大阪の市長・知事選における大阪維新の会の勝利が、韓国で来年、行われる国会議員選挙(4月)や大統領選(12月)にも影響を与えそうだとして大きな関心を集めている。
理由は韓国でも先ごろ行われたソウル市長選で既成政党の公認を断った無党派候補が当選、大統領選に向けても既成の与野党に属さない非政治家の若手知識人が有力候補として急浮上しているからだ。
韓国メディアは29日、大阪維新の会の橋下徹代表が大阪市長に当選したことをいずれも大きく伝えているが、とくに東亜日報は1面のほか、特集記事で「第3勢力の改革津波、日韓の政局に同時押し寄せ」などと大々的に報じている。
韓国で次期大統領候補として世論の期待が急上昇しているのは、政界とは無関係だった安哲秀・ソウル大教授(49)=次世代融合技術研究院長=で、最近の世論調査では支持率トップに躍り出ている。
政界やマスコミは、安教授を中心にした革新勢力による「新党誕生」に関心を集中させており、とくにこれまで各種世論調査で次期大統領候補として終始、支持率トップを走ってきた与党・ハンナラ党の朴槿恵・元代表(59)や保守勢力を緊張させている。
弁護士出身の橋下氏に対し安教授は医学部卒後、情報工学や情報ビジネスを学び“情報保護”の専門企業の立ち上げで成功した最先端マルチ知識人。若者向けのトークショーで人気を集め、若者世代の偶像になっている。
ソウル市長選で革新系無所属の市民運動家、朴元淳氏が当選したのも安教授が支持した結果といわれ、今や与野党とも安教授の言動に一喜一憂の状況だ。
東亜日報の1面記事の見出しは「“日本版・安哲秀”のハシモトが既成政治に一発食わす」としているが、中央日報は「第3勢力では似ているがハシモトは政策で勝負」と伝え、人気先行で政治的政策は未発表の安教授に批判的だ。
一方、左派系のハンギョレ新聞は「国家主義的色合いの日本政治の問題人物」とこちらは橋下氏に批判的。革新系や左派に人気の安教授とは対照的に“保守改革派”の橋下氏には戸惑いもうかがわれる。
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