「日本との関係」を活用した韓国
南北格差のきっかけになったのは、1965年の韓国の日本との国交正常化である。
この国交正常化による日韓の協力体制が、それまで北朝鮮に比べて劣勢にあった韓国経済がその後、逆転に成功するきっかけになった。
1965年の国交正常化に際し、韓国が手にした日本からの経済協力資金が使われた。
日本の対韓経済協力支援というのは政府からの五億ドル(無償三億、有償二億)と民間融資三億ドルだった。
現在の感覚でいえばさしたる数字ではないが、韓国の外貨保有高が数億ドルで日本の外貨保有高が二十億ドル程度だったころの数字である。
今とは価値が違う。
さらにその資金を受ける方についても、空腹の時のラーメン一杯と飽食の時のビーフステーキはどちらが美味しく、有り難いか。
答えは明らかだ。
しかしそうした経済協力が、いかに韓国経済の発展の基礎になったかということもさることながら、日韓国交正常化というのは韓国という存在が国際的に認められ評価されるのに決定的に重要だった。
日韓国交正常化で韓国は、国家として安定的なイメージを国際的に獲得することになった。
日本が韓国の国家信用度を保証したようなものである。
この国際的認知、あるいは保証の意味と効果は、直接的な支援・協力に劣らず大きい。
こうした1965年の日本との新たな関係設定が韓国のその後の発展を支え、ひいては北朝鮮との発展の格差につながったのである。
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