硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

亡霊の影

2016-06-26 20:40:35 | 日記
英国でEU離脱派が勝利した。残留が濃厚だっただけに、その影響は大きく株価に現れ、結果に失望した首相は辞任を表明。混乱が世界に広がっていて、経済はますます混迷してゆく様子である。

離脱派が勝利した要因の一つとして、今朝の新聞によると、平均年齢の低い地域では投票率も低いと示されたという。無論それだけが原因ではないが、そこから学び取れる事は、日本においても、やはり同じような事象が観られるのではないかと思う。

それはさておき、なぜ英国はEUを離脱しようとしたのか、しばらく考えていたところ、ぼんやりと浮かんだことがあるので、ここに記しておきたいと思います。
まず初めに、これは、僕の妄想であるので根拠がありません。だから、都市伝説のようにとらえて頂けると良いかと思います。

英国がEUを離脱したのは、英国王室とハプスブルグ家との関係が悪化して、当局の情報操作により、表が傾いたのではないかと思う事が一つと、もう一つは、独国がEUの主導権を掌握しつつあることを、よく思わない米国が財団を通じて英国王室と手を組み、独国がこれ以上、力を持たないよう、民衆を極秘裏に操作し牽制したのではないかと思った。

EU加盟後も英国通貨がユーロでなくポンドを使用し続けた事と、先日行われた沖縄でのデモ活動が、暴動につながる可能性があると米国当局が分析していると、佐藤優氏が記事で伝えていたことから察すると、独国が(この場合、ハプスブルグ家と考えても良いのかもしれない)力を持つことを米国や英国が懸念していると考えても、大きく外れてはいないのではないかと思われるのです。

亡霊が、この世に姿を現し、再び覇権を握るとでもいうのであろうか。

本当のところは、どうなんだろうか。

いまじん

2016-06-21 22:08:46 | 日記
明日から、参院選の公示である。
そこで、きっと、誰かが理想とする日本の姿を想像してみた。

まず、憲法である。9条を改憲し、自衛隊の海外派遣と後方支援、徴兵、武器の開発、輸出、核兵器の保持等ができるようにする。
国政の足かせになる因子は、厳しく取り締まり、排除する。

次に、経済。消費税を20%まで引き上げ、非正規労働者や、外国人労働者を採用し、賃金を抑え、後進国に負けないコストパフォーマンスであらゆるものを生産し、輸出を増やし、国内での貧富の格差を広げ、TPPを放棄し、一次産業の雇用を拡大させ自給率を上げる。

社会保障・雇用では、女性の社会進出を縮小し、育児や高齢者の介護は家族が担い、70歳以上は医療保険の利用を不可にし、介護保険は全面的に廃止する。生活保護も厳しい規定を満たしたもののみに適用されるようにする。

外交と安保については、列強国に対抗できる軍備を保持し、自力で防衛できるような組織を創設し、強気の外交を展開し、資源をより安く、輸入できるようにする。米軍の駐屯を廃止し、その後は、自国の軍事基地とする。

原発と災害復興は、原発を再稼働させ、目先のコストを抑え、利益につながらない土地は放棄する。

国力を増大させてゆこうとすると、きっと、こんな世の中になると思う。可能性は低いが0ではないとも思う。

今朝の新聞記事に、選挙についての意識を高校生や大学生を対象としたネット調査を行ったところ、「選挙に行かない」「たぶん」と答えた人達が500人中、36パーセントで、「できれば」と回答した人達が、41パーセントだったという。

前述のような、殺伐とした世の中になる可能性を秘めているというのに、それでも選挙に行くことをおっくうだと思うだろうか。
それとも、それ以上に、現在は生きづらいと、思っている人が多いのだろうか。

イメージしてごらん、常に誰から、監視され、強制され、個人の意思が否定される世の中が、どれほど生きづらいかを。



釣り具と私。

2016-06-10 20:30:17 | 日記
車を運転していると、中学生の頃に行っていた、釣具屋さんが閉店していたのに気づいた。

山と田畑に囲まれた環境の僕が、川で釣りをするには、駄菓子屋さんで売っている、竹製の竿と、釣り糸と、浮きと、テグスと針と、神つぶし錘がセットになった、簡素な釣りセットを買うしかなかった。しかし、そのセットでは、根がかりした針を外そうと無理に引っ張ったら、あっけなく竿先が折れてしまい、とても残念な思いをした。

中学に入ると世界が幾分か広がり、他の小学校区から来ていた人たちから、釣具屋さんの存在を教えてもらった。
僕は早速、貯金箱に貯めたお金を握りしめ、長い距離を自転車で移動し、その釣具屋に行くと、そこには、駄菓子屋さんとは違う、夢のような世界が広がっていた。
それからというもの、少しづつお金をためては、その釣具屋さんに行き、少しずつ釣り具をそろえていった。
その頃の僕は、釣り具を増やしてゆくことが一番の幸せだったように思うが、今思うと、なぜ、そこまで、釣りが好きだったのかよく分からない。
しばらくすると、釣り好きの同級生と出会い、もっと良い釣具屋さんがあると聞き、ノートに地図を描いてもらい、自転車で1時間かけて、その釣具屋さんに行くと、今までの釣具屋さんとは違い、雑誌で観たリールや竿、ルアーなどが、たくさん陳列されていて、まさにドリームであった。
もちろん、そんな釣り具は買えるはずはなかったが、安い道具も沢山置いてあったので、少ないおこずかいでも、それなりの道具を買うことが出来て、とても幸せだった。

それから数十年後。職場の友人から、釣りに誘われ、再び釣りブームがやってきた。最初は、中学の頃にそろえた、道具を使っていたのであるが、最新の道具を使う友人を見て、
ああ、道具もずいぶん進化してるんだなと痛感し、その友人に、どこの釣具屋さんで道具を買っているのかを聞いた。
無論、移動手段は車で、その釣具屋さんを目指した。
車で30分、そのショップ(専門店だからね)に行くと、またそこには夢のような世界が広がっていた。給料をもらう立場にはなっていたが、数万もするリールやロッド(竿とは言わないんだね)には手が出ない。しかし、エントリーモデルでも質が良く、充分嬉しいのであった。そして、ある時、チェーン展開をする釣具屋さんが近くの街にやってきて、もう一つのチェーン展開する釣具屋さんと、競争が始まった。その状況は、消費者としては、選択枠が広がり、とてもありがたかったが、2年ほどで、再び、僕の中からブームが去り(ある日突然、キャッチ&リリースに違和感を覚えたのです)釣りから遠のいてしまった。

そして、現在。一番初めに通った釣具屋さんが閉店していたのに気づいた。
風の噂では、釣具屋さんのおじさんが高齢で亡くなったからだという。
そして、次に通った釣具屋さんも、大型釣具店のあおりを受けたのか、ある日、通りから店の中を見ると、道具も以前ほど陳列されておらず、寂れてしまっているようであった。

その時、僕の中で、祗園精舎の鐘の声が諸行無常に響いていた。