牧師室だより 2010年5月16日 ペンテコステってナ~ニ?
「今年の5月23日はペンテコステの日です」と言っても「それって何?ヘンテコな日?」なんて言われそうです。これはギリシア語の50日目から来る言葉です。「何から数えて50日目なの?」「そこです、ポイントは。旧約聖書ではユダヤ教三大祭りの一つである過越しの祭りから数えて50日目。だから『五旬節』とも言います。この日、モーセがシナイ山で十戒を中心にした律法を与えられたので五旬節をユダヤ教の誕生日としています」。
「では、新約聖書ではどうなるの?50日目は」。「それは、イエス・キリストの復活から数えて50日目となります」。「その日は何か特別なことがあったんですか?」「使徒言行録2章をお読み下さい」。「ケチ、教えてくれたっていいじゃん」(なぜか突然横浜弁)。「いやいやどうも。直接聖書を手にとって読んでもらいたくて、ちょっとその……。実は、特別なことってのは(突然くだけた話し方になる)、聖霊、すなわち目に見えない神の愛の力が、祈っていたイエスの弟子たちに降ったということなんだよ。その後、聖霊の働きによって弟子たちがイエスの復活の証人として立ちあがり、キリスト教会が誕生することになるきっかけになったんだよ」。「じゃあ、教会の創立記念日ってこと?ペンテコステというのは」。「そう言ってもいいでしょう(また丁寧な言い方に戻る)。教会が誕生し、キリスト教が生まれた日です」。
「その日、バプテスマを受けた人が三千人もあったと書かれているよ」(2章3節)。「あっ、読んでくれたのね(またまたくだけた調子になる)。うれしいな。そうなんだよ、初穂なんだよ。もともと五旬節には農業的意味もあり、刈り入れの最初の日から最後までが50日だったんだ」。「いろいろ関連しているんだね、面白そう」。「興味がわいたら、ぜひ聖書を読んでみてね。わかんないとこあったら教えるよ」。