全羅南道順天市で最近、臓器の摘出を狙った人身売買が盛んに行われているというデマが広まり、警察が捜査に乗り出した。
順天警察署は20日、簡易投稿サイト「ツイッター」などのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で「順天で人身売買団が女子高生3人を拉致し、1人は死亡、2人は行方不明になった」「おばあさんが女子高生を燃やしているのを目撃した」といったデマが広まり、捜査に乗り出した、と発表した。
今月初めには、順天市内の公園で、眼球や臓器が摘出された女子高生の遺体3体が発見されたというデマも流れた、と警察は説明した。
こうしたデマは、ポータルサイトを通じ、インターネットユーザーの間で急速に拡大し、類似のデマも増幅し続けている。
警察によると、一部のポータルサイトでは「人身売買の被害に遭いそうになったが、タクシーに乗って何とか逃げた」「口に付着しただけで気絶する麻酔剤を使った、中国の新手の人身売買団の手口だ」といううわさも流れているという。
また、一部のネットユーザーたちは、警察やメディアについても根拠のないデマを流している。例えば、警察が20日間にわたって捜査を行わなかった理由について「来年5月に麗水新港一帯で開幕する『2012麗水世界博覧会』や、2013年4月に順天湾一帯で行われる『順天湾国際庭園博覧会』などの国際イベントを成功させるため、わざと沈黙している」という文章を掲載したネットユーザーもいる。
これに対し順天警察署は「順天で拉致・誘拐事件が発生したことはないため、当然ながら女子高生の遺体が発見されたこともない。それにもかかわらず、市民が流言飛語に惑わされているため、捜査に乗り出した」と説明した。警察は「最初に文章を掲載した人物のIDを追跡し、悪質なデマを広めた経緯について調べを進めたうえで、刑事訴追する方針だ」と発表した。
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