『素晴らしき哉、人生!』(46)(2011.2.13.市川コルトンプラザ)
今年の「午前十時の映画祭」の2作目は待ちに待ったフランク・キャプラ監督の『素晴らしき哉、人生!』。日本では初公開となった1954年以来の劇場公開という噂しきり(真偽は不明だが…)。ビデオ、レーザーディスク、DVDと見てきた自分にとっても映画館では初の対面となった。ラストの“奇跡”の場面では客席のそこかしこから嗚咽が聞こえてきた。今回は、これまでの自分とキャプラとのかかわりについて記してみたい。
初めて見たキャプラの映画は76年にテレビで見た『ポケット一杯の幸福』(61)。一緒に見ていた母が珍しく「いい映画だったね」と喜んでいたのを思い出す。とは言え、当時のテレビではNHK教育の世界名作劇場の『或る夜の出来事』(34)以外はキャプラの映画を放送しなかった。その後、長いブランクが続いたが、ビデオが普及したおかげで、この『素晴らしき哉、人生!』をはじめとする、たくさんのキャプラ映画を見ることができた。
映画についてものを書くようになると、ムック『20世紀の映画監督名鑑』ではキャプラの短い評伝を書いた。
WEBで連載していた『名画投球術』の初回では「たまには幸せになれる映画が観たい フランク・キャプラ」を書き、雑誌に連載していた『Cinema Cafe』でも「見る者を幸せにする“元祖クリスマス映画”」と題したコラムを書くなど、いろいろな局面で力を貸してもらった。
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/9e99f5d4aed0879a4acec261f63f830c
そして、去年の『人生を豊かにするための50の言葉 名作映画が教えてくれる最高の人生の送り方』の出版記念パーティーでは、友や知人に囲まれて、まるでこの『素晴らしき哉、人生!』のラストシーンのジョージ・ベイリー(ジェームズ・スチュワート)のような気分を味わうことができた。
https://www.amazon.co.jp/dp/4764822946
というわけで、自分にとってのフランク・キャプラは、大好きな映画監督の一人であるばかりでなく、恩人と言っても過言ではないのだ。
ジェームズ・スチュワートのプロフィール↓
ドナ・リードのプロフィール↓
パンフレット(54・新世界出版社(AMERICAN MOVIE WEEKLY))の主な内容
解説・世界的名匠フランク・キャプラ監督・梗概・トピック集・アメリカの批評・音楽監督デイミトリイ・テイオムキン・おミミ拝借・大鴉