りっぱなナンブアザミに出会いました。アザミの仲間は少し警戒して観ることになるのですが私の経験的な知識による判断です。いままで県内に自生しているナンブアザミと教えられたものに怪しいものがいくつかあって混乱のさなかにいるのですが、三国山にはナンブアザミは自生していると思います。
高山植物といわれる中では控えめで地味な存在の一つ。経験的に東北の高山で気づくことが多いのですが三国峠からの登りで確認しました。せり科の種は昔から苦手なグループでしたがそれでも最近は素直に受け入れられるようになってきました。
イブキセリモドキの葉は2回3出羽状複葉。海抜700m以上の山地の草地にみられるようで県内の分布は南は糸魚川地域から北は村上の三面地域まで県境の山岳地帯に広く生育しています。佐渡の高山にも最終記録があります。
意外に思った種がノギランの存在です。低地にも普通に見られるノギランが三国山の山頂直下にもたくさん見られました。ネバリノギランが普通にあってもいい海抜のようなところですがそのネバリノギランには気付きません。そのかわりノギランが見られるわけですから三国山の一つの特徴かもしれません。
ショウジョウバカマに似たロゼット状の葉を持ちますが、質感が乾いた感じがする葉です。三国山は1600mほどの山ですから高山といえるほどではないかもしれませんが、ショウジョウバカマがそうであるようにノギランも垂直分布の幅が広い種であることが言えるようです。
今年はアマニュウが目に付きます。三国山にも沢山生育していて県内にアマニュウが自生していることを認識しました。実は、今までは県内で気づいたことが無く県外で見てきましたからてっきり他県の植物という感覚でした。そこで、県内の採集記録を調べてみましたが大変驚きでした。個体数は多くはないものの県内全域といっていいほど採集記録があるのです。恥ずかしながら全く理解していませんでした。さらに、高原や高山に自生する種と思っていたのですが県内では県北や粟島などでは海岸近くでも採集されているところがありました。