.韓国が在韓米軍基地移転費用を過少発表＝米公電

　韓国国防部が在韓米軍の移転費用のうち、韓国側の負担額を過少発表していたことが、内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」が28日までに公表した米政府公電で明らかになった。さらに、在韓米軍基地の移転交渉で、韓国政府が在韓米軍に支給した防衛費分担金を基地の移転費用に転用したことを了承したが、公表しなかったという。
　公電は2007年4月2日付で、在韓米国大使館が作成した。
　在韓米軍基地の移転費用とされる96億ドル（約7367億円）のうち、韓国側の負担額を在韓米軍は89億8000万ドルと推定したが、韓国国防部は50億ドルと算出したという。
　バーシュボウ駐韓大使（当時）は公電で、「韓国国民が知っていることと、実際の間で生じる大きな差は問題になるだろう」と懸念を示した。詳しい情報を国会に伝えるよう韓国国防部に勧告したが、同部は先送りしていると指摘した。
　韓米両国は2004年、韓国西北部の京畿道北部一帯とソウル・竜山にある在韓米軍基地を京畿道・平沢に移す計画に合意し、移転作業を進めている。