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犯罪者に踏みにじられる安息の場

2012-09-30 12:45:32 | Weblog

 韓国で近ごろ相次いでいる凶悪犯罪には、決して見過ごしてはならない事実がある。犯罪の発生現場が家の中ということだ。住居侵入犯罪は今に始まったことではなく、私たちは家の中で起こる犯罪を路上や公園での犯罪と同じように考えがちだが、その違いは大きい。家は誰にとっても最も安心でき、くつろげる安息の場であるべきだが、住居侵入犯罪は家を一瞬にして地獄に変えてしまう。

 先月20日午前、ソウル市広津区中谷洞に住む30代の主婦が自宅で殺害された。犯人は、この女性が2人の子どもを幼稚園バスの停留所まで送りに出た隙に開いていた玄関から侵入し、部屋のドアの後ろに隠れていた。バス停がすぐ近くだったため、女性は家の鍵を掛けていなかった。犯人は、帰宅した女性に飛び掛かり性的暴行を加えようとしたが、激しく抵抗されたため、殴りつけた揚げ句にナイフで殺害した。この女性は、いつもなら子どもを幼稚園に送ってから食器を洗い、部屋を掃除し、余裕があればお茶を飲み、平凡ながらもかけがえのない1日を過ごしただろう。1日に数十回出入りする自宅の部屋に凶悪犯が隠れているなどとは、夢にも思わなかったに違いない。

 先月29日には、ソウル市東大門区で40代の主婦がごみを捨てて自宅に戻り、洗い物をしていたとき犯行に遭った。犯人が突然現れ、女性を寝室に連れ込み性的暴行を加えようとしたのだ。犯人は女性がごみを捨てに出た隙に開いていた玄関から侵入し、部屋に隠れていた。女性が激しく抵抗したため逃げ出したが、悲鳴を聞いて駆け付けた隣人に取り押さえられた。この女性も、家という安息の場が一瞬にして失われてしまった。

 自宅で犯罪に遭った場合、路上や公園での犯罪よりも後遺症が強く、長く残る。中谷洞の自宅で殺害された女性の夫は事件後、子どもたちを連れて別の地域に住む母親の家に身を寄せている。事件があった家ではつらい記憶がよみがえり、とても暮らせないためだ。外で犯罪に遭った場合は、それでも「家にいれば安心だ」と思うこともできるが、自宅で犯罪に遭うと、わずかな慰めと安らぎを得る場所さえ失ってしまう。

 刑法で、住居侵入犯罪は加重処罰対象となっている。路上や公園などでの一般強盗は3年以上の懲役だが、夜に他人の家に侵入して強盗に及んだ場合は、夜間住居侵入強盗罪として無期または5年以上の懲役と厳しい処罰が下される。窃盗の場合も、一般窃盗は6年以下の懲役だが、夜間住居侵入窃盗罪は10年以下の懲役となる。

 だが、ここには盲点がある。昼間に他人の家に侵入し、強盗や窃盗を行った場合は、夜の犯行のように加重処罰されないのだ。被害者にとっては、昼だろうと夜だろうと、家庭の平穏を奪われることに変わりはない。強盗の20.5%、窃盗の23.6%が住居で起こっており、強盗の28.2%、窃盗の45.7%が昼間に発生する。昼間の住居侵入強盗・窃盗罪についても、処罰を厳しくすべきだ。

 かつて、単純な強姦(ごうかん)罪は全て3年以上の懲役と定められていた。だが、性的暴行犯罪が大きな社会問題になったことから、2010年にようやく特例法が制定され、昼夜を問わず住居に侵入して性的暴行を加えた場合は無期または5年以上の懲役と処罰が重くなった。

 さらに深刻なのは、住居侵入を大きな罪と捉えない社会の風潮だ。玄関の鍵をきちんと掛けていなかったことを責めるべきではない。いくら玄関が開いていようと、他人の家に侵入することは大罪だと受け止める社会になってこそ、わが家を犯罪者から守ることができる。

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