牧師室だより 2011年1月30日 チャリティー・コンサート ③
アムネスティについて詳しく教えて、という要望がありましたが、実は私も詳しく知らなかったのでいろいろ調べてみました。それを紹介します。
確かにアムネスティは国際的な人権擁護団体で、日本にも1970年に支部ができています。はじまりは1961年当時軍事政権下にあったポルトガルで、学生二人がカフェで「自由のために!」と乾杯しただけで逮捕された記事に衝撃を受けた英国の弁護士ピーター・ベネンソンが新聞に投稿した記事が欧米で大きな反響を呼び、設立のきっかけとなったということです。
聞き慣れない「アムネスティAmnesty」とは、英語で「恩赦」を意味します。その目的は、1948年に国連総会で採択された「世界人権宣言」に基づき、(1)暴力を用いないのに、信念や信仰、人種、言語、性などを理由として囚われた「良心の囚人」の即時・無条件の釈放を求める。(2)すべての政治囚に対する公正で速やかな裁判、その他の刑事手続きの保障を求める。(3)拷問、死刑の廃止を求める。(4)軍・警察などによる勝手な市民への殺害や人間を闇から闇に葬る失踪を阻止する、と4つあり、そのために活動しています。韓国の元大統領・金大中もかつて「良心の囚人」として、救援活動の対象になったそうです。ビルマのアウンサン・スーチーさんも今なお救援活動の対象であります。
今度お呼びするヴラダン・コチさんもかつて「良心の囚人」として世界中の会員から釈放を求める手紙が送られ、1989年のチェコ民主化運動「ビロード革命」で釈放された経験を持たれています。コンサートでは、きっとその当時の話をされると思います。
5月1日のコンサートでは、会堂いっぱいに人を集めたいのはもちろんですが、それが目的ではありません。なんといってもコチさんの活動に共感し、少しでも支援できればというのが願いです。また、コチさんのチェロ演奏を通して感動と勇気をもらいたいし、多くの人と分かち合いたいと願っています。そういう思いを込めて、お誘い下さい。