日刊「NOCUSる」

たとえば5年後、あなたは何を食べている? それは、どこで誰が作る?

さくら玉子

2007-11-08 | 野良から


純国産の鶏」のつづきです。

写真は、
向こう側の赤玉が今までのうちの玉子。
手前2列が新しい「さくらたまご」です。

で、下記。
たまご新聞」から転載です。

 さる7月、知人を介してお話があり、日立のほうで養鶏をやっている人が規模を縮小するので、ヒナのもらい手を探しているとのこと。「1ヶ月もしたら産卵を開始するよ」というくらいに成長した、いわゆる大雛(だいすうorおおびな)でした。
 他から大きな鶏を導入することは、病気を持ち込むリスクなどがあって慎重になるところです。
 たまたま前月、友人が養鶏経営を断念し、その鶏舎が空いていました。もともとうちの畑で、少し離れた場所に建っているので一定の隔離飼育にはなるかと思い、いただいてきました。70羽くらいだったかな。
 じっさいに訪ねてみたら、その農場は、いわゆるケージ飼いで、鶏も白色レグホンみたいでした。単純にそれだけなら、うちのような自然卵養鶏には適さないからと、お断りするところです。が・・・
 ヒナの種類を確かめたところ、「360」だというのです。その番号には聞き覚えがありました。かつて養鶏を始めたばかりのころ、一度だけ「130」というヒナを入れたことがありました。
 いずれも、前号で紹介した唯一の純国産、後藤孵卵場から供給されいる鶏種の呼び名です。それなら試しに飼ってみたいと思ったしだい。
 現在では品種改良もすすんで、それぞれ「交配種さくらN E O 」「赤玉鶏もみじ」と名付けられていることは、今回ネットで調べてわかりました。うちに今いるのは白い鶏で「さくらたまご」を産むほうです。
 引っ越してきてからの波乱を一つだけ紹介すると・・・
 それまで食べていたのは、農協から購入する袋詰めの飼料で、嗜好性も栄養もたっぷりの配合飼料です。これに対して、うちで食べさせているのは米ヌカやクズ麦、そして野菜類など「粗末」な原材料を自家配合した発酵飼料。
 お口に合わなかったようで、いくら与えても、さっぱり食べません。それが何日もつづいて、日に日に鶏は小さくなっていき、そのうち死んでしまうのまで出てくるではありませんか。やむをえず、友人が残したトウモロコシや魚粉をトッピングしてみたりと、ちょっと「贅沢」をさせたりもしました。
 そんなこんなで少しずつ慣れてきて、もうすぐ3ヶ月。ようやく玉子を産みはじめました。
 というわけで今後、少し白っぽい、いぇ「さくら色」の玉子もお届けすることになると思います。飼料も種鶏も「国産」の玉子ということでご賞味いただければ幸いです。