自分は神だ。
自分は救世主だ。
このような一見、非常識な発言をする妄想者をまともな人はそれだけ自分を大切に扱ってほしいのだなと見抜く。
本人だけが本心丸見えになっていることに気づかない。
人は嘘を信じない。
というより信じられない。
人が信じられるのは嘘か本当かわからないことであって嘘ではない。
それは真偽の定かでないこと。
第三者にとっては嘘を信じているように見えても本人にとってはそうではないのだ。
言うまでもないが真偽がわかっていることは信じる努力を要しない。
統合失調症者の思考は「思おうと思って思う」というよりは「思ってしまう」のだ。
だからより自然に近いともいえる。
それは仕方ないことでそこにいいも悪いもない。
でも苦しむのは本人に「こんなこと思っちゃいけない」という罪悪感があるからだ。
それを認めると善なる自己イメージが崩壊の危機に晒されるからだ。
本来、思考というのは自由なものだが自由すぎると構造化されにくくなるような気がする。
「イメージが豊かすぎる子はお勉強ができない」という心理療法家の話にも通底する。
統合失調症には自明性の喪失という症状があるが自明性という言葉には罠があるので気をつけたい。
自明性の喪失とは要するに当たり前のことがわからなくなることであるがそれは「当たり前とは何か」と頭で考えすぎるからではないかと思うからだ。
悩むほど遠ざかる。
だから「思考というのは不自然なものだ」という認識が大切になると思う。
そうすればそれに頼りすぎることもなくなるだろう。
それよりはもっと感情や感覚を大切にしたい。
痛みを避けようとするからダメなのだと思う。
死後に「天国（地獄）なんてなかったぞ！」なんて文句を言ってくる者はいないのでいつまでも宗教の無謬性は保たれるというわけ。
制度。
社会秩序のためとはいえそれが不自然なのは競争好きな本能を抑圧することによって成立するからだ。
そのためには法の支えがいるが法には契約が不可欠とされる。
しかし実体のない言葉でできている約束は果たされるまでは嘘か本当かわからない。
それでもみんながそれを信じるから制度は維持され繁栄を保っている。
このように嘘かも知れないことでも信じられるから人間は生物界に君臨できたというところが面白い。
個人と集団。
これらはトレードオフの関係になっていてどちらか一方だけ大切にすると人を苦しめるそうで。
例えば個人の自由を尊重しすぎると公平なルールに則った競争とはいえみんな好きな生き方しかしなくなり社会インフラを支える人がいなくなるため全体を貧しくするし、反対に集団の協力を尊重しすぎると生産性が向上して豊かになるとはいえ個人の権利は制限されるという不正義を個人に押しつけてしまうらしい。
だから両者のバランスを取りやすい社会が望ましいとのこと。
これは何故共産主義が失敗して資本主義が残ったかという説明にもなるそうで自分は納得しました。
イメージを形にすることもあるけど。
形からイメージすることもあるなあ。
例えば雲とか。
人の横顔とか動物とか宇宙船に見えなかった？
創造が無目的な営為というのなら作品はどこで完成させられるのだろうか。
どこまで行けば「よし」と思えるのだろうか。
やってみなければわからない。
やればわかるのだろうか。
無限プシコ。
A：宗教を理解しない者に救いはないのだろうか。
B：いや、悪人でも狂人でも救ってくれるのが仏さまだ。
A：でも勝手に救ってくれるのなら宗教なんていらないことになりはしまいか。
B：いや、宗教の目的は人民が幸せに生きるためにあるのだ。人心が乱れると治安が悪化してこの世が住みにくくなるからな。
A：なんだ、そういうことか。
B：何よりも自分の心が安定する。
A：方便のようにも見えるけどね。
「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」をもじって
「常人なおもて往生をとぐ、いわんや狂人をや」
常人ですら救われるのだから狂人ならなおさら～。
なんてね。
