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世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

K-1DYNAMITE+PRIDEやれんのか

2008-01-04 00:39:13 | 格闘技
 K-1DYNAMITE+PRIDEやれんのか

 2大格闘特番大晦日夢の合体……というわりには地味なカードの目立った大会。テレビ放映分雑感。

 K-1甲子園(U-18)
○HIROYA(15歳)VS才賀紀左衛門(18歳)X 判定3-0
 単身タイへ留学し、本場のムエタイを勉強中のHIROYAに対するは、若き空手家才賀。年齢に似合わぬ技術でHIROYAの圧勝かと思われたが、才賀大善戦で判定までもつれこんだ。
 オープニングいきなり後ろ回し蹴りから入る才賀。飛び蹴りや胴回し回転蹴りなどアクロバティックな大技の連発に会場が沸く。足技が得意というフレコミ通り、才賀はその後も蹴りを多用する。かかと落とし、飛び膝、ブラジリアンキック……かかとが垂直に降ってくる胴回しひとつとってもわかるように、身体能力はおそろしく高い。ただしパンチがないのでそこが付け目。
 最初間合いを測れず戸惑っていたHIROYAだが、前蹴りでむりやりペースを掴むと、パンチとロー、ミドルでシンプルに崩していく。安定した重心から繰り出される鋭い打撃がじわりじわりと才賀を追い詰めていく。不意に飛んでくるハイなどへの対処も完璧。堂々の判定勝利。

○雄大(16歳)VS久保賢司(18歳)× 判定3-0
 16歳にしてジムへ住み込みバイト生活。というハングリーな雄大と、幸せいっぱいの高校生活を送る久保。プロの実戦経験から久保有利かと思われたこのカードも、意外な展開となった。
 雄大の攻めがとても特徴的。ワンツースリーと連続する鋭いパンチに加え、二種類の前蹴りを多用する。ひとつは出足での中段前蹴り。もうひとつが同じく出足で相手の顎を狙う上段前蹴りだ。ただでさえ防ぎにくい前蹴りを、出足でかつ顎を狙われるのはかなり厳しい。二択というのもいやらしく、この試合の流れを決定付けたのもそれであった。
 久保も上下に打ち分け抵抗を試みるが、抱きつきがちになりうまくいかない。ローと左フックには見るべきものがあったが、雄大を止めることはできなかった。

○雄大VSHIROYA× 延長の末判定2-1
 15歳と16歳の決勝は、離れてローを打ち合う地味……もとい静かな出だし。互いに相手の出方を探るように試合を進める。
 積極的に間合いを詰めてパンチを狙うHIROYAに対し、二種類の前蹴りで応戦する雄大。テクニシャン同士の対決は、有効打をとり雄大に軍配。しかしこの男、この歳からこんなに地味でいいのだろうか。武田幸三に憧れているとはいうが……将来が楽しみなような不安なような、微妙な気持ちにさせられた。

○田村潔司VS所英男× 1本アームバー
 U的対決。試合開始前に田村の頬を張った所、闘争心むき出しなのはいいが、肩に力が入りすぎているようだ。
 立ち技では田村。体重差もあるが、一撃一撃が鋭く重い。レガースを装着した足から繰り出される左のミドルには、ガードごと所の腕を叩き折りそうなほどの威力がある。はっきりいって打撃ではお話にならない。
 ではグラウンドではどうかというと、これも田村の圧勝。様々な方法でテイクダウンを試みる所をがぶり、上から潰すように有利に試合を運ぶ。最後はサイドポジションからのアームバーで一本。完全なワンサイドゲーム。

○武蔵VSベルナール・アッカ× 3RKO
 のっけからアッカ全開。激しいパンチのラッシュで武蔵をコーナーに追い込む。
 でもすぐに打ちつかれるアッカ。足をあげるのもおっくうなようで、テコンドー仕込みの足技も精彩を欠く。
 そうなるを想定して、相手に打たせた武蔵。うっかりいいのをもらっちゃうあたりがだめな武蔵。そのいやらしい発想が僕は好きだ。
 アッカ疲れているところを攻める武蔵。まずはローと石橋を叩くような試合運びがつまらない武蔵。地味に3Rまでもつれこんでしまった。
 がんばるアッカに武蔵猛攻。ワンツー、ミドル、ハイと完全にKO狙い。でも力みすぎかなーと思っていたら、左右のフックがいきなり直撃し、アッカ前のめりに轟沈。

○魔裟斗VSチェ・ヨンス× 2RTKO
 元WBA王者7度防衛の韓国の英雄。
 パンチがいい。いや当たり前なんだけど、異様にのびるパンチに加えフットワークと若干の足技を合わせて、キックルールへの対応を見せてくれたのが興味深い。
 ダッキングの癖が抜けないチェ。頭が下がって危ないなーと思っていたらいきなり左ハイをもらってダウン。すぐさま立ち上がるも、足にきてフットワークが死んでしまった。
 もちろんそんな隙を見逃す魔裟斗ではない。ローとミドルでチェの動きを止め、パンチで果敢に切り込む。至近距離からさらに上下左右に打ち分け、有効打の嵐。あまりの実力差に戦意喪失したチェ。タオル投入で決着。魔裟斗強し。

○山本KID徳郁VSハニ・ヤヒーラ× 2RKO
 KIDの苦手な柔術使い。しかもアブダビ王者でこの階級屈指の使い手ヤヒーラ。減量失敗するも、恐ろしい強敵だ。
1R テイクダウンしないとお話にならないヤヒーラは、積極果敢に攻め込むも、逆にカウンターでパンチを合わせられぐらつくシーンが目立つ。無事組みつけてもKIDのアマレス仕込みの腰の強さからなかなかテイクダウンできないし、ひきこもうとするもつきあってくれない。
2R 1Rで滅茶苦茶に振り回したパンチが何発か当たったので打撃偏向にシフトチェンジしたヤヒーラ。さすがに打ち合いでは負けるも、アッパーはなかなかよいものがある。
 対するKIDは、インローから崩してパンチを狙う。最後は右左とフックを当ててKO。

○ボブ・サップVSボビー・オロゴン× 1RKO
 コメントの要なし。

○ズールVSミノワマン× 判定
 コメントの要なし。

○ニコラス・ペタスVSキム・ヨンヒョン× 2RKO
 身長217cmのシルム王者。打ち下ろすパンチと膝でペタスを追い込み、このまま圧勝かと思われたのだが、打撃には慣れていない模様。ペタスのローでいきなり動きが止まった。
 巨人の苦悶の表情に気づいたペタス。左の出足に集中砲火。裏表丹念に蹴りこむ空手家らしい攻め。このまま地味に下段で勝利かと思われた矢先、ペタス相手の下がった顔面へパンチ。気持ちよくKOで決めてくれた。

○メルヴィン・マヌーフVS西島洋介× 1RKO
 マヌーフ左右のフック。コーナーに追い込み、テイクダウンし、死ぬまでパウンド。それだけ。

○エメリヤーエンコ・ヒョードルVSチェ・ホンマン× 1R腕ひしぎ逆十字固め
 ひさしぶりの皇帝ヒョードル。打撃で真っ向から打ち砕いてほしかったのだがさすがにそれは無理か。組み付いてのテイクダウン狙い。
 2度テイクダウンし2度とも上になられ、2度とも下から腕ひしぎ逆十字を狙い、2度目で成功。

○三崎和雄VS秋山成勲× 1RKO
 デニス・カーンをKOし、勢いに乗る秋山。どうしても秋山を認めたくない三崎。会場のボルテージも変な意味でマックスになっている。
 テイクダウンを一切狙わない、男らしい打撃戦。互いにローを打ち合いながら、時折一撃必倒のパンチを交差させる。熱い。
 6分過ぎ。ワンツーがヒットし、三崎ダウン。秋山上になりラッシュかけるも、三崎しのいで立ち上がる。
 8分過ぎ。左フックがヒットし、秋山ダウン。立ち上がりかけたところへ顔面に蹴り。これがもろにヒットし試合終了。
 ……が、決まり手が4点ポジションへの顔面蹴りだったかどうかで現在揉めている。昨年の大晦日のあれとは異なる事情なので問題ないとは思うが。 

○立川隆史VS井上由久× 1RKO
 立川練習の成果。ジャブも様になってるし、ローも威力ある。
 決まり手はロー。1R3回のダウン奪った。

○桜庭和志VS船木誠勝× 1R1本チキンウイングアームロック
 引退から7年経ってもいまだにリングの上を彷徨い続ける亡霊・船木。打撃にいったところをテイクダウンされ、あっさり極められる。もういいだろ、船木。

○ヨアキム・ハンセンVS宮田和幸× 2R1本胴締めチョークスリーパー
 宮田打撃成長してる。1R終わり際にいいのもらってダウンするも、あのハンセンと互角に打ち合っている。
 しかし肝心のグラウンドがうまくない。テイクダウンはとれるもののあとが続かない。下からでも攻守きくハンセンがうまいのだという説もあるが、なんの工夫もなくパスガードしようとするのが問題。
 んで、結局グラウンドのもつれ合いからハンセンの胴締めチョークスリーパーで試合終了。要修行。

 テレビ放映はなかったが、茨城チームは勝ったらしい。ギルバート・メレンデスに勝った石田の試合が見たかった。

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