田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

ゲーム感覚かなぁ・・・

2014年12月17日 | 仕事
 私はゲームが苦手です。これから書こうとすることが『ゲーム感覚』と言って良いのか解りません。私が言いたいことは、偶然な出来事は予想することができません。ところが何でもかんでも「偶然ではない、当然」とか「昔から決まっている」「運命だ」などと決め付けたり「予想も推理もできる」と考える人もいます。そんなに予想できるものでしょうか。

 私が塾講師で経験したことを話します。『合格率UP』の研修会議は毎月のように開かれました。合格率が上れば人気が増し、塾生が増え利益が増しますので、企業が考えるのは当たり前です。

 経営者が考えるのは「合格率は偶然の所産ではなく、①受験生の資質と②講義内容、③講師の力量である」と言います。全国規模の塾は②の講義内容であるテキストや授業進行要領を統一しておりますので、考えねばならぬことは①受験生と③講師に絞ることができます。

 
 全県下にある塾講師の中で最高合格率であった講師を研修会の講師に招き、全講師に向かって講義をさせました。目的は全ての塾の生徒の合格率を高めるテクニックを全講師に共有させて欲しいのです。

 招かれた一人の講師は「時間厳守、試験時間の一分一秒」と「己のやる気」を重視した授業を紹介しました。その講師の授業計画は時間に始まり時間に終わり、体で試験時間を覚えさせました。思考に手間取り試験時間が足りなければ、合格最低ラインに滑り込むことを教えました。結果的に不合格であたった塾生の再入塾の多さから、不合格の原因は己にあることを自覚させました。

 
 もう一名の講師は「理解できるまで帰らせない」いわゆるスパルタ教育でした。繰り返しの教育には是非はありますが、考えずにでも体が反応することで試験会場の雰囲気に左右されない強みはあります。

 
 二人の講師のテクニックは真逆な位置にあります。本来ならまとめることはできませんが、「合格率に偶然はない」と考える授業課のスタッフは迷うことなく相反する二人の講師のそれぞれの方法を全国の塾に知らせました。要旨は「時間を意識させながら、その日のうちに理解させる」と玉虫色にまとめました。しかし実践が不可能であることを講師は理解できるのですが、スタッフは理解できません。理由は『万事理由があり、実は組み立てプログラムがある。テクニックを磨けば攻略可能』と言葉だけで考えるからです。

 
 合格率は①受験生の資質と③講師の力量によるとしましたが、入学試験の無い塾では①受験生の資質が合格率を左右します。頭脳明晰な受験生が多いと少ないでは、合格率の差は歴然です。近頃は入塾をしつこく塾の営業マンが説得する場合が多く、自らの意志で入塾するのが少ないと聞きます。己の資格取得を他人任せではいけません。かって教育補助制度があったころは、費用の8割が還付されましたので、いわゆる独学プラスαと考える人がいました。当然のごとく合格しました。この時代は充分独学で合格できました。

 
 結論として、予測はできるが、自分にふりかかる結果を恐れて、予測しなかったり、他人の命令を待つ人達が増えてしまいました。自分の都合に良いことばかりを予測して、予測がはずれると原因を自分以外のものして己の身を守ります。これってゲームに似てませんか。ゲームの手法には理由があるといったゲーム感覚が、このように行動させていると考えるのは早計でしょうか。