中国漁船が東海(日本海)の北朝鮮、ロシア沖海域で操業を行うため、韓国の排他的経済水域(EEZ)を通過する際、韓国の漁民の網を切ったり、持ち去ったりしている。また、中国漁船は北朝鮮、ロシア沖で乱獲を繰り返し、韓国側水域に南下するイカなどが減少している。
韓国海洋警察によると、今年9月から最近まで、東海の韓国側EEZを南に移動中の中国漁船は、江原道、慶尚北道の韓国のカニ漁船25隻が海中に下ろしていた漁具からロープ部分だけを切り取って持ち去り、数十億ウォン(数億円)の被害が出た。韓国の漁民は長さ12キロのロープに40メートル間隔でカニを取るためのカニかごと呼ばれる漁具300個を取り付け、海中に設置していた。中国漁船は漁具は捨て、ロープだけを持ち去っていた。漁具付きロープは1セット2800万-2900万ウォン(約187万-194万円)する。
江原ベニズワイガニ・カニかご船主協会のキム・テハ会長は「ロープは中国で再利用できるが、漁具はいらないため捨てていったようだ。中国漁船は泥棒まで働くようになった」と嘆いた。
今年6-7月にも、東海の韓国側EEZを北上した中国漁船が、無謀な航行で韓国漁船47隻のイカ漁、サンマ漁用の網を大量に切断する被害が出た。
中国漁船は、北朝鮮との共同操業協定により、毎年6-7月に南海(東シナ海)、東海を経て、北朝鮮沖に向かい、9-11月に戻る。中国漁船は以前、韓国側EEZを避け、さらに沖合を航行したが、最近はコストを削減するため、韓国東海岸に近い航路を通り、韓国漁船の網に被害を与えている。
東海岸沿いを移動する中国漁船は、2004年には約100隻だったが、05年に939隻、06年に582隻、07年に497隻、08年に325隻、09年に549隻と増え、昨年には1299隻に達した。
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