借金大国と言われる日本の通貨(円)がなぜ買われるのか、よく分からなかった。
市場の投機的なマネーは、少しでも金利が高い通貨へと集中する(為替相場における売買のロジックは極めてシンプルで「儲かりそうなら買い、損しそうなら売る」)けど、日本の政策金利は限りなくゼロだからだ。
しかし政策金利から物価上昇率を引いた実質金利でみた場合、日本は世界有数の高金利国家となるらしい。
たとえば長期国債の金利で考えると、名目金利は0.95%だが、物価上昇率がマイナス1.5%前後である(※デフレが続いているため)ことから、実質金利は2.5%に跳ね上がる。
これによって市場で円が買われ(お金が不足し)、物価が下がり続けるという状態が生じるが、これこそが円高になる理由だそうだ。
つまりデフレ傾向が続くなかでは円が買われ続け、強い通貨にバックアップされる高い信用度を持つ日本国債も暴落することはないそうだ。
政府や日銀がデフレ状態を是正するための積極的な金融政策をとらない理由が分かった。