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森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ハイビスカス

2011年03月07日 | 自然観察日記
そろそろこの三月から再開される「大人の散歩」の企画の具体化を迫られる時期ですが、この残雪では現地に行って下調べも出来ない状態。過去の経験則をベースにイメージを作っています。以前と同じ顔をしていて欲しいのですが・・・。その中の一つに国上山の企画があるのですが、当初は角田山のつもりでいたところ早春からあまりの人でと聞いて急遽それでも人出の少ないほうということで選択しました。大人の散歩にふさわしく、のんびりゆっくりと散策できて同じ気分を味わえる場所(のはず)ですから楽しみにしています。今月26日、冬への戻りがなければいい光景が展開しているはず。というようなウキウキした気分を抱きながらハイビスカス(この種はフウリンブッソウゲ)でも眺めています。

ヤマウルシの葉痕

2011年03月06日 | 自然観察日記
ウサギの痕跡を追っていく最中に、赤みを帯びた葉痕を見つけました。これはヤマウルシの特徴で、オニグルミのようなユーモラスな表情はありませんが、一度覚えたら忘れないものです。この時期は触ってもかぶれるようなことはありませんから手にとって監察すると良いですね。

タラノキの葉痕

2011年03月06日 | 自然観察日記
ウサギの好きなタラノキの葉痕です。大きな口をあけたピエロみたいな顔かな・・。幹に付いた鋭い棘でぐそれとわかります。前にも書いたように、タラノキは人里近くの芝刈りをした後の里山にごく普通に芽吹きます。日当たりさえ良ければ再生する力が大きいので、次々と芽を出してきます。放置しておくと7~8mくらいの樹になるのですが、そういうものはめったに出合えません。寿命が短い樹なのです。それに、山菜取りのいじめにも合っているので、なかなか大きくなれないのかもしれませんね。ウサギの数が増えない理由の一つに、彼らの好きなものを山菜として人が採取するということも案外あるのかもしれません。

ウサギの食痕

2011年03月05日 | 自然観察日記
春山はまだまだ深い雪の中。それでも、何かを求めて雪原を歩いているといろいろなものが見つかります。雪消えは待ち遠しいのですが、この時期の遊び方もいろいろあるものです。
先日出かけたときに見つけたウサギの痕跡を集めてみました。残念ながらこのときはウサギそのものを見かけることはなかったのですが、各所に彼のいた痕を見つけ出すことが出来ます。これはタラノキをかじったあと。タラノキは山菜としてもてはやされますが、ウサギにとっても美味しいのでしょうね。この位置でかじったときの積雪量がわかります。タラノキは山林と里の境界辺を好んで生育する陽樹。これを食べるウサギも同じよな生活域ということが分かります。深い山地には生息していません。

ウサギの足跡

2011年03月05日 | 自然観察日記
これはよく知られているウサギの足跡です。向こうから手前に来た跡ですね。今回は足跡があまり多くなくて、この辺りにはあまり生息していないような気がしました。少し数が減ったのでしょうか。ウサギの数が減ると食害される木々は助かるかもしれませんが、これを餌にしている例えば猛禽などは困ることになるのですね。

ウサギの落し物

2011年03月05日 | 自然観察日記
雪の上に点々と糞がありました。まとまってすることもあるのですが、今回はそういう場所には出会えませんでした。移動しながら糞をするのかな?器用といえば器用ですね。

鮮やかな「花」

2011年03月04日 | 自然観察日記
保内の温室に立ち寄ったときのことです。光の少ない場所に目立つ「花」がありました。「花」といっても厳密には苞葉でこの一つ一つの葉腋から花が咲きます。名前を控えてくるのを忘れて種名はわかりませんが、花序の赤い苞葉の配列が「稜」を持つように見えますからシソ科の花でしょうか。在来種のウツボグサに近いもののようですね。
温室の植物にはこういう鮮やかな「花」がなぜ多く、温帯の植物には少ないのか・・・?。ふとこの環境で思いつきました。熱帯の林床などに生育するこういった草本類には常に光が少ない薄暗い環境なのでしょうから、花として機能させるにはとにかく目だ立たせないければ子孫を残せない・・・。などという解釈である程度は的を得ているのでしょうか。しかし、実際には林床にあまり草本は無いようで、多くが着生植物であったり、案外光条件がいい環境に生息する種があるので納得できる解はまさないですね。

カンキチク ①

2011年03月03日 | 自然観察日記
変わった形態をした植物も多いもの。このカンキチクというタデ科の種もその一つでしょう。時たま観葉植物として花屋で見ることがあるかもしれませんが、葉なのか茎なのか定かでないのですがどこもかしこもぺったんこ、平たいのです。実はこの平たいのは茎に相当していてその節からはごらんのような花序が出てきます。(葉は先端に小さいのが付いています。)花を見ればなんとなくタデの仲間と納得はいくのですが茎や葉では分かりませんね。

カンキチク ②

2011年03月03日 | 自然観察日記
この茎、平たいものばかりではなく丸い茎いわゆるシュートも出します。調べてみるとこの種は南太平洋のメラネシアにあるソロモン諸島が原産だとか。日本では草本のように扱われていますが、低木状になるものらしくて4mくらいにはなるとのこと。花の後には赤い実が付くのだそうです。

コンロンカ

2011年03月02日 | 自然観察日記
アカネ科の植物も個性の強いものが多いのに気づかされます。南西諸島にも見られるというコンロンカは白い苞葉を持っています。これがどういう起源か分解して調べてみたいのですが、ここはそういうことが出来ない場所。別の機会にします。花も一段咲きに見えたりこの花のように2段咲きに見えたりでここもチェックを要します。白い苞葉はポインセチアのような配列になるようですが、この個体はまだ小さいのかそこまで発達した花序を作っていません。アカネ科にもこんな花序を持つ種があるのですね。

サンタンカ

2011年03月01日 | 自然観察日記
今日から弥生三月。「やっと」という気分と雪の量をみると「まだまだ」という気分が交差します。少々日の進み方にじれったさを感じるのですが、雪消え後の日程だけがどんどん埋まっていきます。いろいろな役が回ってきて今年はパニック気味です。早く野山に飛出したい気持ちを抑えて寒の戻りが来ないことを願っています。
絵はサンタンカ。ピークを過ぎた花ですから雌しべが脱落してしまったのかそれとも短花柱花でしょうか雌しべが見えません。それより今回はこの形に注目です。周期性を持った開閉運動をするのがある一方、この花は時間と共に内側の細胞が伸長するのでしょう、花弁の反り返りが日増しに激しくなっていくタイプです。冷温帯などあまり環境の良くない地域の生活形ではなそうです。