木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

アーネル・ピネダ~ドント・ストップ・ビリービング

2014年02月16日 | ロックマニア
アーネル・ピネダという名前を知らなくとも、ジャーニーというアメリカのロックバンドを知っている人は多いだろう。
1980年に「セパレイト・ウエイズ」「ドント・ストップ・ビリービング」「オープン・アームス」など数々のスマッシュヒットを生み出したバンドだ。
ボーカルのスティーブ・ペリーは、1987年にバンドを脱退。
その後、ボーカルは何人か変わったが、ジャーニーは現在も健在のバンドである。
現在のボーカルがフィリピン人のアーネル・ピネタである。
アーネルはスラム街に育ったが、唄うことで辛うじて生計を立て、フィリピンではいくつかのバンドを結成し、ある程度のヒットも出していた。
2007年、YOUTUBEでアーネルの唄う姿を観たジャーニーの二ール・ショーンは、その歌唱力に衝撃を受け、すぐにオーディションを行うことにした。
何だか映画の「ロックスター」を地でいったような話だが、事実である。
その後、アーネルはジャーニーの正式メンバーとなった。
ときに、アーネル40歳。
アメリカンサクセスとも言えるが、アーネルが夢を諦めていたら、こんなサクセスストーリーは生まれなかった。

オリンピックでは、夢を叶えた選手の陰に、多くの夢を叶えられなかった選手がいる。
どんな優秀な選手も夢を諦めてしまえば、決して夢は叶わない。
「Don't stop bilieving(信じることを忘れないで)」
アーネルは今日も唄い続けている。

アーネル・ピネダが唄うDon't Stop Bilieving

↓ よろしかったら、クリックお願いします!!

人気ブログランキングへ





スタイタス・クォー

2010年07月23日 | ロックマニア
長く続いているからいい、ということはない。
けれど、継続は力であるというのも事実。
ロック界という浮沈の激しい世界にあっては、特にロックバンドを続けるというのは大変なことではないかと思う。
その中にあって、1962年結成というイギリスのロックバンドがまだ現役で頑張っている。
日本やアメリカでは知名度が低いがイギリスやオーストラリアなどでは、今なお根強い人気を誇る「ステイタス・クォー」というバンドである。
ストーンズが少しトーンダウンしてしまったなか、ステイタス・クォーは現役バリバリで、昔よりかえってよくなってきている。
個人的に僕はブギーというのが合うらしく、このバンドには一目(一耳?)惚れであった。
ツインリード、ツインボーカルのような格好をとっているのだが、ゲーリー・ムーアとプロレスのドリー・ファンクがフロントに立っているような感すら受ける(分かりにくい表現ですみません)。
聴いたこともない人も多いだろうし、趣味でない人も多いかもしれないが、何十年前よりも、今のほうが進化していて、外見はアメリカの退役軍人の老後のような風貌(これも分かりにくくてすみません)であるが、内面は何十年前と全く変わっていないかのような演奏には感動すら受ける。
最近は、気分が沈みがちなときは、彼らのDVDを観ていることが多い。
観ていると元気になるバンドである。
下記にYOUTUBEの画像を埋め込んで置きましたので、昔と今を見比べて貰えれば、ボルテージが下がっていないことに驚くに違いありません。

何十年前のステイタス・クォー

2009年のステイタス・クォー
画像が悪いのが残念ですが、近年の彼らを一番よく捉えています。

ちょっと前のステイタス・クォー

↓ よろしかったら、クリックお願いします!
人気ブログランキングへ





スコーピオンズ解散

2010年01月26日 | ロックマニア
昨日、ロックバンド・スコーピオンズが解散を発表した。

驚いたのはグーグルでの検索で一時的ではあったが、検索数急上昇のトップになったこと。
まだ、スコーピオンズの知名度というのはかなりのものがあるのだろう。
日本は、ブリティッシュハードロックやメタルという音楽が割りにまだ高い人気を誇っている国だろうが、先日のMSGも名古屋での集客力は700名程度。来月には「ヨーロッパ」も同じダイヤモンドホールでライブを行うがどれくらい集客できるのだろうか。
メタルも「メタリカ」あたりからスラッシュメタルという速いテンポのバンドが多くなり、ついていけなくなった(ついていく気もないのだが)。
詳しくは知らないのだが、「デトロイト・メタルシティ」などでかかる音も昔の「正式」なメタルではなかった。
そういった意味では、一番メタルメタルしていたのがスコピであったともいえる。
激しいけれどキャッチーな音と、ボーカルのクラウス・マイネの圧倒的な歌唱力にものすごいインパクトを感じた。
ルックス先行のバンドが多い時代にあって、スコピは決してビジュアル的に優れていたわけではなく(むしろ逆)、音で勝負したバンドであった。
後々、ずいぶんPOPSになってしまったり、アコースティックになってしまったりしたが、また原点に戻ったのだろう。

メタルにあって、ボーカルは楽器である、というのが私の持論である。
その意味はというと、メタルやハードロックにおいては歌詞が重視されない。
歌詞よりも歌唱力やシャウトする力が求められる。
お前の裸がみたいよー、とか、悪魔がどうたら、といった歌詞では共感するのが難しい。
ここに歌詞にメッセージ色を持ったパンクと決定的な違いがある。

スコピも60過ぎて「お前がいなけりゃ生きていけねえ」なんて歌っているのがつらくなったという部分もあるのではないだろうか。

↓ よろしかったら、クリックお願いいたします。
人気ブログランキングへ



マイケル・シェンカー IN  名古屋 2010

2010年01月20日 | ロックマニア
1月14日、木曜。
名古屋の新栄にあるダイヤモンド・ホールへマイケルを観に行った。
マイケルといっても、ジャクソンではない。
マイケル・シェンカーである。
マイケルは80年代のハードロック界にあって、エドワード・ヴァンヘイレン、ゲーリー・ムーアと並んで新御三家ギタリストと呼ばれた人物である。
白と黒に塗り分けられた独特のフライングVを持って鮮烈な印象を残したロッカーである。
いろいろ伝説も多く、何年か前のダイヤモンド・ホールでのライブでは演奏不可能なほど、べろべろに酔っていて、早々とライブが終了された、などという話もある。
今回も大丈夫かなどと、一抹の不安が頭をよぎる。
メンバーはゲーリー・バーデン(vo)、サイモン・フィリップス(dr)、ニール・マーレイ(b)、ウエイン・フィンドレー(g、kb)にマイケルの5人構成である。

いつも通り、早目に新栄に行き、居酒屋で一杯引っ掛けてから行くことにする。
前回、ハノイ・ロックスのライブの時に知遇を得たナイスガイ大西さんと合流し、タイムサービスで半額の生ビールを4杯か5杯ほど呷る。
「マイケルのフライングVは今はフェンダー製ではない」などの知識を教えて貰いながら、いつも通り開演ぎりぎりになって、会場へ。
入りは700名くらいか。ハノイのときよりは多いが、超満員というほどではない。
客層の年齢を見ると、やはり高目でスーツ姿も多い。
実は、昨夜YOUTUBEでMSGの映像を酔眼で観ていた自分は、スーツでMSGのライブに行こうとしている自分が急に許せなくなって、当日、昼休みに皮ジャンを買いに行ってしまった。
そんな私のへんてこなこだわりをよそ目に、中にはスーツの上にコートを着たまま会場入りしている諸兄もいた。
7時の開演であったが、遅れることもなくスタート。
マイケルの登場に会場が湧く。
見ると、じじむさいとしか思われなかったあごひげはなくなり、皮ジャン姿に、頭にはふさふさとした金髪。相変わらずサングラスはかけていたけれど、ずいぶん若々しくなった感じだ。
ふさふさして見えた金髪は髪型なのか、それとも・・・などという邪推は別として、マイケルのこの変化は歓迎だ。

ゲーリーの声域を考慮して半音下げたチューニングで行われたライブであったが、とにかくゲーリーの声が出ない。
「ロスト・ホライゾン」などスローテンポの曲ではいいものを感じたけれど、「アーム・アンド・レディ」などでは、かなり後退してしまった。
リズム隊は強力で、サイモン、二ールはいい音を出していた。
サイモンはミック・ジャガーのバックバンドやTOTOにも在籍しており、二ールはホワイト・スネイクにいた。
ゴールデンメンバーとはいうものの、80年代のMSGとは音楽性において乖離しているような気がしてならない。
当のマイケルでさえ、昔の曲を楽しんでプレイしているようには見えなかった。

ラス前の曲が「ロック・ボトム」、ラストが「ドクター・ドクター」であったが、個人的には全盛時のMSGの曲で終わって欲しかったなあ、という感想がある。

マイケルもすっかり優等生となって、客に挨拶もするし、彼なりにファンサービスというものを考えていたステージであった。
なんとなく、中学校の同窓会に何十年振りに出て、「そういえば、お前も昔は悪かったなあ」などと言っているような感じであった。

アーム・アンド・レディ

ドクター・ドクター

↓ よろしかったら、クリックお願いいたします。
人気ブログランキングへ


オバメタル・ライジング

2010年01月13日 | ロックマニア
またまた凄いバンドを見つけた。

実は年末にこのバンドを見つけていた。
2009年は、映画「アンビル!」との出会いが私の音楽上での一番の事件だと思っていたが、このバンドとの偶然の存在を知ったのはアンビルの映画以上にインパクトがあった。

そのバンド名は、「オバメタル・ライジング」。
名前だけから想像すると、際物っぽい気がするが、演奏は際物ならぬ、際立っている。
メンバーは雷神(dr.vo)、水神(b)、風神(g)の女性スリーピースバンド。バンド名通り妙齢のレディスであるが、オリジナリティあふれるヘビイ・メタルバンドである。
歌詞が「炎のエコロジー」とか「カラオケに行こうよ」などの曲名からも想起されるように、生活感あふれるものであるし、バンド名から、「おばさんがメタルをやっている」と妙なところで話題になってしまったようであるが、変な話である。
バンドとしては「おばさん」をコンセプトに打ち出しているが、誰も好きでおばさん、おじさんになった訳ではない。
自然の法則に逆らえず、おばさん、おじさんに「なってしまった」のである。
サミュエルソンの詩にあるように「青春とは人生のある時期をいうのではなく心の様相をいうのだ」などと言っても、経時変化で容貌も体力も衰えて来る。
その中で、愛だ、恋だなどということをテーマにして歌っていけるのは、小田和正くらいであろう。
その年代でしか出来ないテーマがあるだろうし、オバメタル・ライジングのコンセプトは正しいと思う。
ボーカルの雷神さんの名前も英語表記では、「GOD OF THUNDER」。
日本語で声に出して何回も言ってみると、「ゴッド オブ サンダー」、「オブ サンダー」、「オバサンダー」と変化してくる。
見事なウイットである。

オバメタル・ライジングの歌詞について、どうのこうの言う人もいるようだが、もともと、海外、日本を問わず、メタルの歌詞はひどいものだった。それがいいと言っている訳ではないが、リスナー自体が歌詞の内容よりも、一部にかっこいいフレーズがあれば、それで満足と考えていたように思う。
日本で一番成功したと言われるラウドネスだって、意味不明の歌詞ばかりだった。
意味不明な歌詞をポエティックと捉えるのを否定はしないけれど、詩的な意味を持たそうと作詞しているロッカーはむしろ少数派だったのではないだろうか。
たとえば、オジー・オズボーンだって悪魔を信じ肯定してた訳ではない。
オバメタル・ライジングが「炎のエコロジー」で分別収集を歌っていても、彼女らがエコロジー教の宣教師たちと思うのは間違いである。

なんだか、自分自身すごく熱く語ってしまっているが、何を言いたいかというと、オバメタル・ライジングは、興味本位で報道された経緯があるらしい。
「多数」と違う「少数」が日本ではニュースになる。そのニュースによって、報道された側にどのような影響があるかなどとまるで考えないで報道するマスコミの姿勢はひどいし、無責任なことを言う人々の雑音にも負けないで欲しいと思うからだ。

年を越えて、今日、CDアルバムを入手。
画像のあるYOUTUBEもいいが、ヘッドフォンで聴く大音量のCDも更にいい!
オバメタル・ライジングはヘビイ・メタルする心を持ち続けているバンドである。
これを読んだ方がメタル好きであれば、ぜひ、CDを入手して、あなたの耳で聞いて、判断して欲しいと思わせるバンドである。


ゴッド・オブ・サンダー

オバメタル・ライジング ブログ



↓ よろしかったら、クリックお願いいたします。
人気ブログランキングへ





ゲーリー・ミューレン

2010年01月11日 | ロックマニア
別のことを調べていて、偶然に凄いアーティストを発見した。

アメリカのサンライズ・シアターというライブハウスの2010年4月10日20:00~の予定であるが、「One Night of Queen Gary Mullen & The Works」 とある。

例によって、YOUTUBEにGaryのライブの模様もあるので、よかったら、まず見て頂きたい。

Gary Mullen & The Works

ご覧になった方のご感想は、いかがでしょうか?
私自身はゲーリーの実力にびっくりしてしまった。
クイーンは何年か前も、ブライアン・メイ(ギター)とロジャー・テイラー(ドラムス)に、元バッド・カンパニーのポール・ロジャースを加えて日本でも公演を行っていた。
私ももちろん観に行った。
さすがにポールはクイーンの曲もそつなくこなしていたが、それは自分なりにフレディの歌を「翻訳」して歌っていたのに他ならない。
皮肉なのか、当然なのかは分からないが、コンサートでも一番ノリがよかったと思われたのは、クイーンの曲でなく、バッド・カンパニーの曲であった。
それだけ、ロックバンドにおいては、フロントマンとしてボーカルパートが重視される。
フレデイという類まれなる才能を持ったバンドにおいてはなおさらであろう。
フレデイはその音域の広さや歌唱力からコピーが非常に困難である。

しかし、ゲーリー・ミューレンのコピー力は凄い。
彼はイギリスの2000年のテレビ番組で、フレディのそっくりさんとして優勝し、その後、イギリス国内のみならず、フランス、ドイツ、スイス、ルクセンブルグ、ポーランド、ニュージーランドなどを回り、今回が初のアメリカ進出らしい。

ぜひ、日本にも来てほしいものだ。

追記
日清カップヌードルのCFでフレディが唄っているのは、音声の合成かと思ったが、このゲーリーが唄っているそうだ。

Gary Mullen HP

↓ よろしかったら、クリックお願いいたします。
人気ブログランキングへ

  

マイケルの亡霊映像

2009年07月08日 | ロックマニア
驚いた。
マイケル・ジャクソンの亡霊がネバーランド撮影中のカメラに映っていたという。

百聞は一見に如かず。
実際に見てみると、亡霊というか、影なのだが、確かにマイケルのようでもある。
真偽が気になる。

スーパースターは若くして死ぬと「伝説」となるが、マイケルも伝説となりつつある。
エルビスが亡くなったのが42歳。
マイケルの場合は、特別若く死んだという訳でもないが、それでも一般的に考えれば若年死である。

逆に、若くしてスターであっても、後の人生で辛酸をなめる人も多い。
映画の子役俳優などその傾向が特に強い。
古くは「エクソシスト」のリンダ・ブレア、ライアン・オニールの娘であるテイタム・オニール(昔、MJとの交際が伝えられた)などが思い出されるし、マニアックなところでは、「二人だけの恋の島」のアレッシオ・オラーノなどもいる。「ペイフォワード」のハーレイ・ジョエル・オスメントなんかも危ないところだったが、何とか持ち直しているようだ。

歴史上の人物としては坂本龍馬と比された後藤象二郎なども、晩年はぱっとしなかった。

前置きが長くなったが、マイケルの映像は、下記のリンクから観ることが可能。

YOUTUBEによる映像は●ここ●

↓ よろしかったらクリックお願い致します。
人気ブログランキングへ

ハノイロックス・イン・名古屋 2009 ファイナル

2009年03月13日 | ロックマニア
ハノイロックスを観に行った。
場所は、名古屋新栄にあるダイヤモンドホール。
ハノイは、知る人ぞ知る的なバンドになってしまったが、もとは1980年に結成されたフィンランドのハードロックバンドである。
マイケル・モンローの中性的なキャラと耳に馴染むポップな曲調、ギター、アンディ・マッコイの悪ガキっぽさなどが受けて、一世を風靡しかけるも、ドラムスのラズルが交通事故死。
1985年、バンドは解散してしまう。わずか5年の活動期間であった。
その後、2001年には、マイケルとアンディによりバンドは再結成。
しかし、昨年10月21日、再び解散してしまう。
決定しているコンサートツアーは予定通り行い、その後、解散となるが、日本のライブが国外最後のものとなる。
今日が川崎、あさってが仙台で終了。
さて、昨日の名古屋のライブ。
客の入りはまあまあというところで、超満員ではなかったが、それもこのバンドっぽいところ。
マイケルは、そろそろ50に手が届くというのに、相変わらずのルックス、ボーカル。アンディも同じで、何か時が遡ったかのような感じを受けた。
客層は、若い人が多かったが、中にはビンテージの人もいて、なかなか幅広い。男女比でいうと、男のほうが多かったかな。
マイケルは、ステージからバンドの象徴とも言えるバラを配るサービスまで見せた。PAの上にまで乗って唄うサービス振り。
ラストの「白夜のトラジディ」からアンコール後の「アップ・アラウンド・ザ・ベンド」で盛り上がりは最高潮。
これで見納めかと思うと、一抹の寂しさを感じたが、大音響後の耳鳴りを抱え、心地よく帰った。


P.S.大西さん、無事帰れましたか~?

ハノイロックスHP

↓よろしかったら、クリックお願いします。