韓国では1980年代に入って整形手術が盛んとなり、90年代に入って韓国が世界的な整形大国になった。
その背景には、経済水準の上昇によって女性が自分のために用いるお金ができてきたことが大きく作用している。
これはつねにワンランク上を目指す、韓国的自己表現の一形態でもあるのだ。
韓国では誰でも美人になりたがっている。
親より受けた身体を傷つけるのは不孝であるという儒教道徳は、ここではほとんど意味を持たない。
およそ女性に関する限り、観念的な道徳よりもまず物理的な外見を優先する社会であることが、整形手術の流行を生んだ。
またそれは、女性の社旗的地位と選択肢の狭さの問題をも露呈している。
まだまだ社会通念として女性に要求されることは多く、それは「女は~すべし」という言説が長い間まかり通ってきたことからもうかがえる。
「処女のまま結婚すべし」「夫は社会的地位のある男性であるべし」「子供、それも男の子を産むべし」ということは、結婚もせず、子供をもたない女は社会的に排除され、不孝であるという烙印を押されることになる。
つねに女性を家族という共同体との関係においてしか考えようとしない社会システムが、強固に機能しているのだ。
「あなたは처녀(処女)ですか?」という表現に驚いてはいけない。
単に「結婚していますか」くらいの意味で、日常的にきかれることなのである。
韓国では離婚率と再婚率が急速に増えており、社会がゆっくりとではあるが、習俗化された儒教のくびきから脱し、多元的で自由な選択を可能とする方向に向かいつつある。
韓国女性の社会的あり方は、化粧を含めてこれからも変化していくことでしょう・・・・。
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