『心理臨床学モノグラフ 第3巻 統合失調症者のヌミノース体験 臨床心理学的アプローチ』を読んだ。<o:p></o:p>
それによると、「ヌミノース体験」とはドイツのプロテスタント神学者であるルドルフ・オットーが著書『聖なるもの』の中で提出した概念で、「ヌミノース」とは宗教的体験における「聖なるもの」から道徳や倫理などの合理的要素を差し引いた、合理的に説明しがたい部分のことだそうだ。<o:p></o:p>
①宗教体験における感情の普遍的な存在。<o:p></o:p>
②本来概念把握が不可能な述べ難いもの。<o:p></o:p>
③畏怖と魅惑を伴い、特別な体の影響を引き起こす超自然的で二律背反的な特殊な感情。<o:p></o:p>
④絶対他者の存在。<o:p></o:p>
これら4つをオットーはヌミノース体験の指標としたそうだ。<o:p></o:p>
とにかく幻覚や妄想に苦しんでいる統合失調症者は外から見ると、なんとも不思議な存在に映るのだろうな。<o:p></o:p>
そういう統合失調症者が神や仏との関係でも悩んでいることを知っている一般人って、どれ位いるのだろう?<o:p></o:p>
無限な存在を思考できてしまうことによって生まれる苦悩。<o:p></o:p>
自分は無力で有限な存在であることの絶望や恐怖。<o:p></o:p>
暴走もせずに、何故みんなは耐えられるのだろう?<o:p></o:p>
その秘密は確固たる信仰があるからだったのね。<o:p></o:p>
たとえそれがどんなに不合理なものだったとしても・・・。<o:p></o:p>
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