隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2041.マツリカ・マジョルカ

2021年08月17日 | 青春ミステリー
マツリカ・マジョルカ
読了日 2021/05/02
著 者 相沢沙呼
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 250
発行日 yyyy/mm/dd
ISBN 978-4-04-110115-5

 

上の著者名をクリックすると、今まで読んだ著者の作品一覧へ移動します。

 

昨日から右足の第4趾と第5趾の付け根あたりが腫れて痛い。何だろうと思ったが、もしかしたら痛風の症状か?普通、痛風は親指の付け根に尿酸がたまって発症するのだが、僕はその痛風持ちなのだ。
しかし、薬指と小指の付け根が晴れるのは初めてだ。夜になると増々痛みはひどくなって、普段でさえ寝つきが芳しくないのに、これでは寝られないかもしれないと思っている内に何とか寝付いたが、その後が大変だった。
1時間おきくらいに小用で目が覚めた。こんな時は迷わず病院へ行くべきなのだが、このところ病院にも行ってなく、なんとなく行き辛い感じだ。だが、やせ我慢はするものじゃない。小用で目が覚めるのも足の痛さがあるからだろう。それでも朝になったらいくらか痛みは和らいできた。しかし歩くと痛い。
風にあたっても痛いから痛風と言うくらいで、初めてこの症状が出た時はとても我慢できずに病院に駆け付けたほどだったが、何回か経験するうちにその痛さにも、次第に慣れたようだ。できれば通院せずに、このまま自然に腫れが引いて、痛みが治まるのを待ちたい。
それにしても昨夜は8月に居は珍しく気温が低く寒いくらいだったから、夜中に毛布を一枚出してタオルケットの上にかけた。九州や中国地方の大雨は長く続いて、各地で川の増水や堤防の決壊で、住宅地が水浸しになったところも少なくない。何とも気の毒なことだが、遠くに住む年寄りが嘆いても始まらない。

 

 

 

前回(4/28だが、ブログへの登録は8/15)に、このシリーズの最新刊『マツリカ・マトリョシカ』を読んで、わりと面白かったという印象だったが、前に読んでいるこの作者の『MEDIUM メディウム 霊媒探偵城塚翡翠』と言う作品に、期待した以上のショックを感じて、他の作品も少しずつ読んでみようと思ったのだ。
著者の作品を初めて読んだのは鮎川哲也賞を受賞した、『午前零時のサンドリヨン』(この作品も後にシリーズ化された)で、青春ミステリーだったが僕にとっては、なぜか気になるタイトルで読んでみたいという気にさせたのだ。
タイトルと言えば思い出すのは三谷幸喜氏のと言うより、やはり田村正和氏のと言ったほうがいいのか、惜しくも亡くなってしまったが、多くのファンを持つ田村氏は、他にも数々の名作映画・ドラマを持っていたが、中でも眠狂四郎シリーズは、決定版と言ってもいい。
話がそれた。ドラマ、古畑任三郎シリーズ初期のエピソードに、笑福亭仁鶴氏が客演した「殺しのファクス」があり、その中で作家に扮した仁鶴氏のセリフに、「タイトルは辞書を開いたページの文字からつける」と、正確ではないが、古畑に対してそのような意味の言葉を発して説明する。
滑稽さを前面に出した仁鶴氏の演技が可笑しさを誘っていた。この話はどこか他の所でも紹介したが、タイトルを重要視する僕は、全く真逆ともいえるこのエピソードが心に残っている。

 

 

が、主人公柴山祐樹と魔女のようなマツリカの出会いが、どういう経緯か分からないから、いまいちな所もあって、やはり第1作から読むべきだったと今頃思っても遅いが、袖ヶ浦市立図書館まで行って借りてきた。 (木更津も君津も貸し出し中だったので)
柴山祐樹が学校の近くの、廃墟のような雑居ビルを見ると、4階の窓から身を乗り出している、女の子が見えた。着ている制服が彼の学校のものだったから、同じ学校の女子生徒だろう。彼はその恰好から自殺するのではないかと思い、駆けつけるととんだ勘違いだったと分かるが、彼女は彼に原始人を探すようにと半ば命じるように言うのだ。
その代わりに彼に勉強を見てやるという条件を提示したのである。
学校には夕方になると旧校舎の裏にどこから“ともなく原始人が現れて、全力疾走で校庭の方に駆け抜ける”という怪談が噂されていた。
彼よりは少し年上に見えるマツリカさんは、彼のテストの成績なども知っており、命令を断ることはできなかった。と言うのが彼とマツリカさんの出会いだった。
そんないきさつがあった後は何かとわからぬ問題を、マツリカさんの助力で解決していくという生活が始まって、見置き所もないような柴山君だったが、充実?した人生が始まるのだった。

 

そんな事が分かったところで、僕の通風の症状は相変わらずだが、カミさんが貼ってくれた湿布薬が効いて、いくらか腫れも引いて、痛みも治まってきた。これなら何とか病院にもいかずに済みそうだ。

 

初出(小説野性時代)
# タイトル 発行年・号
1 原始人ランナウェイ 2010年11月号
2 幽鬼的テレスコープ  2011年4月号
3 いたずらディスカイズ 2011年7月号
4 さよならメランコリア 書き下ろし

 

 

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿