正さん日記

世の中思いにつれて

ストレステストは避けられない条件だった

2011-07-11 16:21:41 | 政治

 菅直人首相が原子力発電の再稼働については、ストレステストを行ってから見極めることを発表したが、これに対して野党や与党一部、経済界、原発設置地などから批判ゴーゴーだ。しかし、不思議なことにストレステストそのものに反対する意見は少ない。要するに、菅首相の意向表明が突然で、思い付きではないかという批判だ。

 

 確かに、菅首相の意思表明は、海江田万里経産相が佐賀県に出向き、玄海原発の再稼働を地元町長に要請した後に、菅首相の意向が出たため、海江田氏は岸本英雄玄海町長、古川康県知事へ要請した内容と異なった形となり、すっかり立場を失った。海江田氏は、参議院予算委員会で野党の追及にあい、いずれ辞任するとの意思を表明せざるを得なかった。

 

 この辺の菅首相と海江田大臣の意思疎通の実態は分からないが、結論的に言えば、もし、海江田氏の要請により、玄海原発が再稼働することになっていたなら、国民に対する原発の安全性保障の立場や、IAEAを含む、海外に対し、我が国の原発の安全性を確信を持って伝えることができず、長期に亘り、海外から疑惑と不信の目で見られることになりかねなかった。

 

 菅首相は、国内の批判の矢面に立っているが、例え、突如の発表とは言え、正当論に立ち返り、海外の信頼を失わなかったことは正解だった。「過ちて、改むるに憚ること無かれ」と言うが、気がついて、突然言っても、「あとの祭り」にならなければ結構だ。「関連:7月8日

 

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