韓国の免税店業界でライバル関係にあるロッテ免税店と新羅免税店が、海外ブランドの「初出店」「単独出店」をめぐり激しい誘致合戦を展開している。
新羅免税店が今年9月、空港免税店としては世界で初めてルイ・ヴィトンの店舗を仁川空港にオープンしたのに対し、ロッテ免税店はフランスのブランド「ランバン」の免税店初出店で対抗した。
ロッテ免税店は16日、ランバンの店舗が仁川空港の免税店に18日にオープンすると発表した。ランバンは2006年に韓国に進出しているが、免税店に出店するのは今回は初めてとなる。ランバンは30代女性に人気があり、ソウルのギャラリア百貨店名品館イーストでは女性衣料ブランドで売り上げトップを誇る人気ブランドだ。
フランスの代表的ブランドであるランバン、ジバンシィ、バレンシアなどは、過去5-6年で百貨店での売り上げが毎年30-40%の伸びを記録するなど人気が高く、免税店による誘致競争も激しさを増している。ロッテ免税店は、フランスのバレンチノ、高級バッグのリモワ、化粧品のイソップの単独誘致に成功したのに続き、日本の百貨店で常に売り上げランキング上位の化粧品ブランドRMKを今年初め、韓国の免税店としては初めて誘致した。
ロッテ免税店のランバン初出店に対抗し、新羅免税店は16日、ランバンがソウル市中区奨忠洞の新羅ホテル免税店に12月にオープンする予定だと発表し「初出店も重要だが、単独誘致ブランドをどれだけ保有するかが免税店にとって差別化のカギとなる」と主張した。
新羅免税店は現在、世界の免税店で唯一、化粧品ブランドのアヴェダが出店しているほか、英国の靴ブランド「ジミーチュウ」、韓国の人気靴ブランド「シューコンマボニー」、時計ブランドのベル&ロス、パルミジャーニ、ティファニー・ウォッチなど16ブランドを単独誘致している。特にルイ・ヴィトンの空港免税店への初出店は世界初で、1日当たり最大5億ウォン(約3400万円)を売り上げるほどの人気だ。5億ウォンは、仁川空港免税店の1日当たり平均売上高の10%に相当する。
免税店のブランド誘致競争は、中国人観光客をはじめとする国内外の観光客増加で、免税店市場が急成長していることが背景にある。2007年に2兆2800億ウォン(約1550億円)前後だった免税店の売り上げは、毎年20%のペースで増え、昨年は4兆ウォン(約2720億円)を超えた。ブランド業界は今年、5兆ウォン(約3400億円)の売り上げ突破を予想している。
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