正さん日記

世の中思いにつれて

WTO、2審で、韓国の水産物輸入禁止措置を是認、日本が逆転敗訴

2019-04-14 11:03:22 | 政治

 世界貿易機関(WTO)の紛争処理手続きの「最終審」にあたる上級委員会は、韓国による福島など8県産の水産物輸入禁止措置を不当とした「1審」の紛争処理小委員会(パネル)で認められた日本側の主張を否認した。

 規定によると、2審の決定は覆すことはできないことになっているため、今回の判断が最終のものとなる。

 ただ、WTOは韓国の輸入禁止措置が協定に違反しないと認めたわけではない。日本産食品は科学的に安全との事実認定では1審の判断は維持された。

 政府は、引き続き韓国側に規制の撤廃を求めるが、予想外の結果は国内外への風評被害対策や対韓国政策に微妙な影を落とす可能性もある。

 政府は、普通では、1審の判断を上級委員会が覆すことは、あり得ないのに、何故、逆転敗訴になったのか、ショックを隠さない。

 安部晋三政権は、徴用工訴訟をめぐり生じた国際法違反状態を韓国側が是正しない場合、国際司法裁判所(ICJ)への提訴に踏み切る方針だ。

 しかし、今回の一件は紛争解決機関が「不可解な判断」を下し得ることを示した。ICJへの提訴に至る過程で一層綿密な準備と慎重な判断が求められる。

 今回のWTOの決定は、日本側が油断したためなのか、それとも、福島原発事故処理に対し、国際社会が潜在的に不信感を持っているためなのか。よく分析する必要がある。

 国際社会から見ると、安倍政権の原発政策については、東電福島事故が起こったのにも関わらず、緩慢に見えているのかも知れない。

 また、原子力発電の輸出を試みるなど、その姿勢に反発している可能性も無きにしも非ずだろう。

 加えて、安倍政権の外交力の弱さが、今回のWTOの意外な2審敗訴に繋がっているのかも知れない。

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