佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

フェイク考~ライブとCDの違いを中心に~

2008年03月03日 23時09分01秒 | ポピュラー
 
 フェイクについて考えます。
 
 フェイクというのは、歌の用語においては、
a~とかu~とか即興的に歌うことを言います。
 
 で、一般的には、
歌詞と歌詞の間の間奏の時などにこれをたくさんやる歌手は、
うまい歌手だとされる傾向がある気がします。
というか、歌に自信のある人ほど入れる傾向があると思います。
 
 
 で、皆さんあんまり指摘しないので、
ここで書いてみたいと思ったのですが、
フェイク自体を悪いとは思いません。
嫌みのない程度に入れるのは良いと思います。
ただ、僕が非常に気になるのは、
そのフェイクの意味を分かっていないというか、
そういうことに出くわすことがあることです。
 
 
 具体的に気になるというのは、
CDです。
 
 
 CDというのは、レコ-ディングしたものですよね。
つまり、再生すれば同じものが何度も流れます。
つまり、レコーディング時にフェイクを入れると、
いかにもうまく聞こえる反面、
そのフェイクの「即興性」という本当の意味がおかしくなってきます。
即興的なもののはずなのに、
出来上がったものを聴くと、CDですから、
毎回同じフェイクを聴かされるわけです。
僕は正直気になります。
だって、毎回同じなんですよ。非常におかしい気がする。
 
 
 
 先日ラジオで、某プロジェクトで作られたCDの曲が流れていました。
具体的には差し控えますが、非常に意味のあるプロジェクトなんですね。
で、録音したのは、某有名歌手(グループ)の既存の作品でした。
その作品、何名かの歌手で歌っているんですが、
まあフェイクが満載だったんですね。
僕は、生演奏でフェイクを聴けば、
その人の音楽性とかを感じることができていいと思うのですが、
CDで過剰なフェイクを聴かされるのは、やっぱりどうかと思うんですね。
原曲の良さも消している気がしました。
 
 
 僕はクラシック音楽以上に、
ポピュラー音楽にうるさいようですので、
気に障る方もいるかもしれませんが、ご了承ください(苦笑)。
好みというよりは、
「なんでこの程度でデビュ-できるんだ?」とか、
「どうしてこんな売り方するんだ?」とか、
そういうことですね。
市場主義という場においては、どうもおかしいなと思うことが出てくる。
まあ、うるさくて申し訳ありませんが(苦笑)。。。