団塊シニアのひとりごと

定年退職して14年目になりました、定年後の生活で
日々感じたことを伝えたいと思ってます。

亡き妻を思う86歳男性の記事に心を打たれる

2024年10月06日 | シニア男性

文芸春秋100周年記年号の中で五木寛之氏の心を打った「う

らやましい死に方」には404通の投稿があり10編が選ばれ

た、そのなかで私が注目したのは86歳男性が書かれた「長い

旅に出た妻」進行性すい臓がんを患い余命半年と言われた妻を

見送った思い出を語った内容である。

 

40日間の放射線治療、自宅と地元の病院での約5ヵ月間の闘

病生活、60キロあった体重が40キロまでおちるほど体は衰

弱していった、余命半年延命治療は拒否、そんな苦しい状況で

も家事経験のない夫に3ヵ月間料理や洗濯など特訓、妻は死に

向かうというよりどこか遠い所へ旅行する気分だった、その後

容体が急変、夫と3人の子どもの前で力尽き静かに息を引取っ

た。

 

それから病院の枕元の机の引き出しを整理してたら弱弱しい文

字で書かれた便箋が見つかった「お父さん、今までいろいろと

ありがとう、いつ亡くなっても思い残すことはありません、今

度生まれかわってもまたお父さんと結婚したいです、いつまで

も元気でいて下さいね」年甲斐もなく便箋にぽたぽたと落ちる

涙を抑えることができなかったという男性、情愛あふれる内容

は、まさに心打たれるものがあった。