あなたは自分の葬儀のこと、考えたことありますか?
▲「直葬」??先日(6月20日)の湘南新聞の特集で「直葬が増加傾向」と見出しにあった。昨年の朝日新聞も「多死社会 変わりゆく葬送」の特集記事で「直葬」のことを紹介していた。その時は何のことか見当がつかなかった。直葬とは、病院などで亡くなった後、自宅や葬儀場に寄らず、遺体を直接火葬場に運び込むことをいう。葬儀を遠方で営むため、事前に火葬を済ませておく場合もあるが、増えているのは葬儀そのものを省略するスタイルだというのである。背景に家族に迷惑をかけたくないとの気持ちがあるという。しかし、葬儀は残された人の悲しみを癒す場でもある。それができない、したくない遺族が増えているということになる。▲アンケートによると確かに「変りゆく葬送」である。「自分の葬式をどうして欲しい?」の結果は、「お葬式をしてほしくない」9.9%、「家族だけでお葬式をしてほしい」27.4%、「身内と親しい友人だけでお葬式をしてほしい」29.9%、「人並みにお葬式をしてほしい」12.7%、「盛大にお葬式をしてほしい」1.1%、「家族の意向に任せる」16.8%、である。少子・高齢化の影響で、葬儀は地域や会社など社会的な儀式から家族や個の儀式に変わりつつある。それにともない小規模化・簡素化も進んでいる。▲そのことは形式についてのアンケートにも表れている。「宗教色のある形式」16.9%、「宗教色のない、お別れ会やしのぶ会形式」20.4%、「形式にはこだわらない」62.7%。人の死を悼む気持ちが希薄化しているともいえるが、会計が不明朗だとか内容が画一的だといったイメージのある従来の葬儀(仏式葬儀のこと)に拒絶反応を示す人が多くなったのが原因と記事は分析する。▲お経や戒名はいらない、無宗教葬儀でいいという人はますます増えている。日本人の無宗教的傾向がここにも表れているといえる。そのような日本人の宗教観が変化する中、皆さんはどんな葬儀をお望みですか。