やはり葉梨康弘法務相は更迭された。岸田文雄首相は葉梨氏の処分については行わないとの発言をしていたが、遂に批判に抗しきれず首を切った。
岸田氏が、一時は庇うような姿勢を示していたものの、葉梨氏自ら、過去にも「死刑執行にハンを押すだけ」などとの発言を繰り返していたことを吐露したため、これ以上持ち応えられないと判断して辞任させたものと思われている。
また、残り1ヵ月となった臨時国会で、旧統一教会による悪質な献金等の被害者を救済するための新規立法の成立さなど、重要課題をこなさなければならないための処置のようだ。
これで、先に山際大志郎経再相更迭に次ぎ2人目の首切りだが、まだ、閣内には寺田稔総務相、秋葉賢也復興相の問題が残っており、野党の追及は免れない。
しかし、山際氏の時もそうだったが、不適任閣僚に対する岸田首相の処置がいかにも遅すぎる。余り、対応が遅いと首相自身も同類項と判断されてしまう。
つまり、今回の問題で言えば、死刑問題について首相をはじめ内閣、党も葉梨氏同様軽く考えていると理解されてしまう。
従って、その問題の重要性や影響を即刻判断して、スピード感を持って処理すると言う判断力、決断力が必要であり、それが指導者としての資質になる。
残念ながら、岸田首相は、安倍晋三元首相の国葬を素早く決めたが、その是非について多数の国民から批判された。つまり判断が間違っていたと思われる。
反面、山際氏、葉梨氏の処分についてはいかにも遅かった。つまり事態の軽重を判断する判断力と決断力が乏しかった。
それでなくとも、国葬実施により凋落している支持率はさらに落ち込む可能性があり、岸田内国はいっそう危機状態に陥っている。「関連:11月11日」