中国紙「北朝鮮の核実験とミサイル発射に反対」

　中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は17日付の社説で、北朝鮮の核実験や長距離ミサイルの新たな発射実験に反対する意思を明確にした。
　環球時報は、国連安全保障理事会が採択した北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射を強く非難した議長声明に中国が賛成したのは、中国がミサイル発射を自制するよう促したにもかかわらず北朝鮮がこれを拒否した結果だと指摘した。また、議長声明への賛成は、中国が北朝鮮の新政権発足後に初めて公式に取った厳格な対応だと明らかにした。
　社説は、こうした中国の態度は必要不可欠だとした上で、金第1書記がまだ若く中国に対する認識が形成される時期にあるため、中国は北朝鮮をなだめようとするだけでなく、北朝鮮に対する態度をはっきりすべきだと強調し、外交政策で北朝鮮だけをかばうことはできないという意向を明確にした。
　また、友好的な中朝関係が中国の北東アジア戦略に有利なことは事実だが、中国は決して中朝関係が揺らぐことを避けるために核不拡散などの基本政策を変えてはならないと力説した。
　金第1書記に対しては、核問題で自国の利益だけでなく中国の難しい立場も考慮し、今回のミサイル発射を通じ教訓を得ることで、今後は軽率な行動を取らないよう求め、核実験やミサイル発射などに対し慎重に行動するよう促した。