ニャン氏の童心 | ||
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読了日 | 2021/05/04 | |
著 者 | 松尾由美 | |
出版社 | 東京創元社 | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 264 | |
発行日 | 2017/02/24 | |
ISBN | 978-4-488-43908-8 |
盆休みが明けて僕の仕事(メール便の配達業)が、再び始まった。休み明けの仕事は結構たくさんあって、その仕分けや読み込みに、時間がかかった。仕事がたくさんあるのは大いに歓迎するところだが、だんだん体力も衰えて、自分が考えているよりずっとスタミナの消費速度は上がっているようで、目に見えて疲れがたまってくようだ。
少し前までは、まだまだ働けるという気がしていたのに、それはずいぶん前のような気がしている。まだ81歳で、弱音を吐くには早すぎるのではないかと、思うが実際には弱音ではなく本音なのだ。
せめて85歳くらいまでは頑張ってみようと思うが、この細い体がもつかどうか、保証の限りではないというのが本当のところだ。
しかし新型コロナの勢いは、僕の体力、気力とは反対に、増々その勢いを増すばかりだ。
政府の施策の失敗ばかりを責めるだけでは、解決しないだろう。あまり言いたくはないが、究極のところ自助努力が求められている。“自分の命は自分で守る”しかないのだ。わが木更津市の感染者数は1,000人を超えて、少しずつではあるが毎日その数を上乗せしている。どこで誰が感染をしているのだろうと思うが、人それぞれ事情は異なり一概にその行動を責めるわけにはいかないのだろう。
僕の場合をいえば、前にも書いたが、ワクチンの接種には何の副作用もなく、接種後の生活に一遍の不都合もなかった。運が良かったのか、それとも体質の問題か?若い人たちの間には、副作用を恐れてワクチン接種を拒む人が多いと聞く。そのために感染者が増えているというのなら、それは本末転倒と言うか、いや、意味合いが少し異なるか?誰のためのワクチン接種かに、はき違えがあるのか?
問題は簡単ではないが、いずれにしても感染を食い止めて、一日でも早い日常を取り戻すために。何をすれば、良いのか、何をしてはならないのか、誰しもが考えるときだろう。
の知らない間にニャン氏のシリーズは3巻出ていて、木更津市立図書館に蔵書としてあるから、いつでも読めるらしい。松尾由美氏の短編はちょっとした日常の謎を扱う短編が楽しいから、読みたいという読書欲を満たせる。 タイトルから推測すれば、多分猫が探偵役を果たすのだろう。
猫とミステリーは切っても切れない縁があり、化け猫などの怪奇譚や探偵役やその助手役など、多くのミステリーにも登城して、活躍ぶりを示している。
僕が中学生の頃に発足した、江戸川乱歩賞の公募第1作が仁木悦子女史の『猫は知っていた』もそうした猫を絡ませたミステリーだったのではないか。僕はそれにより女性ミステリ作家が誕生したことに、驚きと喜びを同時に味わったものだった。(実際はそれ以前にも女性ミステリ作家はいて、僕が知らないだけだったのだが・・・・)
今では、エドガー・アラン・ポウ氏の『黒猫』を引き合いに出すまでもなく、猫が絡むミステリーは数限りなくある。我が国でも赤川次郎氏の三毛猫ホームズ―残念ながら僕このシリーズを読んでないから、何とも言えないが…―をはじめ、たくさんの猫探偵が活躍しているらしい。
最近の犬猫ペットのブームともいえることも、こうしたミステリーがもてはやされる要因か。
中堅の出版社・プラタナス書房で働く編集者、田宮宴は港区に事務所を構える童話作家、ミーミ・ニャン吉氏の所へ1年くらい通っていた。田宮の相手をするのはいつも秘書の丸山だった。
彼がミーミ・ニャン氏の言葉を田宮に伝えるのだが、いつもそばには、タキシードをまとい、蝶ネクタイをした政争の紳士を思わせる様な柄の猫がいた。多分その猫が実はミーミ市ではないかと思わせるのだが、確たる証拠はない。
しかし第1巻の『ニャン氏の事件簿』から、いつも丸山の隣に鎮座する猫がニャン氏であることを想像させており、いよいよ本書の中ほどで、丸山がの事実を明かして、ニャン氏の正体が知れることになる。
タイトル | 号 | 発行年月 |
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袋小路の猫探偵 | Vol.85 | 2017年10月 |
偽りのアプローチ | Vol.86 | 2017年12月 |
幸運の星の下に | Vol.87 | 2018年2月 |
金栗庵の悲劇 | Vol.88 | 2018年4月 |
猫探偵と土手の桜 | Vol.89 | 2018年6月 |
ニャン氏のクリスマス | Vol.90 | 2018年8月 |
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