2人の子どもを持つ広告代理店幹部のAさんは最近、末娘の英語幼稚園入学のため、有給休暇を3日も取得したという。「最近は優秀な英語幼稚園に子どもを入園させるためには、両親共に英語の面接試験を受けなければならない。両親の英語力が足りないと入園させてもらえないそうだ。私は留学経験もなく、英会話力も平均程度で、面接の前日は眠れなかった。まず(ソウル市内の)瑞草洞にある幼稚園の面接を受けたが、万が一落ちた場合に備え、他にも二つの幼稚園の面接を受けた」
英語の早期教育熱が高まる中、最近になって一部の英語幼稚園の入園条件が必要以上に厳しくなったという。ソウル市江南区、竜山区、陽川区や京畿道城南市盆唐などにある幾つかの英語幼稚園は、園児を受け入れる際、両親を呼び英語面接を行う。幼稚園側は「形式的に行うもの」と説明するが、実際に両親共に英語が苦手だったり、発音がたどたどしかったりする場合、入園できない場合が多いという。面接を経験した人たちは「両親のうち1人は少なくとも語学研修や留学経験がないと面接に合格できない」と話す。
主婦のBさんは「英語幼稚園入学の問題で非常に悩み、個人レッスンまで受けた」と話す。「本社が外国にある外国系幼稚園は特にレベルが高く、教育内容もいいという話だが、そのような幼稚園は必ず両親の英語面接を行うと聞き、かなり悩んだ。結局1週間に2回、近所のカフェで留学経験のある英語講師の個別指導を受けて面接に臨み、子どもを入園させることができた」
このように、入園条件が厳しい外国系の英語幼稚園は、月謝だけで1カ月に100万―150万ウォン(約6万8000―10万2000円)掛かる。これに教材費として20万―30万ウォン(約1万4000―2万円)、制服代としてさらに20―30万ウォンを徴収するところもある。ソウル市竜山区漢南洞にある英国系英語幼稚園の講師は「うちはカリキュラムが他の幼稚園と違い、英語はもちろんグローバルエチケットまで教える。幼稚園の格を上げるためには、保護者のレベルも見なければならない。保護者の英語面接を行うのはそのためだ」と話した。
このような一部の英語幼稚園の状況に反感を持つ保護者も少なくない。5歳の息子を持つ銀行員のCさんは「初めは積極的に英語幼稚園について調べていたが、費用や厳しい入園条件などを聞いて『ここまでして子どもに英語を教えなければならないのか』と思い、入園をやめた。むしろハングル(韓国語の文字)や漢字教育を重視しようと考えを変えた」と話す。このように、幼いわが子の英語教育のためにストレスをためる保護者を狙った「逆発想マーケティング」を行う英語幼稚園もある。盆唐のある英語幼稚園は、ホームページに「当幼稚園は両親との面接を韓国語だけで行います」と掲示した。
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