです。」二人のさぎ師が口をそろえて言いました。「では、王さまにもっと知っていただくために、布についてこまかく説明《せつめい》いたしましょう。」

 さぎ師はからのはた織り機の前でしゃべりはじめました。色がこいとかうすいとか、もようがうねうねしてるとか、まっすぐとか。ことこまやかに言うのです。大臣はその説明を一言ももらさず聞き入っていました。なぜなら、大臣は王さまにもう一度同じことをまちがえずに言わなければならないからです。もしここで一言でもまちがえようものなら、あとで王さまがほんものを見たときに大臣には布が『見えなかった』と気づいてしまいます。だから大臣は聞いたことをそのまま王さまに言いました。

 大臣が帰るとき、さぎ師たちはもっと金の糸や絹がほしいと言いました。布を織るためにひつようだと言うので、すぐに持ってこさせました。でもやはり、さぎ師たちは金の糸や絹を一本も使わないでみんな自分の物にしてしまいました。そして何もないからのはた織り機でずっと織るふりをつづけました。

 それからまもなく、王さまはもう一人さぎ師のところに向かわせました。これも根のまっすぐな役人でした。役人の仕事は、布のはかどりぐあいと完成する日にちをしらべてくることでした。しかし、役人も大臣と同じように、見えたのはからっぽのはた織り機だけでした。なんどもなんども見ましたが、どうしてもからっぽにしか見えませんでした。

「どうなされたのですか? もしかして、お気にめさないとか……」二人のさぎ師は不安そうにたずねました。そして何もないはずの布をまるであるかのように見せびらかせました。

「ほら、この王さまのえらさにぴったりのこのもよう、……どうでしょうか?」
 さぎ師は言いますが、布はどこにもありません。
 役人は思いました。
「わたしはバカではない。自分にふさわしくない仕事をしているだけだ。そうだ、バカではない。おそらく……この布はとてもふうがわりなのだろう。しかし、このことを、だれにも知られてはならないのだ……」

 役人は少し考えてから、言いました。見えない布をあたかも見えているように。
「たいへんみごとな布だ! 色合いも美しいし……柄《がら》ももうしぶんない。わたしはこんな布を見られてとてもうれしいよ!」
 そうして城に帰った役人は王さまに向かってこう言いました。
「たいへんけっこうなものでした。」

 街はそのめずらしい布のうわさでもちきりでした。うわさがどんどんもり上がっていくうちに、王さまも自分で見てみたくなってきました。日に日にその思いは強くなるのですが、いっこうに布は完成しませんでした。王さまはいてもたってもいられなくなって、たくさんの役人をつれて、二人のずるがしこいさぎ師の仕事場に向かいました。つれていった役人の中には、前に布を見に行った二人もふくまれていました。

 さぎ師の仕事場につくと、二人はいっしょうけんめいに働いているふりをしていました。糸を一本も使わないで、まじめに仕事をしているふりをしていました。
「さぁどうです、王さまにぴったりな、たいそうりっぱな布でしょう?」
 前に来たことのある二人の役人がみんなに向かって言いました。
「王さま、王さまならこの布の色合い、柄《がら》をお気にめしますでしょう?」
 そして、二人はからのはた織り機をゆびさしました。二人は他のみんなには布が見えると思っていたからです。

 でも……
「なんだこれは? 何もないじゃないか。」と、王さまは思いました。
 王さまは自分がバカかもしれないと思うと、だんだんこわくなってきました。また、王さまにふさわしくないかと考えると、おそろしくもなってきました。王さまのいちばんおそれていたことでした。王さまが王さまでなくなるなんて、たえられなかったのです。

 だから、王さまはさぎ師たちを見て言いました。
「まさしくそうであるな。この布がすばらしいのは、わたしもみとめるところであるぞ。」王さまはまんぞくそうにうなずいて、からっぽのはた織り機に目を向けました。何も見えないということを知られたくなかったので、からっぽでも、布があるかのように王さまは見つめました。同じように、王さまがつれてきた役人たちも見つめました。王さまが見ているよりももっと見ようとしました。でもやっぱり、何も見えてはいませんでした。

「これは美しい、美しい。」
 役人たちは口々に言いました。
「王さま、この布で作ったりっぱな服を、ちかぢか行われる行進パレードのときにおめしになってはどうでしょう。」

 と、誰かが王さまに言いました。そのあと、みんなが「これは王さまにふさわしい美しさだ!」とほめるものですから、王さまも役人たちもうれしくなって、大さんせいでした。そして王さまは、二人のさぎ師を『王国とくべつはた織り士』と呼ばせることにしました。

 パレードの行われる前日の晩のこと、さぎ師たちは働いているように見せかけようと、十六本ものロウソクをともしていました。人々は家の外からそのようすを見て、王さまの新しい服を仕上げるのにいそがしいんだ、と思わずにはいられませんでした。さぎ師はまず布をはた織り機からはずすふりをしました。そしてハサミで切るまねをして、糸のない針でぬい、服を完成《かんせい》させました。

「たった今、王さまの新しい服ができあがったぞ!」
 王さまと大臣全員が大広間に集まりました。さぎ師はあたかも手の中に服があるように、両手を挙げてひとつひとつ見せびらかせました。

「まずズボンです!」
「そして上着に!」
「最後にマントです!」
 さぎ師は言葉をまくしたてました。
「これらの服はクモの巣と同じくらいかるくできあがっております。何も身につけていないように感じる方もおられるでしょうが、それがこの服がとくべつで、かちがあるといういわれなのです。」

「まさしくその通りだ!」大臣はみんな声をそろえました。でもみんな何も見えませんでした。もともとそこには何もないんですから。
「どうか王さま、ただいまおめしになっている服をおぬぎになって下さいませんか?」
 さぎ師は言いました。

「よろしければ、大きなかがみの前で王さまのお着がえをお手伝いしたいのです。」
 王さまはさっそく服をぬぎました。二人のさぎ師はあれやこれやと新しい服を着つけるふりをしました。着つけおわると、王さまはあちこちからかがみにうつる自分を見ました。

「何と美しい! ……よくおにあいです!」
 その場にいただれもがそう言いました。
「この世のものとは思えなく美しい柄、言いあらわしようのない色合い、すばらしい、りっぱな服だ!」と、みんなほめたたえるのでした。
 そのとき、パレードの進行役がやって来て、王さまに言いました。「行進パレードに使うてんがい(王さませんようの大きな日がさ)が準備《じゅんび》できました。かつぐ者たちも外でいまやいまやと待っております。」

「うむ、わたしもしたくは終わったぞ。」と、王さまは進行役に答えました。「どうだ、この服はわたしににあってるかね?」
 王さまはかがみの前でくるっと回ってみせました。なぜなら王さまは自分の服に見とれているふりをしなければならなかったのですから。
 お付きのめしつかいはありもしない服のすそを持たなければなりませんでした。地面に両手をのばして、何かをかかえているようなふりをしました。やはりめしつかいも何も見えていないことを知られたくなかったので、すそを持ち上げているようなまねをしているのでした。

 王さまはきらびやかなてんがいの下、どうどうと行進していました。人々は通りやまどから王さまを見ていて、みんなこんなふうにさけんでいました。「ひゃぁ、新しい王さまの服はなんてめずらしいんでしょう! それにあの長いすそと言ったら! 本当によくおにあいだこと!」

 だれも自分が見えないと言うことを気づかれないようにしていました。自分は今の仕事にふさわしくないだとか、バカだとかいうことを知られたくなかったのです。ですから、今までこれほどひょうばんのいい服はありませんでした。

「でも、王さま、はだかだよ。」
 とつぜん、小さな子どもが王さまに向かって言いました。
「王さま、はだかだよ。」
「……なんてこった! ちょっと聞いておくれ、むじゃきな子どもの言うことなんだ。」
 横にいたそのこの父親が、子どもの言うことを聞いてさけびました。そして人づたいに子どもの言った言葉がどんどん、ひそひそとつたわっていきました。
「王さまははだかだぞ!」

 ついに一人残らず、こうさけぶようになってしまいました。王さまは大弱りでした。王さまだってみんなの言うことが正しいと思ったからです。でも、「いまさら行進パレードをやめるわけにはいかない。」と思ったので、そのまま、今まで以上にもったいぶって歩きました。めしつかいはしかたなく、ありもしないすそを持ちつづけて王さまのあとを歩いていきましたとさ。
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 引用以上(青空文庫より)

 さて、長々と引用した人類の至宝、最高傑作である「裸の王様」の意味を深く深く知ってから世間を見直すと、ほら見えてくる。
 「みんな裸じゃないか! 素っ裸だ! ……本人は着飾って歩いてるつもりなんだけど……」

  https://news.yahoo.co.jp/articles/10f8685b780b4aa72fc57653b3837d5e85365827

 ‎4月25日に迫ったアカデミー賞の発表だが、中国では異常なほど盛り上がっていない。 その背景には、本来なら中国で最大の注目作になるはずだった‎‎クロエ・ジャオ‎‎監督の『‎‎ノマドランド‎‎』に関する投稿が、中国最大のソーシャルメディアプラットフォーム「微博(ウェイボー)」から締め出されている事情がある。

  2月に発表された第78回ゴールデン・グローブ賞では、この作品が映画部門の作品賞を、監督のジャオが監督賞を獲得した。 その後、ノマドランドの中国語タイトルである『无依之地』から生まれたハッシュタグは、9000万回近い閲覧数を記録した。

  ジャオ(中国語名は趙)は北京生まれで、同賞を受賞した初のアジア系女性となった。 その快挙は、全国民の勝利として中国で祝福されていた。 だが、その1週間後に発掘された8年前のインタビューのなかで、中国に対して批判的ともとれる発言をしていたことから、ジャオは突如として中国社会の大敵になった。

  中国版ツイッターとも言える微博では、ノマドランドのハッシュタグが消えた。 1カ月あたりの‎‎アクティブ‎‎ユーザー数が5億人を超える微博サイトを検索しても、なんの結果も表示されない。 ハッシュタグのない投稿は散在しているが、フォロワーなどからの反応はほとんどない。

■「いたるところに嘘がある場所」

  現在は39歳でアメリカに住むジャオは、15歳のときにロンドンの寄宿学校で学ぶために移住し、ロンドンの高校を卒業。 その後、米マサチューセッツ州の大学で学んだ。 問題になった2013年のインタビュー(現在はウェブアーカイブでのみ閲覧可能)は、ニューヨークの雑誌「フィルムメーカー」によるもので、ジャオはそのなかで、中国を「いたるところに嘘がある場所」と形容している。

 「絶対に逃げ出せないような感じがした。 わたしが若いころに得た情報の多くは、真実ではなかった。 だから、わたしは家族や自分のバックグラウンドに対して、とても反抗的になった」とジャオは話している。

「突然のようにイギリスへ行って、自分の歴史を学びなおした」 ジャオの発言は、中国に対する侮辱とみなされた。 それまではジャオの才能をめぐって行われていた議論はすぐに、彼女の市民権についてや、母国に対する誇りと忠誠心の欠如をめぐるものに変わった。 ゴールデン・グローブ賞での快挙を報じ続けていたメディアは批判的なコメントであふれ、なかにはジャオを「裏表がある」と評するものもあった。‎
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 「ノマランド」がアカデミー賞、監督賞など三賞を受賞した。
  「ノマドランド」ジャオ監督、アジア系女性初のオスカー監督賞に輝く
https://www.sanspo.com/geino/news/20210426/geo21042613200016-n1.html

ああ、「中国には至るところにウソがある」と本当のことを言ってしまったジャオ監督は、中国という史上最大の虚構体制から総スカンを食った。
 中国ではウソをつかなければ、生きてゆくことさえできない。
 「王様は裸だ!」と言ってしまったジャオは、二度と生まれ故郷に還ることさえできないかもしれない。

 習近平という王様は、誰もがひれ伏す素晴らしい衣装を身につけている。大衆は、歓喜の声で習を迎えるが、真実しか見えない子供の純粋な魂には、裸にしか見えない。
 「習近平は裸だ!」
 と言ってしまった少女に、何が起きたのだろう?
 https://www.huffingtonpost.jp/entry/dong_jp_5e0fd6cfc5b6b5a713ba4aa1

 何もかもがウソでできた、史上最悪の虚構国家、それが中国であり、中国を支配している中国共産党の真実だ。本当に、何もかもがウソだ。
 もう、日本では欺される人も少なくなったが、情報の少ない海外では、中国の提供する賄賂や虚言に欺されている人も、まだまだいる。
 中国共産党の虚構が崩壊しないかぎり、人類全体の解放も進まないにちがいない。

 翻って、日本には「裸の王様」がいないのか?

 虚構、ウソの権威で身を飾っている人々に、共通するものがある。
 それは、根拠のない、必然性のない行事を行うとき、必ず「先例に倣う」ことだ。
 古今東西、すべての王朝、権力は、必ず「先例主義」に則って政治を司る。
 それは、根拠の存在しない、合理性、必然性の存在しない虚構を維持する基本である。

 それを維持すべき理由がないから「先例」を持ち出すしかない。多くの人々は、「これまで続いてきたのだから」という、それだけで説得される。
 逆にいえば、先例主義しか続ける理由を持ち出せない、すべてのシステムが虚構にすぎない、ウソの世界なのだ。いわば「裸の王様」の屁理屈といってよい。

 日本社会で、もっともたくさんの先例を持ち出す場所はどこか? いや、先例だけで維持されている制度は何か?
 それは天皇制である。天皇制には合理的根拠がない。先例主義しかないのだ。
 天皇を「特別な人」と思い込まされている人々は無数にいる。あるいは、日本人の半数を超えるかもしれない。だが、天皇は超人でもなければ、超能力者でもなければ、神でもない。どこまでいっても「タダの人」にすぎないのだ。

 天皇こそ、日本最大の「裸の王様」なのだ。
 素晴らしい衣装が見えるのは、天皇を特別な人と信じ込まされている人たちだけだ。天皇制に何一つ利益を受けていない我々には「タダの人」にしか見えない。

 天皇制の未来 2020年04月26日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1103.html

 天皇誕生日に、天皇制について 2018年12月23日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-589.html

 正直、天皇を「タダの人だ」と書いたせいで、これまで三回ほど命の危険に見舞われた。家を焼いてやると脅迫も受けた。
 まあ、私も間質性肺炎でなく、まだ余生がたっぷりあれば書かないかもしれない。
 だが、最近は、30年前と比べると、右翼でも、強硬な同調圧力をかけてくる者も少なくなった。でも、まだみんな、上のようなことを書けば、自分や家族に危害が及ぶのではないかと怖がって、なかなか書く者がいない。

 まあ、家族もいないし、財産もない、命の瀬戸際の修羅場をたくさん経験した私が書くしかないのだろう。
 
 


新型コロナ禍、ワクチンも消毒もまるで効果を上げていない

2021年04月26日 | 未分類
  「地球の記録」より転載
 https://earthreview.net/

 米CDC有害事象報告システム(VAERS)。4月16日までのワクチン接種後の有害事象報告数は8万6080件。死亡例は3186件と前週より大幅に増加
 https://earthreview.net/3186-deaths-86080-other-injuries-reported-0416/

 「消毒神話」の死 : 米CDCの公式文書に「物の表面を介して新型コロナウイルスが感染する確率は 10000分の1未満」と記載されていることを確認
 https://earthreview.net/another-corona-infection-myth-dies/

 ワクチン総接種回数が9億回に達する中、再び世界の新型コロナウイルス感染者数が過去最高を更新
 https://earthreview.net/coronavirus-cases-all-time-high-again-0419/

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以上の報告が真実ならば、日本における対策当局の新型コロナウイルスに対する考え方が、根本から間違っていることを意味している。
 すでに、これらのことは、ブログに何回も書いた。

 新型コロナ禍の恐ろしい行く末 2021年01月26日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1385.html

 現在の対策当局の基本方針は、
① スプレッダーの疎外、隔離ではなく、「大衆の感染機会の抑制」をメインにした「ソーシャルディスタンス=距離を取る」を対策の柱に据えた。
② ワクチンの普及……これで、すべての感染が抑制され、解決できると幻想を与えた。
③ 消毒の徹底……これで、浮遊したり付着したウイルスが死滅すると人々に信じさせた。

 だが、「PCR検査を積極的に行わない」本質的な間違いから、一番大切な「スプレッダー感染者の隔離」が極めて劣っている。
 これには理由があった。自民党政権が「オリンピックを成功させる」ことを大前提に、もしもPCR検査で大量の健康保菌者が発見されたなら、オリンピック開催が不可能になると怖れて、意図的に、PCR検査によるスプレッダーあぶり出しを抑制し、感染状況を隠蔽しようとしたのだ。

 「スーパースプレッダー」の放置が圧倒的に感染機会を拡大していることは世界の常識だが、管政権は、「日本の感染者はタカが知れている」というウソを守りたいために、徹底的に検査を抑制し、病床まで削減し、「オリンピック可能」という世論形成を演出しようとしたのだが、これが最悪の結果を招いている。
 クラスター発生地域では、PCR検査のローラー作戦を実施し、スプレッダーを隔離していれば、現在のような状況は生まれず、台湾のようになっていたはずだ。

 自民党政権は、安倍晋三時代から「やってる感政策」を最大に重視していて、「やってるフリ」だけで批判を切り抜けようとしてきた。
 「安倍のマスク」がその典型だが、消毒や「出歩き禁止策」も同じだ。
 冒頭の報告は、それが無意味になっていることを端的に示している。これも「やってる感」にすぎなかったのだ。

 私は、感染防護で何よりも大切なのは、ワクチンではなく、免疫力増強であると指摘してきた。人の少ない野山を汗をかいて歩き回り、日光を浴びて体内にビタミンDを蓄積することが、最大の感染防御だと繰り返してきた。
 ところが、政府や行政は、逆の方策をとって、公園から人々を追い出してきた。桜見物の散歩さえ妨害した。つまり、免疫力を増強させるための体力維持を放棄させてきたのだ。
 これでは、感染が拡大するに決まっている。

 極度に変異特性の高いRNAウイルスに対して、ワクチンがたかのしれた効果しか持たないことも常識である。変異を繰り返せば、最初からワクチンを設計しなおさなければ効果が持続できない。ワクチン専門家は、今年、最終的にワクチンの効果が持続するのは、接種者の3割程度と予測している。
 大切なのは「交叉免疫」であって、むしろ、多数の微小感染を繰り返すことで、あらゆるパターンのウイルス防御の共有が可能になる。免疫をもたらすのは、特定されたウイルスだけとは限らないからだ。

 このウイルスは「空気感染」を行う性質があると明らかにされた。
 https://www.clinicfor.life/articles/covid-048/#:~:text=7%E6%9C%889%E6%97%A5%E3%81%AB,%E3%82%92%E6%8C%87%E6%91%98%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

 つまり、スプレッダーが、あらゆる生活の局面で大量のウイルスを大気に放出していて、我々は、大気経由で絶えず微小感染を繰り返し、自分の免疫力で防御していることが実態なのだ。避けようと思っても、大気にウイルスが漂っている状態なのだ。
 これは、同じように空気感染力の強かったスペイン風邪が、人的接触のほとんどない、エスキモーやヒマラヤ未開民族、離島にまで感染を拡大したことからも分かる。

 空気感染が世界規模で起きているとすれば、消毒やワクチンよりも、何よりも健全な免疫力を確保することだけが感染を防ぐ唯一の対策のはずだ。
 人間は、ごくわずかのウイルス侵入を、免疫力で撃退することができる。しかし、ウイルス濃度が高まれば、感染を引き起こすことになる。だから、マスクは必需品だが、消毒は、ウイルス濃度の高い排泄物を別にして、ドアノブやテーブル程度は、強く警戒する必要はなかった。
 むしろ、花粉メガネのような目の防護の方が意味がある。

 免疫が活性化されていれば、人は、どんどん交叉免疫を蓄積してゆく。スペイン風邪が全世界に拡大し、全人類が感染したと思われたが、死亡したのは1割、無症状が7割以上いて、彼らは感染の自覚さえなかった。
 新型コロナ禍も同じような状況だろう。

 日本でも、これほどの行政の不作為、無策が続いている以上、全員感染が避けられないと私は思うが、しかし、重篤な発症を見せるのは1割程度、大半は無症状で交叉免疫で切り抜けて、抗体も確認できない可能性がある。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1405.html

 何度も書くが、新型コロナ禍に対する本当の対策は、野山を歩いて汗をかき、日光を浴び、ビタミンDを蓄積することである。
 マスクはした方がよいが、消毒はトイレ以外は気にしなくてもよいかもしれない。
 安倍・菅政権が野放しにしているスーパースプレッダーに近寄らないことは最も大切で、このためにはPCR検査ローラー作戦による、彼らの隔離しかない。
 日本政府、自民党政権が、オリンピック開催のための感染隠蔽を続けている以上、事態の悪化は避けられない。何をやっても無駄なことだ。

 この先何が起きるかといえば、全国民感染に至り、とりわけ子供たちへの感染が拡大する。そして変異ウイルスの多重感染から、特異的な猛毒ウイルスが登場する可能性がある。致死率と感染率が異常に高いものだ。
 これで死者が激増し、ここで初めてPCRローラー作戦が行われるだろうが、すでに遅い。

 日本国民の多くが、愚かな自民党政権を選択したのだから、これは因果応報だろう。
 年内にも、猛毒ウイルスの伝播拡大が起きる疑いがあるが、来年になれば、低毒化変異が起きて、自然収束に至る可能性もあると考える。

 やるべきことは、今すぐ、抑制している野山、公園を解放し、人々が汗をかいて免疫力を上げることしかない。
 次にPCRローラー作戦で、スーパースプレッダーの隔離を行う。もう遅いのだが……やらないよりマシだろう。