制裁対象に追加された北朝鮮企業 その業務内容は

　国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会が2日（日本時間3日）、資産凍結などの経済制裁を科す対象として北朝鮮の企業3社を追加したことから、これら企業の業務内容に関心が集まっている。
　追加指定された「グリーン・パイン・アソシエーティッド」「朝鮮興進貿易会社」「鴨緑江開発銀行」の3社は、すでに制裁が科せられている企業の系列会社か、実質的な営業活動を行っている企業だ。
　制裁委員会によると、グリーン・パイン・アソシエーティッドは北朝鮮の武器・弾道ミサイル部品の輸出を手掛ける安保理制裁対象企業「朝鮮鉱業開発貿易会社」の業務を実際に担っている企業。
　北朝鮮の武器関連輸出の半分以上を担当しており、潜水艦や軍艦、ミサイルシステムなどの生産に関与しているだけでなく、イランの防衛企業に魚雷の輸出や技術支援を行ってきたとされる。
　鴨緑江開発銀行は、朝鮮鉱業開発貿易会社が手掛けるイランなどへの弾道ミサイル販売の資金調達を担う「端川商業銀行」（安保理制裁対象）の系列会社だ。
　また、朝鮮興進貿易会社はミサイル設計に使う精密機器の調達に関与しており、制裁対象に指定されているイランの団体「シャヒード・ヘンマット・インダストリアル・グループ」（SHIG）とのミサイル部品貿易に関与したとみられている。