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ボランティアによる救急搬送活動を日本政府関係者が視察 in ザンビア

2010年04月05日 | TICO ザンビア
この度、アフリカで活動している日本のNGO視察のためにザンビアを訪れていた
内閣府大西参事官をはじめとする日本政府関係者の皆様が、在ザンビア日本大使
館からの強力な後押しを頂いたこともあり、市民ボランティアによる救急搬送
サービスをルサカ市内で提供しているCommunity On Patrol (COP)を訪れてくだ
さいました。



COPは、元々私どもTokushima International Corporation(TICO)が立ち上げた
Sustainable Community Development Programme (SCDP)が、ザンビアの首都ルサ
カ市内における救急搬送活動の一翼を担うべく2003年に設立した組織です。しか
し現在では、ルサカ郡保健局、隣接のチャイナマ病院、ライオンズクラブをはじ
め、地元の様々な公的・私的団体から支援を受けながら、徐々に自主運営に移行
しつつあります。公的な救急搬送システムが未発達なザンビアにおいて、COPは
ルサカ市内における救急搬送ニーズのかなりの部分を受け持つに至っています。

そして今回の視察の目玉として、COP隊員によるデモンストレーションが行われ
ました。新人隊員達の規律訓練などを見た後 ロールプレイによる救急隊の活動
紹介を行いました。ザンビア人の男性、彼の妻(妊娠中)、そして彼のガールフ
レンドが路上で揉めている所に車が突っ込み、3人とも重傷を負うというあまり
にもリアルな(笑)設定で、救急隊員達の演技にも一層熱が入ります。隊員達は
この日のお披露目に向けて、連日の猛特訓をこなしてきたとのことです。




彼らが特に事故現場で留意している点は:
1. 二次災害を防止しつつ、ファーストエイド(骨折部分の固定、止血、人
口呼吸等)を速やかに行う
2. そのために、事故現場の混乱(野次馬、交通の遮断等)を可能な限り抑
える
というものです。デモの最中、野次馬役も含め、緊迫した場面が再現されていま
した。




COPの活動は、当然ですが警察及び搬送先である病院と緻密な連携によって成り
立っています。ボランティア組織とはいえ、警察や病院などと並んで、いやそれ
以上に、安全な市民生活の維持には無くてはならない存在となっています。道路
交通法上も緊急車両として、優先的な走行が認められています。

毎週月曜日(撮影は土曜日の深夜)には、TV番組でそのリアルな活動現場が取り
上げられていることもあり、ボランティア活動であるにも関わらず、参加希望者
は引きも切らない状況とのこと。COPの活動に対する市民からの感謝、高い評価
を糧に、ボランティア隊員達が誇りを持って、真摯に救急搬送活動に取り組んで
いることが、今回のデモを通じて伝わってきました。


文責:TICOザンビア事務所(藤村)

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