隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1124.あした・さよなら

2010年12月23日 | サスペンス
あした・さよなら
読了日 2010/12/03
著者 斎藤澪
出版社 角川書店
形態 新書
ページ数 194
発行日 1984/03/25
書籍番号 0293-772704-0946

 

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者の作品を継続して読もうとしていたが、少し間があいてしまった。手持ちの最後の作品。
著者の初期の作品のようだ。
12月に入って、読書がはかどらなかったことを書いたばかりだが、それでも外に出た折には、また古書店通いが始まってしまった。未読の本が溜まってしまったので、束の間古書店めぐりは控えていたのだが・・・。
どうも、性分はおいそれとは改まるはずもなく、“♪わかっちゃいるけどやめられない・・・”は、植木等氏のスーダラ節だ。僕の悪い癖は他にもたくさんあるが、本と同様ドラマや映画の録画もそうなのだ。面白そうな映画やドラマは終わるのが大概夜遅くだから、録画しておいて昼間見ようと思いながら、なかなかそれもままならず、DVDに保存したものが山となってしまうのだ。
それでも、ごく最近は1時間ドラマに限っては、リアルタイムで見て録画はしないように努めている。スカパーのスーパードラマTVで放送中の、「女検察官アナベス・チェイス」とか「フリンジ」を見続けているが、こうしたドラマは後を引くような、実に上手い作り方がされている。
NHKのBS2で放送中の「グッド・ワイフ」などもそうだ。こちらは夜11時からなので、録画しているが、翌日必ず見るようにしている。

 

本とは関連のない話になってしまった。
「グッド・ワイフ」というドラマは、検察官である夫が女性スキャンダルに伴う収賄の罪で、逮捕され収監されてしまう、元弁護士の妻の物語。主演はジュリアナ・マルグリース女史。彼女はごく初期の「ER 緊急救命室」で、ジョージ・クルーニー氏らと活躍していた女優さんだ。
毎週夢中で見ていたER(現在は第15シーズンが放送中)だったが、その頃は彼女をそれほどいいとは思わなかったのだが、今回このドラマで初めて彼女のうまさを認識した。まあ、僕の俳優さんを見る目はそんなものなのだが・・・・。
NHKの海外ドラマ担当者は、こうした人気ドラマを見つけてくるのがうまいというか、なんというか、毎回楽しん で見ている。
一男一女と二人の子供を抱える妻は、仕方なく弁護士に復帰して、中堅の法律事務所に勤務することになり、毎回彼女の弁護による緊迫の法廷場面があるのだが、脇をかためる役者さんたちも魅力あふれるキャラクターで、すこぶる良質のドラマに仕上がっている。
今や連続ドラマの定番ともいえるような、毎回完結のエピソードに加えもう一つ根底に全編を通してのミステリーを絡ませて、1話から通して彼女の夫の容疑が真実なのか、それとも誰かに嵌められた冤罪なのかという興味を引くドラマが重ねられる。それが次第に明らかになっていくような様相も示しながら進む。

 

 

の話がないまま終わるのも何だから、少しだけ。
「あした・さよなら」というタイトルから、僕はデビュー作の「この子の七つのお祝いに」と同様のシチュエーションを備えたストーリーかとも思ったが、そうではなかった(だが、基本的には母と娘、姉と妹と女性の葛藤が描かれていることは間違いないが…)。主人公の香代という女性の、いまより良いことがある明日、あるいは自分とは違う幸せな人生を送っている人が、自分にとっての明日、という思いを抱いて生きてきたが…。
そうした根底の思いが、どう発展していくのかというのが大筋だ。著者の作品を読んでいると、僕は時々女性という人種が解らなくなることがある。いや、それは何も著者の作品を読んでいるときだけではないか。
僕に限らず、男性にとって女性は永遠の謎か?!

 

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