正さん日記

世の中思いにつれて

北朝鮮、4度目の核実験、アメリカは事前に察知

2016-01-07 15:11:04 | 世界

 昨日、北朝鮮が3年ぶりに4回目の地下核実験を行った。重要ニュースにはいつも登場する年配の女子アナウンサーが、いかにも核実験が荘厳のような仰々しい語りでこれを伝えた。 

 北朝鮮の発表では初めての水爆実験ということだったが、韓国もアメリカも水爆にしては爆発力が弱く、水爆ではないという見方を示しているが、北朝鮮が水爆と言っている限り安易な断定はしない方が良いだろう。

 専門筋の見方では、今回の地下実験が水爆でないとしても、水爆作成の入り口ぐらいには北朝鮮の技術が進んでいる可能性があるとのことだ。

 今回の核実験については、今までの3回は必ず中国へ事前に通知していたのに、今回は全く事前通知がなく突然の行為だったようだ。ただ、アメリカは2週間前から兆候を察知し実験場付近に無人機を飛ばして空気のサンプルを得ていたとのことだ。

 中国へ事前通知がなかったのは、3回目の時に北朝鮮に制裁を科す国連安保決議に中国が賛成したことから、すっかり中国を信頼しなくなったためという。

 とは言っても北朝鮮に食糧をはじめ戦略物資を与えている中国が、本気でその補給路を絶ってしまうと北朝鮮の国民生活に重大な影響を来すため、今回も中国の対応が注目されている。

 従って、今回についても国連安保では経済制裁などが決議されることになりそうだが、中国が今回もこれに賛成した後、どのように北朝鮮に接するかが大きな鍵になりそうだ。

 北朝鮮の思惑は、国内向けには36年ぶりに開催される労働党大会に向け、金正恩第一書記の威信を高めることと、アメリカに対し北朝鮮への関心を高めさせることだと言われている。

 しかし、アメリカは当然、表向けには見向きもしないだろうし、経済制裁が強化された場合に、果たして今まで手を差し伸べてくれた中国が今回も助けてくれるかどうかである。もし、中国が補給路を断てばたちまち北朝鮮の国民が飢えに苦しむことになり兼ねない。

 ただ、中国は、今回も徹底的に北朝鮮を干し上げることはしないのではなかろうか。中国にとっては、北朝鮮がある程度国際社会を騒がしてくれれば、自身の存在価値が高まることになるし、なによりも朝鮮戦争を共に戦った血の団結を簡単に解消することはないのではないか。

 北朝鮮の3代目金正恩第一書記を取り巻く連中は、百戦錬磨でそんなことまで計算しての蛮行に至ったのではなかろうか。それにしても、なけなしの金の何百億円も使って行った地下核実験がそれこそ費用対効果の関係で得策と言えるのだろうか。

 北朝鮮は、危険極まりない核実験をやって粋がり、自ら世界の孤児になる愚かな行為はもう絶対に止めた方が良い。「関連:2015年7月4日

 

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