正さん日記

世の中思いにつれて

アメリカ艦隊イージズ艦が中国人口島海域内を航行、中国は抗議

2015-10-28 14:24:32 | 世界

 アメリカはこうやらざるを得なかったかも知れない。中国が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島付近の岩礁を埋め立て人口の島を作ってそこに建築物や滑走路などを作った。

 中国はそこを領土として国際法の12カイリ以内は自国の領海として他国の船舶の自由航行を阻んでいる。

 これに対しアメリカは、人口島を否定、従って中国がいう12カイリ(約22キロ)上は公海であり、船舶の自由航行は当然だとの立場で、イージス駆逐艦が人工島から12カイリの海域内を航行した。

 アメリカからしてみれば、中国の主張する海域は公海であることを、イージス艦を航行させることによってアピールし中国の出方を見計らったものだ。

 中国政府はさっそく、軍艦2隻で追跡・警告したことを明らかにした。中国は「主権を脅かすものだ」と強く反発しているが、アメリカは同様の作戦を数週間から数カ月続ける方針を示し、米中間の軍事的緊張が高まっている。

 形としては一発触発の事態になっているように見えるが、多分、米中双方でそうならないように連絡を密にしているのではなかろうか。

 つまり、アメリカは、中国のふるまいに手をこまねいている分けにもいかず、中国からしてみれば人口島の実効支配を続けることができきればよい分けで、双方がメンツを保つ形で暫くは現状のまま推移する可能性が高い。

 中国は南シナ海の南沙諸島は何百年も前から領土になっており、その海域内の埋め立ては何ら問題がなく、むしろ、南シナ海にアメリカが軍艦を航行させることこそ、中国の安全を脅かしているとの主張である。

 ただ、ベトナム、フィリッピンなどこの周辺の諸国は、中国の主張を認めておらず、この海域は、商業船舶の航行が頻繁なので中国の承認を得なければ航行できないとなると経済的にも負担になる。

 しかし、中国は既に既成の事実を作ってしまったので、アメリカの作戦があっても、元どおりになる可能性は極めて低い。暫くは、このまま推移していきそうだ。「関連:9月29日

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