「痕跡か。我々の兄弟は、宇宙船の超光速航行できる技術があるのだぞ。デブリなぞ粒子レベルまで分解可能だ。」
「・・・そうですか。」
「その技術を最大限まで縮小し武器に転用したものが、完全なる最終兵器なのだ。」
「完全なる最終兵器。」
「最初の戦いでは未使用に終わったが、後に繁栄していった人類が、使用した記録の一部は、ヤマタノオロチの物語として残された。」
訳が分からない。やはり、父はお伽話を語っている。そうとしか思えなかった。
伊佐木は「これが、その最終兵器であるが、現在は三種の神器と呼ばれている。」と言って、勾玉を手にし、澪の首にかけた。
「これは、空間に漂うすべてのモノをエネルギーに変換し、体内に取り込む」
次に丸い鏡を手にとると、
「これは、あらゆる物質を跳ね返すものだ」
と言って、正座する澪の膝の前に置いた。そして、短刀を両手に取ると、
「この短刀は、あらゆるものを斬り、粒子に分解する。」
と言って、両手を差し伸べた澪の手にのせた。澪はその短刀をじっと見て、湧き上がる疑問を飲み込むことが出来ず、伊佐木に問うてみた。
「これが・・・三種の神器・・・ですか? 」
「そうだ。」
「しかし、三種の神器は天皇家が保有しているはずでは? 」
「それは、これの偽物だ。」
それを聞いて愕然とした。なぜ、本物が我が神社にあり、偽物が国の象徴である天皇家にあるのかと。しかし、考えてみた所で到底理解することは出来ないのだ。そして、それが須佐之家の伝承ならば、澪には思考する余地も残されていないという事になるのだった。
「・・・そうですか。」
「その技術を最大限まで縮小し武器に転用したものが、完全なる最終兵器なのだ。」
「完全なる最終兵器。」
「最初の戦いでは未使用に終わったが、後に繁栄していった人類が、使用した記録の一部は、ヤマタノオロチの物語として残された。」
訳が分からない。やはり、父はお伽話を語っている。そうとしか思えなかった。
伊佐木は「これが、その最終兵器であるが、現在は三種の神器と呼ばれている。」と言って、勾玉を手にし、澪の首にかけた。
「これは、空間に漂うすべてのモノをエネルギーに変換し、体内に取り込む」
次に丸い鏡を手にとると、
「これは、あらゆる物質を跳ね返すものだ」
と言って、正座する澪の膝の前に置いた。そして、短刀を両手に取ると、
「この短刀は、あらゆるものを斬り、粒子に分解する。」
と言って、両手を差し伸べた澪の手にのせた。澪はその短刀をじっと見て、湧き上がる疑問を飲み込むことが出来ず、伊佐木に問うてみた。
「これが・・・三種の神器・・・ですか? 」
「そうだ。」
「しかし、三種の神器は天皇家が保有しているはずでは? 」
「それは、これの偽物だ。」
それを聞いて愕然とした。なぜ、本物が我が神社にあり、偽物が国の象徴である天皇家にあるのかと。しかし、考えてみた所で到底理解することは出来ないのだ。そして、それが須佐之家の伝承ならば、澪には思考する余地も残されていないという事になるのだった。