少女と子ネコ

　雨の降り出しそうな空の下

　公園で

　一人の少女が

　雑種の子ネコを

　心配そうに見つめながら

　その場に

　行ったり来たりしていた

　そういう自分の姿を誰かに見せるためじゃない（これは演技ではない）

　小学校で教わったからでもない

　ただ可哀想なだけ・・・

　でも、お母さんが・・・

　でも、お父さんが・・・

　たぶんこの子は心根の優しい子

　そんなことがあったこと

　大人になる頃には覚えてないかもしれない

　でも僕は忘れない

　彼女の存在が僕を救ってくれたから

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