昨日の読売新聞朝刊で、「ヨツボシカミキリだった 平安時代の土器に圧痕」と題して、高崎市の中尾遺跡(注1)で出土した9世紀の土器にヨツボシカミキリ(注2)の圧痕が残っていたと報じられた。
実は、群馬県埋蔵文化財調査事センター発掘情報館(渋川市北橘町下箱田784-2)で開催されているミニ展「古代の土器に眠る昆虫~鮮明に残る1200年前の昆虫圧痕」(平成24年3月21日~4月8日)で既に展示されている。
後に硯に転用された甕の破片(19×8cm、「転用硯(てんようけん)」)とみられ、虫の形の圧痕(長辺1.2cm)がそのまま残っていた。1976年に出土していたが、今年になって専門家に観察(注3)および分析を行ってもらったところ、ヨツボシカミキリのオスと同定されたという。
圧痕がちょうど硯の内面(硯面)中心にあり、虫を意識して硯にしたのではないかとみられるとしている。
(注1) 中尾遺跡: 古墳時代から平安時代の遺跡。 平安時代(10世紀)の竪穴住居内で灰釉陶器の埦と皿が出土している。
(注2) ヨツボシカミキリ: 学名はStenygrinum quadrinotatum、コウチュウ目 カミキリムシ科、環境省のレッドリスト(2007)では絶滅危惧Ⅱ類(VU)(絶滅の危険が増大している種)として掲載されている。
(注3) 痕跡にシリコーンを注入して形を転写して観察するレプリカ法による。
[参考:読売新聞、群馬県HP、群馬県埋蔵文化財調査事業団HP]
実は、群馬県埋蔵文化財調査事センター発掘情報館(渋川市北橘町下箱田784-2)で開催されているミニ展「古代の土器に眠る昆虫~鮮明に残る1200年前の昆虫圧痕」(平成24年3月21日~4月8日)で既に展示されている。
後に硯に転用された甕の破片(19×8cm、「転用硯(てんようけん)」)とみられ、虫の形の圧痕(長辺1.2cm)がそのまま残っていた。1976年に出土していたが、今年になって専門家に観察(注3)および分析を行ってもらったところ、ヨツボシカミキリのオスと同定されたという。
圧痕がちょうど硯の内面(硯面)中心にあり、虫を意識して硯にしたのではないかとみられるとしている。
(注1) 中尾遺跡: 古墳時代から平安時代の遺跡。 平安時代(10世紀)の竪穴住居内で灰釉陶器の埦と皿が出土している。
(注2) ヨツボシカミキリ: 学名はStenygrinum quadrinotatum、コウチュウ目 カミキリムシ科、環境省のレッドリスト(2007)では絶滅危惧Ⅱ類(VU)(絶滅の危険が増大している種)として掲載されている。
(注3) 痕跡にシリコーンを注入して形を転写して観察するレプリカ法による。
[参考:読売新聞、群馬県HP、群馬県埋蔵文化財調査事業団HP]