徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

TIPA山のアトリエ活動レポート:枇杷&ヨモギ染と藍の生葉染

2022年07月27日 | クラブ活動



創作実験クラブの活動で
おこなった枇杷とヨモギ
そして
藍の生葉染の様子を報告します。



藍の生葉染と同じく
枇杷染も木から一枝を
切り出すところから始まります。



生葉染と異なる点は
染液を煮出す時間が必要であること。



煮出す時間は1時間。



染液ができてから
染める物を鍋に入れて
更に1時間弱火で染めます。



枇杷染の煮出す時間には
藍の生葉染を同時進行させ
2種の染作業を進めました。



モニター越しに繋がる
北海道メンバーは
生葉染はできませんが
枇杷とヨモギの染めに取り組みました。



以下
大阪メンバーの成果です。



創作実験クラブの活動ゆえ
「実験的」な取り組みです。



羽を染めてみたところ・・・
薄っすらながらも青が濃かったのは
付根の芯部分。
動物性たんぱく質に着色しやすい事が
分かる結果でした。



枇杷染では
今回3種の媒染剤を用いました。

*アルミ媒染(ミョウバン)→黄系

*アルカリ媒染(セスキ炭酸ソーダ)→ピンク系

*鉄媒染(木酢酸鉄液)→茶・グレー系



布だけでなく糸染もおこないました。



その他・・・




宝箱を覗くような
結果を得ることが出来ました。



北海道メンバーの枇杷&ヨモギ染です。



枇杷の染液で煮出している図



左は媒染剤を2種かけ合わせています。



ヨモギ染実験



草を染める草木染1:ヨモギ



草を染める草木染2:枇杷



実用とは無縁の実験から
たくさんのアイディアが湧き出てきそうです。

創作実験クラブの活動は
数年後、数十年後に活かす場が
ありそうな・・・
夢ある実験を繰り返しています。


記:Yoshie

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


大型カメラ撮影&プリント実習講座3・4

2022年04月07日 | 銀塩写真講座





大型カメラを用いて撮影
フィルム現像
プリントまでをおこなう
4日間講座のレポート後半部です。



まずは暗室にて
現像・停止・定着
各液の調合から。



その後
現像したネガフィルムを
印画紙に乗せてプリントする
コンタクトプリントを作成。
通称:ベタ焼き



手際よく露光時間を割り出し
コンタクトプリントを仕上げ



引き伸ばし作業に進みます。



ネガキャリアにフィルムをセット



プリントサイズを決めて
ピントを合わせ・・・



段階露光をおこないテストプリント



テスト結果をメモしながら
更に厳密なテストプリントを
何度か繰り返し・・・



露光の設計図を作って本番プリント



この一連の作業を繰り返し
4×5フィルムからの
引き伸ばしプリントを
数枚仕上げました。



35mmフィルムよりも
肌理の細かなプリントが
仕上がることを確認して
4日間講座を終えました。




https://tokunaga-photo.com/class/
受講受付中です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


創作実験クラブ / 8日目 まねぶの研究2:ルーツを意識した試作

2022年04月01日 | クラブ活動



前回の
ルーツを確認するプレゼンをもとに
自分に簡単なエクササイズを課して
実践してみました。

実践内容は皆さんそれぞれ・・・



名画を選び現在の関心事項に絡めて



色や形や手法を模したり・・・



試作に留まらず展開させたり・・・



下の取り組みは
シュールレアリズムの世界に属する
絵画をお手本とした鉛筆画。



画面には普遍的なモチーフ
リンゴ、舟、迷路のような道が存在。
忘れてはならない事柄が
隠されているような世界です。



その他、これまでの人生で出会った
恩師作品のエッセンスを抽出してみたり



大学時代の恩師であったり・・・



高校時代の恩師であったり・・・



右上の絵画は私が
高校の時に買った三岸節子さんの画集。
その絵画を模してみました。
左上は愛用しているTIPA活動着。
偶然の発見ですがシンクロしています。
無意識に構築された
美意識がこの絵にあった事を発見。



常にアップデートされる世の中ですが
時には過去を振り返り
自分のルーツを意識する事は
情報に溺れない、迷子にならないために
必要ではないかとする
<まねぶの研究>報告でした。



活動最後には先月に
個展をおこなったメンバーの展示報告と
ウェブサイトを紹介いただきました。


https://www.makikookitsu.com/

ご自身で作品複写から始めて
サイトを構築されたとの事。

素敵なポートフォリオサイトです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


古典印画技法 / ソルティッドペーパープリント(塩化銀紙)1

2022年03月18日 | 古典印画技法講座

古典印画技法シリーズ
3つ目の技法
ソルティッドペーパープリント
別名:塩化銀紙に取り組みました。

初日となるこの日は
明室にて下地塗りからスタート。

技法名の通り塩を用います。
それとゼラチン。

テーブルは
お料理をするような光景で・・・



下地作りの手順は
紙に塩とサイズ剤(にじみ止め)として
ゼラチンを溶かした液を塗布して乾燥



下準備を終えて暗室に移動・・・



小数点以下も表示する精密測りで
慎重に硝酸銀を計量して感光液作り。



下地処理した紙に感光液を塗り、乾燥させて
印画紙が完成します。



まずは
本技法の発明者である
ウイリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットが
おこなったフォトジェニックドローイングを
再現するべく屋外で露光をおこないました。



屋外実習場として活用している
徒歩1分の公園にて露光スタート。
すると・・・
4人組女子が吸い寄せられるように
やってきて共に露光を観察。



画面の変化を動画で記録するなど
興味津々な様子に驚きました。



薄曇りの天候での露光後
画面には淡いトーンを確認できました。



屋外での作業中には
研究所では紫外線を発するプリンターでの
露光も同時進行させていました。



露光前
露光後



露光を終えた印画紙は
チオ硫酸ナトリウム水溶液に浸して
画像を定着させて完成。



定着後も時間の経過とともに
微妙に色調が変化し
最終的な発色は翌日以降となります。



次回はこの実験をもとに
屋外でのフォトグラムや
デジタルネガフィルムでの印画など
各自の興味に合わせて
制作を進めていただきます。



2021年は
5技法の古典印画技法を紹介しましたが
2022年は6技法に増やしました。
ご関心がありましたら連絡ください。
https://tokunaga-photo.com/class/#3


https://tokunaga-photo.com/class/
受講受付中です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


創作実験クラブ / 7日目 まねぶの研究1:ルーツのプレゼン

2022年03月04日 | クラブ活動


「まなぶ」と「まねる」を
合わせた「まねぶ」の研究
1日目のレポートです。



この日は、まねぶ対象を語る日。



各人が美術鑑賞や作品制作に
関りを持つきっかけをプレゼン。



なお
本活動はオンライン対応ゆえ
ウェブカメラを通すプレゼンも含みます。



学生時代の恩師の作品集や・・・



美術館で目にした衝撃の作品など・・・



自宅から書籍や資料を持ち寄り
昔の記憶をたどる話を
熱く語っていただきました。



皆さんが提示された内容には
重なる部分はなく・・・



それぞれのルーツとなる
関心や興味の対象を確認でき
有意義な時間となりました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・