広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

さくらまつり中のバス

2015-05-17 19:19:56 | 津軽のいろいろ
弘南バスの話題。※前回の弘前の記事
まずは、さくらまつりの輸送体制。弘前駅と弘前公園の間は例年通り。
・駅-文化センター前(NHK弘前支局前。東門最寄り)の直行(途中乗降なし)100円シャトルバスを随時運行
・土手町循環100円バスの運行時間延長
・駅~弘前公園一帯の一般路線バス運賃100円均一(2011年から実施。公園以遠は通常運賃)

昨年までの印象。
上記3つのうち、走っているバスに乗っている時間は、直行バスがいちばん短いはず。渋滞しにくい経路を選んでいるようだ。また、追手門よりも東門のほうが本丸に近く、園内を歩く距離が少なくて済む。
ただし、直行バスの運行間隔は決まっておらず、特に弘前駅発は、基本的にある程度の人数が乗車するまで発車しないので待たされるし、場合によっては通路までぎゅうぎゅう詰めのこともある。路線バス仕様の車両が充当されることが多く、座席は多くない。

かと言って、土手町循環バスは渋滞に巻き込まれやすく、大幅遅延や2台が続行するケースもある。途中乗降があり、座席が多く通路が狭い自家用仕様の車両が多いこともあり、シャトルとは違った意味で車内がきゅうくつなこともある。


今年は、シャトルバスは例年と同じような状態だった。弘前駅前には弘南バスの社員が2~3人出て、「弘前城へはこちらから直行バスをご利用ください」と今まで以上に積極的に呼び込みをしていた気がした。文化センター前にも社員を配置。

土手町循環バスは、例年ほど遅延・混雑はなかった感じ。観光客もそれなりに乗っていたが、いちばん乗客が多くなる土手町近辺でも、全座席が埋まるかどうか程度。シャトルへの誘導と、ソメイヨシノの見頃が早く終わってしまい客自体が少なかったためだろうか。

そして一般路線バスは、100円にしなくてもいいんじゃないかと思うほど、いつも通りの客数。(途中バス停から公園に行く人や、早朝・夜間の便を図っているのだろうけど)
バスターミナル始発で駅を経由しない、福祉センター経由神田線に乗ったら3人しか乗っておらず、(マイクロだったけど)悠々と公園へ行くことができた。運転士さんも丁寧な方で良かった。
※神田線でも文化センター前が公園最寄りバス停だが、NHK前とは反対の和徳側にある別のポールで、公園にはちょっと遠い。
※僕は同じ日、秋田でも天徳寺前経由神田線に乗った。同じ日に秋田と弘前で「神田線」に乗った人間は、世の中にどれくらいいるだろうか?!


ということで、駅前でのシャトルバスの呼び込みに惑わされず、一般路線バス利用がおすすめ。ただし、路線によって経路・バス停が異なるので、要確認。
あと、弘前駅前のバス乗り場には、待機する車両もお客もいつも以上に多く…
駅舎寄りのバースに4台が行列
公園行きシャトルバスは、通常は高速バスが発着する乗り場から発車。上の写真は、前が乗車扱い中でぎゅうぎゅう詰めになりつつあるシャトルバス、次にシャトルバスが動くのを待つ高速バスヨーデル号、3台目がリンゴラッピングの土手町循環、最後尾が公園から戻ってきたシャトルバス。3台目付近に歩行者横断帯があるが、塞いでしまっている。
以前も書いたように、ここは横断帯以外の場所でも容易に通行できてしまう構造。そんな決まりを知らない観光客が、駐車するバスの隙間を横断しているような、一歩間違えば事故になりかねない場面も目撃した。
弘南バス側も、客側(というか会社や行政の周知)も、充分に注意していただきたい。
※シャトルバスへ必死に誘導していたのは、極力横断させないで済む乗り場からバスに乗せてしまいたかったのかも。



さて、シャトルバスに使われた車両。
※弘南バスでは社番からその車両の製造年が分かりますが、これは年度ではなく製造された「年」を示すようです。中古車でも弘南バスに来た年ではなく、製造された年。
※中古車の来歴等は愛好家の方々によるネット上の情報を参考にさせてもらいました。
毎年、シャトルバスには大型・中型路線車の種々雑多な車両が見られたが、じっくり観察していなかった。
日頃は見かけないバスもあり、普段はどこを走っているのか、また、座席が少ないので直行シャトルには不向きではないのか(土手町循環と交換してはどうか)と考えていたが、今回、その答えが分かった。
まず、上の4台並んだ先頭の車両は、まだ新しい日野レインボー2。「52504-3」号車だから、2013年導入で五所川原営業所所属。
他にも、いずれも弘前市内の弘前営業所、和徳車庫、藤代車庫のレインボー(純正といすゞとの共通車種の「2」いずれも)は複数台充当されていた。

弘前では貴重な大型バス。中古の日野ブルーリボン
弘前市内のスクールバス運用などでよく見かける「青森220か163」「50125-2」かと思ったが、別の「か152」「50126-2」だった。見かけはそっくり。両車はナンバーは9番飛んでいて、社番は連番ではあるが順序が逆転している。
どちらも1989年製(27年前!)で弘前営業所所属。横浜市交通局の中古だそう。塗装や外観はわりと(秋田某社と比べれば格段に?)きれい。

帰ってから、青森のローカルニュースを見ていたら、この車が意外な場所を走っていたのが映った。
4月28日青森テレビホームページより
弘南バスが経営する有料道路「津軽岩木スカイライン」が冬季閉鎖を終えて開通したニュースで、「一番バス」としてこの車が走っていた。
昨年も同じ型のバスが映っており、163のほうだと思っていたが、こっちだったのかもしれない。(昨秋、枯木平行きには163が入っていた)
「岩木山春山スキー」という専用の幕もセットされ、式典参加者に見送られて誇らしげ。
4月27日は公園シャトル、翌28日がスカイラインと、27年の車齢をものともせずに活躍しているようだ。(スキーバスは5月6日まで運行)

【2016年5月22日追記】2016年の一番バスは、中型の日野レインボー「51207-2」号車、ナンバー「51」が使われた。雪不足で春スキーができず、乗客が少なかったのかもしれない。
【2019年4月27日追記】ブルーリボンが廃車され、その後大型車として中古エルガ1台が走っている2019年4月27日の一番バスは、日野レインボー2「52404-2」号車、ナンバー「773」。行き先のLEDは正面が上段に小さく「スカイラインシャトルバス」、下に大きく「スカイライン八合目」。後部は「岩木スカイライン」?

三菱エアロスター!!
ブルーリボン以上に貴重なエアロスターもいた。
何年か前のさくらまつりシャトルで見たが、それ以後はずっと見ていなかった。ブルーリボンに比べると車体はボロっちく、以前はちゃんとしていた前バンパーがつぶれてしまっている。
「30214-2」だから1990年製で弘前営業所。神奈川県の相鉄バスの中古だそうで、弘南バスでは青森営業所→(弘前市内の)和徳車庫→弘前営業所と転属しているようだ。

弘前駅前に大型バス2台が揃うのは、今となっては極めてまれ
ブルーリボンには「県民共済」、エアロスターには「函館牛乳」の広告がそれぞれリアウインドウに掲出されていたので、普段から運用されてはいるのだろう。
ただ、弘南バスの路線バスが中型・マイクロにシフトし、中古を含めて新しい大型バスがずっと入っていない状況からすれば、これらが弘南バス最後の大型路線バスになってしまいそうな気もしてしまう。
シャトルバスの大型はこの2台しか見なかった。(大型については後でまた)

中型バス
富士重工の古い「6Eボディ」をまとった、いすゞジャーニーK・LR。
秋田では10台近く残っているが、弘南バスでは元々少なく廃車も進み、昨年藤代車庫の「10310-5」を確認していた程度。
これはそれとナンバーも社番も1つ違い。1991年製の「10309-7」。ということは鯵ヶ沢営業所の所属だ!
夕方の便だからか立ち客がいない
側面は前だけにドアがあり、窓は横引き(通称「メトロ窓」)。路線バスとしては少々変わった仕様で、弘南バスの自社発注か自家用の中古かと思いがちだが、路線バスの中古で神奈川の箱根登山バスから来たそうだ。
最後部の斜めになった部分のルーバー(?)みたいなところにシルバーの飾りがあり、いかめしい。この部分は黒いのが一般的で秋田市営バスもそうだった。中央交通では、ボディと同じベージュ色で塗ってしまった車もある。



そして、
見慣れたような見慣れぬような、微妙なお顔
いすゞジャーニーK・LRの純正ボディ(上の車とボディは違うが型式はほぼ同じはず)。ただし、ボディと一体化した大きい行き先表示がない、貸切・自家用仕様。窓は横引き。
この路線仕様は秋田ではよく見かける(弘南バスはさほど多くない)けれど、出っ張った行き先表示がないと印象が違い、すっきりし過ぎて見える。
後ろのほうは窓以外は路線仕様と同じ
「10505-7」で、1993年製でこれも鯵ヶ沢。普段はスクールバスが主な用途らしい。

ということで、弘前公園シャトルバスは、各営業所から車両をかき集めて対応しており、普段は運行範囲や用途が限定された車両が来ることも多いのだった。だから、それを土手町循環バスに容易に振り向けるわけにはいかない(乗務員や機器の都合で)のだろう。
伊勢神宮でも伊勢市外から応援の車両が来ていたり、秋田でも男鹿の種苗交換会に秋田市から応援を出したりしている。
たまたまなのか、黒石と青森からの応援車両は見かけなかった。鯵ヶ沢だと回送が片道1時間はかかるはずだけど、長いまつりの期間中、毎日帰っているのだろうか。(営業所間で一時的に車両を貸し借りしているのかもしれない)
平日だったこともあるのか、走っているよりも弘前駅前で一般路線バスの隙間で待機する時間のほうが長そうだった。客の動向を見て、案内の社員が待機中の各車両へ出向いて声をかけ、それを受けて乗り場へ入っていたようだ。長距離の回送や待つのは大変かもしれないけど、運賃は乗車時に社員に支払うはずだから、運賃収受をしなくていいのは楽かな。


シャトルバスは、シャトルバスを示す紙を掲出し、行き先表示は幕、LEDとも「弘南バス」が基本。
以前から幕式では「弘南観光」表示の車両もあったが、今年は鯵ヶ沢の6Eボディ1台しか出していなかった。減りつつあるのだろうか。
エアロスターでは白幕(ただの紙?)、LEDの車で1台だけ黒幕(電源入れ忘れ?)の車があった。別に表示がなくてもいいけれど、毎年のことなんだから、「岩木山春山スキー」みたいな専用のコマを用意してもいいかもしれない。
日野レインボー2台
紙の表示は、なぜか白い紙と黄色い紙が混在。どちらも書体は丸ゴシック体だが、上の写真右の車だけは白い紙にPOP書体。

ちなみに、上の2台で「弘南バス」のフォントが違っている。
左の車は昔ながらの丸ゴシック体、右はやや細身で大ぶりな細丸ゴシック体系か。※弘南バス方向幕のフォントについては、この記事でも。
秋田などでも、今と昔で方向幕の書体は同じような変遷がある。

※コメント欄で教えていただいたように、日によっては弘前大学から譲渡された1980年製の日野RE101もシャトルバスに使用されたとのこと。


ここからはシャトルバス以外。
上でちょっと出てきた、大型バス「163」はどうしたかと思ったら、
小栗山行き
小栗山線を大型バスが走るのは久々に見たし、今や富田大通りを走る大型バスはこれ1台なのだろうか(2012年もこの車)。20年前は元貸切車を含む大型バスがたくさん走っていたものだ…(関連記事
シャトルバスには入らず、スクールと一般路線で活躍していた。おそらく平日は固定運用なんだろう。

塗装はきれいだけど、行き先表示の上に、横浜市営バス時代の青い塗装が見えている。(車体そのものは秋田よりずーーっと美しく整備されている)
方向幕が新しくされたようで、細い文字。昨年秋の「枯木平」も細文字だった。

宮園行き
「青森22あ86」「50811-9」。1996年製、和徳車庫所属。
「宮園団地線」で、これも「神田」は通るそうだ。神田線とは途中経路が少し(道が1本隣?)違う。
弘南バスでは相当な台数があり、活躍している、小型バス日野リエッセ。
でも、この車はどこか違う。乗ったことはなく、たまに見かけるだけだったが、全体的に落ち着いたような豪華なような印象を受ける。
まず、ボディカラーの色合いが、他の車両とちょっと違う。ベージュ色が濃いというか、ちょっと金色っぽくて「シャンパンゴールド」といっては言い過ぎだけど、そんなような。
それに弘南バスの路線バスではかなり珍しいことに、窓が黒い。ヘッドライト間には、社名の行灯(点灯するかは不明)もある。
※この車について2018年末の記事

1995年の新発売直後から、弘南バスはリエッセを好んで買っていたが、それとは仕様が違う。
(再掲)1996年に新車で購入した「50803-2」
同時期に新車で購入したリエッセは、バンパーが銀色。ナンバープレートは大型や中型バスと同じサイズ・通し番号のもの。
「50811-9」は、小さくて別番号のナンバープレート。でも「青森22」と分類番号が2桁だから、3桁化される1999年春以前に登録されたことになる。かなり早期に中古で来た車ということだろうか?
「50811」の社番からすれば、1996年日野製の車両(中大型・貸切を含む)の中で11台目に弘南バスに来たことを意味する。

ちなみに、この頃に秋田市交通局が購入したリエッセは、小型のナンバープレートで、年が変わっても数字がまったく進んでいなかった。それだけ使う事業者がいないナンバーなんだろうけど、同時期の青森では大きいナンバープレートなのか。



すっかり定着した土手町循環100円バスは、2013年に弘前駅周辺の経路が変わり、弘前駅前での降車と乗車が分離される形になった。
弘前駅前では6番乗り場が降車専用としても使われるようになり、新たにポールが置かれていた
(再掲)当初のポール
いわゆる「ダルマ型(ひまわり型とも呼ぶらしい)」のポールで、他の弘南バスのバス停では見かけないタイプ。
それがいつの間にか、
変わっていた
「しらゆり型」と呼ぶそうだが、2013年の新設停留所はじめ、現在の弘南バスでは標準タイプ。
2013年設置分では手書きだったバス停名部分は活字で「土手町循環」と路線名を表示。下の時刻表のスペースに「100円バス降車専用」とある。
降車専用なんだから、ダルマ型でも充分だったと思うけど…


後日、弘前市のバス以外の話題や青森市のバスについて少々。弘前についての次の記事はこちら

【2018年8月11日追記】2018年春頃までに、弘前の大型バスの多くが廃車されたそうで、残ったのはブルーリボンの163だけという話。この記事後半に少々。最終的には163も廃車され、後継の車(リンク先中ほど)が入った。

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2 コメント

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Unknown (弘前小市民)
2015-05-25 22:45:26
「さくらまつり中のバス」ということでひとつ。

公園直行シャトルバスとして、弘大から引き渡された日野RE101も早速走っていたそうです。というのもTwitterで運行中の画像を上げている方がいて初めて知ったのですが…。
弘南カラーのバスが溢れる中にレトロなバスが一台、さぞ注目を浴びたのでしょう。
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RE101 (taic02)
2015-05-26 19:25:45
検索してみました。
4月26日に使われていたようですね。僕ももうちょっと早く(あるいは遅く?)行っていれば…
乗客向けに説明があったのか分かりませんが、どうしてこんな古くて塗装が違うバスなのか分からないでしょうから、もったいない使い方のようにも思います。繁忙日でよほど車両が足りなかったのか。

ツイッターの写真によれば、前後のHINOエンブレムや塗装はそのまま。
正面と側面前方の「弘前大学」はゴシック体の「弘南バス」に書き換え、後部右下にも追記。
後部には「55501-2」と法則にのっとった社番が付いています。
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