2015年7月31日05時00分
(抜粋)
読売新聞は、7月27日付朝刊で、安保関連法案に関する全国世論調査の結果を紹介しています。安保関連法案の今国会での成立について、「反対」が「賛成」を上回っていることを伝えています。
驚くのは、質問の文章です。読売新聞は、世論調査で、次のような質問をしたのです。
「安全保障関連法案は、日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、自衛隊の活動を拡大するものです。こうした法律の整備に、賛成ですか、反対ですか」
こんな聞き方だったら、「それはいいことだ」と賛成と答える人が大勢出そうです。設問で答えを誘導していると言われても仕方ないでしょう。それでも、「賛成」は38%、「反対」が51%でした。
賛成の答えを誘導するかのような質問にもかかわらず、「反対」と答えた人の方が、はるかに多い。国民の「理解」は深まっているように思えますが。
池上彰氏は朝日新聞のコラム「池上彰の新聞ななめ読み」で
安全前保障関連法案と世論調査について述べています。
報道機関による世論調査は、各社それぞれの購読者対象ではなく
広く一般世帯を対象としているのにも拘らず、各社の特色が出ています。
その原因の一つに設問文の違いがあげられます。
池上氏はそれを指摘し、読売新聞の報道姿勢そのものに疑問を呈しています。
誘導設問であり、報道そのものも賛成意見だけで反対意見を載せていないと
批判しているのです。
池上氏が指摘している読売新聞世論調査の設問、そして朝日新聞の設問を書き出してみます。
【読売新聞】
安全保障関連法案は日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化する為に、自衛隊の海外活動を拡大するものです。こうした法律の整備に賛成ですか。反対ですか。
【朝日新聞】
今の国会に提出された安全保障関連法案について伺います。集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法案に、賛成ですか。反対ですか。
参考までに産経新聞は
「日本の安全と平和を維持する為に、安保関連法案の成立は必要だと思うか。」で
一番賛成(必要)数が多いです。
●日本の安全と平和を確保(維持)する。
●国際社会への貢献を強化する。
池上氏は、この二つが入っているから賛成に誘導していると指摘しています。
また朝日新聞も自衛隊の海外活動を設問中に入れていますが
反対の人は
「地球の裏側まで自衛隊を派遣して戦争に参加するのか」や
「アメリカの戦争に巻き込まれてしまう」
と言っている人も多いですから、反対への誘導にもなりそうです。
ですから池上氏は 公平な意見を述べるなら朝日新聞の設問にも言及すべきです。
またこのコラムは新聞報道についてだけですが、
テレビ報道はどうでしょう。
テレビ朝日、TBS、そしてNHKまでもが国会前の反対集会を取り上げ過ぎだと感じます。
世論調査結果よりテレビ報道の方が国民への影響が大きいですが
池上氏の番組では偏っていると感じる事が多いです。
池上氏はご自分がテレビで公平な意見を述べていると言い切れるのでしょうか。
※参考

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