はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

おたくの娘さん(2)~(4)

2008-06-09 20:16:50 | マンガ
「……おとーさん寝ちゃった? わたしおとーさんが望むんなら、オタクになっても良いよ」 

「おたくの娘さん(2)~(4)」すたひろ

 守崎耕太。職業漫画アシスタント。おたくばかりが住まうアパート、彼岸荘の住人。恋人も扶養家族もいない独身貴族の生活は、フィギュアと漫画とアニメグッズに囲まれたはらいそだった。そんな耕太のもとを、一人の少女が訪れる。幸村叶、9歳。高校時代、美術部の先輩に逆レイプされてできた、耕太の娘である。
 じりじりと親子愛を育みつつある耕太と叶。そんな2人の願いは、相手を自分の領域に取り込むこと。耕太は叶と一緒にアニメを見たい。叶は耕太と一緒に平凡な父娘の関係になりたい。でも耕太は真正のオタクだから、ラインの外側には行けそうにない。自然、叶がアニメを見て、冒頭に掲げた台詞からもわかる通り、ラインの内側に飛び込むことになる。娘にそこまでいわせて恥ずかしくないのかといえば、当然恥ずかしいのだが、そこは真正の悲しさ。耕太のオタク度はいっこうに薄まらない。もっとも、薄まったら漫画として成立しないという話もあるが。
 耕太と叶の関係性の影に隠れて目立たないが、耕太とヒロインとの恋愛(?)模様もなかなか楽しい。かつての憧れの人・幸村先輩。彼岸荘の管理人・妙子。彼岸荘の愉快な住人の1人、ひきこもり腐女子の遙。とくに4巻での遙の躍進は目覚しい。それまでは耕太と口喧嘩するだけのダークホース的存在であったのに、いきなりそのツンデレ才能を開花させ、メインヒロインの座に躍り出た。といっても、なんとなく意識し合って赤くなるくらいではあるのだけど。まあ、女の子と手すら繋いだことのないヘタレ耕太が相手では、結ばれるなんて夢のまた夢なのだが。

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