カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

そば茶屋極楽坊

2013年10月22日 | 長野
「知って、いる。」

人の好みに左右されてしまう、其の程度で揺らいでしまうような美味しさというのは、やはり大したものとは言えず、勿論のこと絶対的なものであろう筈もありません、そして、水を切らず、ぼっち盛りにて供される、其れが此の地、戸隠蕎麦の特徴ではあるけれど、其れは実際、蕎麦そのものの美味しさとは、全くとは言わずとも、およそ関係はない、当然のことながら。

当たり前の話、此処、戸隠の中にも、美味しい蕎麦と、取るに足らない蕎麦があることでしょう、そして、蕎麦打ちに際し、気候も水も、およそ適しているとは言い難い、そんな都会の蕎麦屋にも、美味しい蕎麦屋と、そうでない蕎麦屋がある、現実それは間違いのないことのように存じます。

瑞々しく、透明感のある此の蕎麦に似た蕎麦を、京都の片田舎で戴いた其の覚えを、此の食感、此の風味によって呼び起こされた、其れは気のせいではありますまい、遠路遥々夜通しかけて足を延ばした其の感慨によってさえ左右されることのない、以前、味わった覚えのある其の美味しさに、あえて此処で出会えたことに、むしろ意外な喜びを感じ、此れこそが絶対的な美味しさに抱かされる類の安堵感なのではあるまいか、己の好みを己の意識し得る範疇にのみ縛ってしまうことなく、あらゆる場面において心を開いて戴くことが出来たなら、いつだって其れが本当の美味しさだと気づくことが出来るのではないかと、遠路遥々やって来た、此処、戸隠にて思わず苦笑させられたのは、思いがけず、とても感慨深いことでありました。

そば茶屋極楽坊そば(蕎麦) / 長野市その他)
昼総合点★★★★ 4.5