木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

願い

2010年02月01日 | 日常雑感
五木寛之氏がPHP誌の中で書いていたことが非常に印象に残った。
内容を要約すると、世の中はポジティブシンキングだとか、強く願えば必ず叶う、などということが声高に語られるが、それらはほとんどが幻想でしかない。世の中には願っても叶わないことのほうが圧倒的に多い。諦める心も大事だ。諦めるとは、明らかに究めるに繋がり、必ずしも悪いだけではない。
といったような内容だ。

将棋の米長邦雄氏がどの著書だったか忘れたが、読んだのが十年以上も前なのによく覚えている。
それは、自分の兄弟はみな東大であるが、自分は将棋がやりたかったので東大への道は選ばなかった。学生として一番の成功といえる東大に合格するために勉強する時間が、将棋においても成功のために必要な時間だった。だから、自分は東大受験生が合格に必要な勉強時間は絶対に将棋のために使おうと思った。
といった趣旨だった。
米長氏は具体的な数字も挙げていたが忘れた。
たしか、四当五落の言葉から一日20時間の勉強で3年間。
2万時間というのが成功のために必要な時間といっていたような気がする。

世の中にはどんなに努力しても、強く願っても叶わないことはある。
今から私がオリンピックに出たいといっても、それは無理だ。
弓道というマイナーな競技を10年以上も続けてきた個人的な感想からいえば、成功のためには、3つの条件が必要だと思う。弓道を例にとると、

①練習量
②ただしい練習方法
③適性

これは弓道だけに関したものではない。
だが、ゴルフや野球のように競技人口が多い競技では、①だけではクリアできず、②が大事になってくる。
そして、最終的に「プロ」で活躍するためには③も更に大事になってくる。

自分で選んだ道が自分にとって適正なのかを、見極めるのは難しい。
夢はなかなか叶わない。
だが、とりあえず自分も2万時間の壁を乗り越えようと思う今日この頃である。

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