佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

さんじょうマイ・タウンコンサート~いにしえのヨーロッパ宮廷音楽~

2008年03月02日 23時26分40秒 | 合唱
 
 2日の日曜日、14:00より標記本番がありました。
会場は三条市漢学の里「諸橋轍次記念館」多目的ホール。
 
 
 主催は三条市教育委員会。
コンセプトとしては、三条市下田(旧下田村)で
高橋さんという方が製作している楽器を使って、
三条市にゆかりのある演奏者でコンサートを開催、
それを聴いていただくということです。
  
[出演] 
八百板正己(チェンバロ・クラヴィコード)
ヴォーカルアンサンブル・ルミネ(合唱)
 
 
 下田は先日通ったんですが、
今日の会場は初めて。
うちからだとどれくらいかかるかおおよその見当で出発。
合唱は4曲だけなので、集合が12時。
 
 
 でですね、、、
遠かった(苦笑)。
で、最近よくあるんですが、
紛らわしい標識があるんですよね。
というのも、今の三条市というのは、
旧三条市と旧下田村と旧栄町が合併してできた市。
なので、非常に広いんですよね。
だから、三条といっても、
それがどこの三条か、ちゃんと判断しないといけないんですね。
まあ慣れるまでの辛抱ですが。
新潟市で言えば、
「ん?ここ曲がっても新潟市じゃないだろう?」と思えば、
実は旧小須戸町だったりする(苦笑)。
 
 
 12時から合唱のリハ。
僕が昨年から参加させて頂いているルミネのメンバーは
本当は10人くらいいるのですが、
今日のコンサートではそのうちの5名。
ほぼパート一人でした。
 
 
 で、リハ。
実を言うと、個人的に、練習時から苦戦していました。
普段の合唱団の傾向で、ついつい
ベース=支えだからベターッと歌う
という癖がついていました。
音を長く保持することを好む指揮者とか、
歌い上げるのが得意な合唱団とか、
普段のそういうところでの癖がついていました。
 
 
 今日のルミネの皆さんの声は非常に柔らかく軽い。
で、フレーズの語尾を引くということが非常に徹底されていて、
僕一人が皆さんの中にうまく入れていない、
そういう自覚症状を持ちながら練習していました。
普段だと、「ベースの俺に合わせて歌え」
くらいに思って歌っているので(苦笑)、
そもそも自分を知ってもらうことと、
自分が皆さんの特徴や、ここでやりたいことを知ること、
でそれを身体に入れる作業、
それが結構大変でした。
 
 
 で、リハでは苦戦していたんですが、
リハの中でも、最終的に、
積極的に歌う方が合うことに気づきました。
あんまり消極的に合わせにいかないよう本番は注意しました。
 
 
 ルミネが歌ったのは4曲。
 
・白く優しい白鳥は(アルカデルト)
・愛らしい鳥たち(マレンツィオ)
・今や五月祭(モーリー)
・うたいましょ(モーリー)
 
 でした。
 アルカデルトは非常に有名な曲ですが、
近年僕が接してきた合唱団が表現する仕方とは結構違う形。
簡単に言うと、拍節感を徹底的になくし、
歌詞に即して表現することでした。
近年の研究の方向性みたいです。
最終的に飲み込めたので、個人的には良かったです。
マレンツィオについてはルミネで以前も歌ったのですが、
これは非常にしっくりきていました。
上記のようなアプローチは、音画的な作品にはすごくしっくりきて、
「ああ、こういう表現なんだな」と。
これはチェンバロも入っての演奏。
本番は一番良かった気がします。
 
 
 モーリーも本番が一番良かったかなと。
やっぱり積極的に表現していくことが、
共有への最短、近道だということだと思いました。
 
 
 個人的には、自分の癖というか傾向が分かり、
良い機会になりました。
演奏会はチェンバロやクラヴィコードのソロ、ソプラノ独唱あり、
楽しんで頂けたようです。
 
 
 建物から見える山の景色が綺麗でした。
田舎ですが(笑)。
カメラ持っていけば良かったなと。
 
 
 本番後はユートライの練習へ。
団内練習を仕切って音楽漬けの日が終わりました。
 
 
 痛感しているのは、
この時代のことについて、もっと勉強しないとなと。
とにかく読書をしないと。
いろいろな裏付けを持てる指揮者・歌い手になりたいですね。