統計庁は11日、2011年家計金融調査の結果を発表し、世帯主が20代以下の世帯で平均債務(負債がある世帯の平均)が2597万ウォン(約178万円)となり、1年前に比べ34.9%増えたことが分かった。良い働き口に恵まれず、所得が足りない若年層が借金を増やしている実態が浮き彫りとなった。世帯主が20代以下の世帯は約130万世帯で、全世帯の7.5%を占める。
30代も借金で苦しんでいる。家計負債を保有資産で割った負債比率は、30代が22.2%となり、世代別で最高だった。20代以下の負債比率は15.3%で、全ての年齢層を平均した17.5%よりは低いが、昨年の12.4%に比べると大きく上昇した。韓銀関係者は「他の年齢層では負債比率の上昇幅が1%前後だった。負債比率の上昇ぶりでは、20代が他の年齢層を圧倒した」と指摘した。
20代の借金が増えた最大の理由は、家賃をはじめとする生活費が上昇したのに対し、所得は横ばいだったためだ。今回の調査によると、無担保融資を受けた20代以下の世帯の借り入れ目的は「住宅賃貸の保証金の工面」が24.8%、「生活費」が22.4%だった。生活費目的の借り入れが占める比率は、昨年(11.2%)のちょうど2倍に増えた。全ての年齢層を通してみると、同比率は昨年の15.1%から16.4%へとやや上昇しただけだった。
20代の負債増加の背景には、資産の減少がある。世帯主が20代以下の世帯の金融資産は平均3912万ウォン(約269万円)で、昨年の4213万ウォン(約290万円)に比べ7.7%減少した。金融資産が減少したのは、20代だけだった。全体では平均金融資産が17.3%増え、6903万ウォン(約474万円)となった。
金融資産のうち、預金、積み立てなど貯蓄の減少が目立った。20代以下の平均貯蓄額は1589万ウォン(約109万円)で、前年に比べ18.3%減少した。専門家は、ソウル市長選で表れた支持者離れの背景には、こうした経済的苦痛があると分析した。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます