所在地 再度山大龍寺 神戸市中央区神戸港地方再度山1
神戸市街の背山として存在する六甲山系中央部に再度山があり、その山頂付近に大龍寺があります。地下鉄県庁前から山手女子中・高校前を通り、山を登って猩々池から大龍寺へ
再度山大龍寺仁王門です。
仁王門前、正面の石段沿いに西国三十三観音が並びます。石畳状のゆるい階段とその先の、80段ほどの階段を登りきったところに本堂他の建物が建っています。
石段を登ったところに本堂が、神護景雲二年、称徳天皇の勅をうけた和気清磨呂公は、摂津の国に寺塔建立の霊地を求めて当地の山中まで来られたときのことであります。公を暗殺しようとしてつけ狙っていた僧道鏡の刺客は、忽然と現われた一匹の大蛇に驚いて一目散に逃げ帰ってしまった。危ないところを助けられた清磨呂公があたりを見まわしてみると、大蛇が消えた跡に「聖如意輪観世音菩薩」が立っておられたのであります。霊験を感じられた公は、早速この地に伽藍を建立され寺名を「大龍寺」と名付けられました。
毘沙門堂…右には弁財天、中央には大黒天、左に毘沙門天が祀られています。
再度山大龍寺鐘楼です。
ここ奥の院、太子堂です。延歴ニ十三年、入唐される弘法大師は、旅の所願成就を御本尊に祈願されました。その甲斐があって唐の長安で青龍寺の恵果和尚より秘密の大法を授けられ、大同元年に無事帰国されたのであります。そして、帰朝報告奏上のため上京の途中、ふたたび当山に参籠され本尊に報恩謝徳のため七日間秘法を勤修されました。
弘法大師が再び登山されたというので「再度山」と呼ばれるようになり、修法された場所を「修法ケ原行場」と呼ぶようになりました。