TICOブログ

TICO最新情報をお届けします。

チペンビ小規模ローン 養ヤギ案件 ワークショップ

2010年01月28日 | TICO ザンビア
今日から、チペンビで推進している小規模ローンの新規案件、
養ヤギ案件を実施する2グループの合同ワークショップが開催されました。

小規模ローンの案件は、まず、承認されると、
グループが確実に申請内容を実施できるように、
活動内容に合わせた技術論とプログラムの予算管理等を含む基本的な運営手法に
関するワークショップを実施します。
今回は、同じ内容の案件の申請が同時期にあったので、
ワークショップも合同で行うことになりました。

まずは、早朝、ブテコ・グループのメンバーを迎えに行き、
1tトラックでごとごとごとごとごとごとと、でこぼこ道を小一時間。
その間中、もうはしゃぎまくって、歌いまくるメンバーたち。(笑)
到着したマサカサカ・グループの方も、歌い踊りながらお出迎え。

和気あいあいとした雰囲気で始まったものの、
実際、コーディネーターのンジョブさんからの講義が始まると、
真剣にノートを取り、意見を発表し、議論をしています。

ンジョブさんの授業は、基本情報から、実務における具体的な内容で、
聞いている私も引き込まれました。
いやぁ、皆さん、知ってました?
オスヤギ一頭につき、メス30頭を種付けできるんですってよ!

山羊の妊娠期間は、148~152日間だそうですよ。

いくつお乳があるか知ってます?
胃袋は?

もう、今日はすっごい勉強したなぁって感じでした。


しかし、昨日まで、雨が降らずに干ばつが心配されていたにもかかわらず、
お約束のように11時きっかりに大雨が。。。

山羊小屋として作られたところで実施していたため、
雨が激しくなるとさすがに屋根から雨漏りがしはじめてしまい、
ほんの一時、講義が中断した者の、結局、みんな濡れながら最後まで行いました。

やる気のあるグループであることが、実施前から見えるようです。
この調子で、最後の返済まで仲良く、楽しく、
熱心にプロジェクトを実施してもらいたいです。

地球人カレッジ 1月

2010年01月25日 | 地球人カレッジ
*と き:12月19日(土)19:00~21:00
*参加人数:12名(ネット中継での参加者含む)
*ところ:吉野川市山川町 さくら診療所デイケア室
*講演者:丸山輝裕さん(halqa-はるか事務局長)
*テーマ:フェアトレード~コーヒー一杯からの国際協力~

フェアトレードはこれまでのように援助に頼るのではなく、
文字通り対等な立場で貿易をすることにより
生産国を支援する新しい国際協力の形です。

毎日のように飲んでいるコーヒーなのに、
それがどういったものでどのような経路をたどって自分のところにやって来るのか、
あまりに無知であったことに気付かされました。


フェアトレード:生産国(概して国民所得が低い)と消費国(概して国民所得が高い)が“公平な”立場で貿易を行うこと。

途上国が援助システムの中でしか生きられないようにしてしまう
従来の“援助ビジネス”の形態でなく、
対等な立場で自立を支援するための手段の一つとして生まれました。



コーヒーベルトは、おおよそ北回帰線と南回帰線の間に位置します。
この帯は、あくまで“生産できる範囲”を意味します。
つい最近地震の被害にあったハイチもコーヒー生産国の一つ。
また、オーストラリアの北部中国の雲南省でもコーヒーが生産されているそうです。
紅茶のイメージが強いインドでも香りのよいコーヒーが取れるとか。

このとき、コーヒーの生豆を見せていただきました。
私たちがいつも見るコーヒーの豆とは違い、白くて匂いも味もありませんでした。
普段、私たちが豆と呼ぶものは、
コーヒーの実(コーヒーチェリーと呼ばれる)の中にある種だそうです。

一般的なコーヒーの流通経路


※コーヒーの価格は二大先物市場(穀物市場);ニューヨーク市場(アラビカ種)、ロンドン市場(ロブスタ種)で決定される。
価格の決定要因は、最大のコーヒー産出国であるブラジルの
コーヒーの出来不出来を受けた投機筋(ヘッジファンド)の動き。
彼らの取引する資金量が、実際の取引量を大幅にしのぐため、
このような現象が起きており、コーヒーの価格が不安定になっている。
例えば5年間の間に、1ポンドあたりの価格が2ドル85セントから45セント(1996~2001年)にまで急降下、これは年収が5分の1になるということを意味する。

※ アラビカ種:喫茶店で出されるようなコーヒーに使われる。
※ ロブスタ種:アラビカ種より安価で品質も劣る。缶コーヒーなどに使われる。

この実体経済と乖離した価格変動から生産者を守るため、
二大市場を通らない流通経路で貿易を行うのがフェアトレードです。
FLO (Fair-trade Labeling Organization)では、買取りの最低価格を保証(1ポンドあたり1ドル20セント)し、国際市場の価格がそれ以上のときは、国際価格プラス10セントで買い取る、としています。



フェアトレードの基準例としては、
1. 労働原価を基準とした適正な価格での買取り(最低価格の保証)
2. 商品代金の前払い
3. 長期的な売買契約
4. 地域住民の社会福祉のためのプレミアム(奨励金)の給付

があげられます。

1の「労働原価を基準とした」というのは、
コーヒー農家だけ儲かって、周囲の農家たちと新たな貧富の差が生まれる、
ということをさけるためで、あくまでその国や地域での経済状況に沿った「適正な価格」で買い取るのだそうです。

4のプレミアムというのは、購入費に上乗せして支払われるもので、母子保健センター図書館学校建設などに使われます。
取引先の現地農協が民主的かどうか(そうでなければせっかくの奨励金が有効に使われないので)、というのも大事なポイントです。

フェアトレードの実施形態には、以下の2つがあります。
1) 支援型(雇用創出型):オルタートレード、ピースウィンズなど
2) 認証ラベル型(倫理調達型):FLOなど(またその認証ラベルを基にコーヒーを調達するスターバックスタリーズコーヒーなど)

フェアトレードに関連した認証ラベルには、以下のようなものもあります。

*商品のトレーサビリティー(生産から消費までの流通経路の追跡可能性)を保証する認証ラベル


*熱帯雨林保護を目的とした認証ラベル



フェアトレード(特に認証ラベル型)は
企業が取り組みやすい一方で、
フェアトレード商品のごく一部のみを取り扱って
企業のイメージアップを図ろうとするため、
フェアトレード本来の目的である「自立支援」が考えられていないという問題もあります。
そのため“フェアトレード”を謳うことで利益が得られなくなれば、
すぐにやめてしまうのではないか、という懸念が常につきまといます。


また、フェアトレード商品が日常的に手に入らない、という問題も。

ほかにもフェアトレード商品は高価なため、なかなか消費に結びつかないようです。
そのためhalqaコーヒーでは、
一般的なフェアトレード商品よりも安価で提供しているそうですが、
そのため利益があまりでないとか。
支援者側の活動継続も考えていかねばならない問題です。

講演の様子(動画)はこちらからご覧になれます。


文責:事務局(瀬戸口)

ポチェントン病院前の道路を舗装(カンボジア)

2010年01月20日 | TICO カンボジア
TICOはポチェントン病院の救急隊の支援&病院職員への研修等を
行っています。

その支援先であるポチェントン病院前の道路を舗装しました。

これまで、ポチェントン病院前の道路の状態が非常に悪く、
国道から病院に到着するまでにかなりの時間を要していました

降雨時には水たまりができ、非常に通行が困難な状態でした

デコボコ道での救急車の走行では、妊婦さんや救急の患者さんには
非常に負担となるのは明らかであり、ポチェントン病院を管轄する
西部保健局とTICOが資金を負担して、道路の舗装を行いました。

国道からポチェントン病院までの距離は約300メートルですが、
今回は資金の関係で約30メートルのみの舗装となりました。

今回の工事を受け、近隣の住民(といっても住民は少ないですが)、
西部保健局、自治体等と協力してさらに残りの270メートルも
舗装ができないか検討しているところです

住民の方や西部保健局、自治体の方々に積極的にかかわってもらう
ことで、舗装後の修繕等の道路管理のオーナーシップ(当事者意識)を
もってもらいたいと考えています


              ◆道路舗装前


              ◆道路舗装後


            ◆舗装が必要な箇所


文責:TICOカンボジア事務所(大坪)




縫製工場のファーストエイドトレーニング

2010年01月19日 | TICO カンボジア
ちょっと前にはなるのですが
写真を整理していて思い出し
プノンペン郊外の縫製工場に
ファーストエイドトレーニングに行ったときの
ご報告です

私たちのカウンターパートのODWが依頼され
工場労働者の人たち対象に
ファーストエイドトレーニングするというので
見学に行きました。
今回トレーナーとしては
ポチェントン病院の院長・副院長・経理担当の看護師さんの3人が
トレーニングを行いました。
どれも私たちTICOのトレーニングで
ファーストエイドに詳しくなった先生たちです。

院長先生も副院長先生も
いつもはおだやかでやわらかな物腰の先生なのですが
今日ばかりは声を張り上げ
堂々とみなの目の前で心肺蘇生の実技をして見せていました。

受講生は20代前後の若い子が多く
でもみな積極的に蘇生人形のいる教室の前に出て
順に実技を習っていました。


その後縫製工場内の見学に行きましたが
工場はいえど一つ一つ手作業。
Tシャツの背のラベルの仕分けから、
布のアイロン・裁断、ミシンの糸かけ、ロゴのプリント、部品の縫い合わせ
本当に頭が下がるほどたくさんの手作業が
一枚のTシャツにかかっていることを知り
言葉をなくしました。 どんなものでも
つくる人の苦労を消費者が知っておくべきだと
思いました。

心肺蘇生・ファーストエイドのトレーニングは
カンボジア人の講師が
カンボジア人のためにできるようになってきており
とってもいいことだと喜んでいます


文責:TICOカンボジア 古家

1月9日~11日 jaih-s合宿@TICO道場

2010年01月12日 | 地球市民教育
日本国際保健医療学会の学生部(jaih-s)のみなさんがTICO合宿にやってきました。


ラクの物語



宇宙ステーション



地球家族


内容としては、いつも通りワークショップがメインでしたが、
今回は、それに加えてニワトリをつぶしていただくというプログラムを入れました。(写真はさすがにアップロードしませんが
ショッキングな体験だったようですが「いのちをいただくことの重み」や
「いただきますの意味」がわかりました、と貴重な経験になったようです。

また遊びに来たいです!といってくださった参加者もおり、
こうやって人の輪が広がっていくんだなぁと。
実際、この合宿を企画してくれた方は、TICO合宿3回目で、
周りを誘って来て下さり、今回の合宿が実現しました。


TICO合宿に興味を持たれた方は、TICO事務局までご連絡ください。
http://www.tico.or.jp/

文責:事務局(瀬戸口)